安曇野ジャズファンの雑記帳

信州に暮らすジャズファンが、聴いたCDやLPの感想、ジャズ喫茶、登山、旅行などについて綴っています。

NHK大河ドラマ「葵三代」(DVD)を全巻視聴し、中村彰彦著「保科正之」(中公新書)を読みました。

2025-02-28 19:30:00 | 映画・DVD・テレビ

NHK大河ドラマ葵三代をDVDで全部見ました。二代将軍秀忠に焦点を当てていて、中身の濃い、面白いドラマでした。

   

DVDのパッケージ。

(内 容)

2000年(平成12年)放送、NHK大河ドラマ第39作。徳川将軍家の礎を築いた家康、秀忠、家光の3代の治世を壮大なスケールで描いた歴史ドラマ。2代目・中村梅雀の演じる水戸光圀が案内役になり、物語を解説。家康に津川雅彦、秀忠に西田敏行、家光に2代目・尾上辰之助、お江に岩下志麻、淀殿に小川真由美ほか、豪華俳優陣が出演。作・ジェームス三木。

【出 演】
津川雅彦、西田敏行、尾上辰之助(現 尾上松禄)、尾上菊之助、宍戸 錠、神山 繁、江守 徹、夏八木勲、細川俊之、竜 雷太、財津一郎、鈴木瑞穂、勝野 洋、山田五十鈴、宇津井健、蟹江敬三、田村 亮、波乃久里子、すまけい、三林京子、金田龍之介、草笛光子、樹木希林、林 隆三、小林稔侍、小川真由美、岩下志麻 ほか

【語り】
中村梅雀、浅利香津代、鷲尾真知子

作:ジェームス三木
音楽:岩代太郎

(感想など)

「葵三代」は、いくつか観た大河ドラマの中でも、屈指の面白い作品でした。「徳川家康」や「伊達政宗」も良かったのですが、この葵三代は、小説や映画で描かれることがほとんどない、二代目将軍の徳川秀忠に焦点を当てたところが、特徴となっていました。

秀忠は、正室「お江の方」に頭が上がらない、恐妻家として描かれていました。侍女との間にできた男子も、正室に隠し、信州高遠藩の保科家の嫡男として育てられています。その男子は、長じて家光、家綱を支えた保科正之ですが、その正之をドラマに登場させていて、感心しました。

幕府の圧力を背景として、皇室と徳川家には、婚姻を通じて関係が構築されますが、二代目、三代目も経済力のない古からの権威に近づき、利用する(諸大名に権勢を見せるなど)というのは、効果があったのかどうか、わかりずらく、当時の皇室について解説がほしいところでした。

(ドラマの最終に近い場面から)

背景は、吹割の滝(沼田市)です。

背景は、又兵衛桜。

案内役。2代目・中村梅雀の演じる水戸光圀など。

津川雅彦演じる徳川家康。

西田敏行演じる徳川秀忠。秀忠の回想場面で、大坂夏の陣に遅れて、家康に謝罪しているところ。

家光と対面している保科正之。

左に、2代目・尾上辰之助演じる徳川家光。右に、樹木希林演ずる春日局(おふく)。

江戸城中之丸。セットが豪華です。

4代目将軍となる家綱が誕生して、ドラマはお終いになります。

【中村彰彦著「保科正之」(中公新書)】

大河ドラマ「葵三代」に登場する、二代将軍忠秀の子の保科正之に関心を持ったので、この本を読んでみました。著者は、作家だけあって、文章がこなれていて、概要を知るのに適した新書でした。

   

表紙

(本書の内容)

   

(感想など)

保科正之は、信州高遠藩に関連していて、以前から関心がありましたが、この本で生涯や業績の概略を知ることができました。特に、徳川幕府の幕政のことだけでなく、藩政(会津藩)についても記されていて、名君の誉れが高かったということが、納得できました。

(著者の紹介)


ジェブ・パットン「WHISPER NOT」、松本市梓川の「名古屋珈琲店」でチキンと野菜のトマトクリームシチュー。

2025-02-27 19:30:00 | ピアノ

先日、松本市梓川の名古屋珈琲店で、遅い昼食に「チキンと野菜のトマトクリームシチュー」をいただきました。トマトクリーム味のシチューは初めてでしたが、あっさりめの品の良い味でした。品格のある作品。 

JEB PATTON (ジェブ・パットン)
WHISPER NOT (FRESH SOUND 2022年録音)

   

