ドライブのついでに、信州の代表的な湧水の一つである「一番清水」(長野県下伊那郡阿智村清内路)の水を汲んできて、その水で珈琲を淹れて飲んでみました。雑みがなくてすっきりとしていて、まろやかで美味しく、珈琲の味が一段と上になったかのようでした。この湧水は初めてでしたが、自然の恵みに感動しました。すっきりとしたところがある作品。
RED MITCHELL (レッド・ミッチェル)
HEAR YE! (ATLANTIC 1961年録音)
レッド・ミッチェル(b)とハロルド・ランド(ts)との双頭バンドによる録音です。このバンドは、クリフォード・ブラウン=マックス・ローチ・グループの路線を目指したものと思われますが、短期間の活動で消滅してしまいました。この作品もメンバーのオリジナル曲ばかりで、商売気が全く伺われないので、そういう点もバンドの維持を難しくしたのかもしれません。
メンバーは、レッド・ミッチェル(b)、ハロルド・ランド(ts)、カーメル・ジョーンズ(tp)、フランク・ストラッツェリ(p)、レオン・べッティーズ(ds)。目を惹くのは、マックス・ローチ・グループの一員として活躍したH・ランドの名前ですが、C・ブラウン張りの演奏をするカーメル・ジョーンズ(tp)も注目されます。録音場所は、ウェストコーストのロスアンジェルスで、サウンドが明るめです。録音機材や技術のせいもあるのかもしれません。
曲は、全てメンバーのオリジナルです。レッド・ミッチェル作が「Rosie's Spirit」と「Hear Ye!」、ハロルド・ランド作が「Triplin' Awhile」と「Catacomb」、カーメル・ジョーンズ作「Somara」、フランク・ストラッツェリ作「Pari Passu」の全6曲。タイトル曲の「Hear Ye!」だけは、ややスローで、8分の6拍子でワルツといった趣です。他は、ミディアム乃至はファーストテンポです。
それぞれの曲は躍動的で、各人のメロディアスなプレイが楽しめます。1曲目の「Triplin' Awhile」では、ランド(ts)が同一フレーズの繰り返しなどによるグルービーなソロをとり、C・ジョーンズ(tp)の美しいトーンによるメロディアスなソロが続き、F・ストラッツェリ(p)のW・ケリーを髣髴とさせるスインギーなプレイもあり、最初から身を乗り出してしまいました。「Somara」は、ローチグループの曲・演奏を想起させますが、ミッチェル(b)のロングソロが聴け、弓弾きを含めて随所で演奏される彼のソロは、このグループの特徴的なところでしょう。「Catacomb」でも、ジョーンズ(tp)が胸のすくようなソロをとっています。
【一番清水】
所在地:阿智村清内路・R256沿い