ジェブ・パットン(p, 1974年生)は、ローランド・ハナに師事したピアニストで、お気に入りのミュージシャンです。奥様が日本人ということもあり、度々来日していて、僕は2回彼のライブを聴きました。本作は、2022年にスペインに楽旅した際に録音されたもので、つい最近発売されたものです。

メンバーは、ジェブ・パットン(p)、サンティ・デ・ラ・ルビア(ts)、イグナシ・ゴンザレス(b)、ロジャー・グティエレス(ds)。ジェブ・パットン以外のメンバーは、スペインのミュージシャンです。2022年5月にバルセロナで録音。

(英文表記)Jeb Patton (p)、 Santi de la Rubia (ts)、Ignasi González((b)、 Roger Gutiérrez(ds)。

曲目は次のとおり。

1  Cheesecake (Dexter Gordon)
2  Whisper Not (Benny Golson)
3  Take the Coltrane (Duke Ellington)
4  Darn That Dream ((Jimmy Van Heusen)
5  My Heart Stood Still (Richard Rodgers)
6  Solar (Miles Daivs)
デクスター・ゴードンの「Cheesecake」やベニー・ゴルソンの「Whisper Not」、デューク・エリントンの「Take the Coltrane」など、決定的な録音がある曲を取り上げていて、どんな風に演奏しているか興味が募ります。

サンティ・デ・ラ・ルビア(ts)を聴くのは初めてでしたが、ゆったりとした乗りで、温かい音色で吹いていて、なかなか良いです。ジェブ・パットン(p)は、それぞれの曲で、シングルラインのソロを弾き、洗練されたプレイを行っています。曲の出だしから引き込まれる「Cheesecake」、豊かな叙情が感じられるバラード「Darn That Dream」、掛け合いがちょっとスリリングな「Take the Coltrane」、パットン(p)の乗りの良いソロが聴ける「My Heart Stood Still」など、買って良かったCD。

ライナーノート内側にある、録音時の写真。


【ジェブ・パットン・ホームページ】

Jazz Pianist | Jeb Patton | New York

スケジュールも記載された詳しいホームページで、このアルバムのものではありませんが、音源も掲載されています。

(参考)【一恵・パットン・ブログ】

(20+) Facebook

奥様の一恵・パットンさんのブログです。日本語で書かれていて、昨年の日本ツァーの様子などを掲載されています。

【ジェブ・パットンのアルバムに関する拙ブログ記事へのリンク】

ジェブ・パットン「PRELUDES」

ジェブ・パットン「SONGS OF THE SAXOPHONE」 

他にもありますが、新しめな2作品に関する記事です。

 

【名古屋珈琲店】

住所:長野県松本市梓川倭456-1
電話:0263-88-8571
ホームページ:名古屋珈琲店 - 新村/カフェ | 食べログ (tabelog.com)

看板

外観、入口

シチューのメニュー。寒い日だったので、シチューを食べることにしました。

チキンと野菜のトマトクリームシチューセット

サラダ。ミニですが、コーンがたっぷり。

チキンと野菜のトマトクリームシチュー

チキン、ジャガイモ、マッシュルームなど具材が結構多く入っていました。トマトクリームは軽めで、酸味をそれほど感じません。

パン。柔らかめで、温めてあり、食べやすい。

飲み物は、アメリカン珈琲を注文。今回もご馳走様でした。


松本市元町のインドカレー・ネパール料理「ヒマラヤンレストラン」でランチ。サービスも良く、また寄りたいお店。

2025-02-26 19:30:00 | グルメ

先日、ランチにカレーを食べようと、松本市元町のヒマラヤンレストラン(2024年10月オープン)に初めて寄りました。信州大学松本キャンパスに近い立地で、安曇野市方面から行くのに便利です。メニューから、ヒマラヤンスペシャルセットを注文。

カレー2種類(チキンと野菜を選択)、ナン(お替り可)、サラダ、アイスコーヒー、チキンティッカ、シークケバブがセットの中身です。どこかの系列店かもしれませんが、全体に美味しく、サービスでオレンジのゼリーもいただき、良いお店です。

レジデンス女鳥羽という建物の一階にに飲食店が3店舗入っていて、その一つです。以前、オムライスの「ラガーアリス」に入ったことがあります。

お店の外観

店内。テーブル席が6つで、そう広くはありません。

奥のほうから窓際を撮影。

ランチのメニュー。カレーは9種類の中から選べます。

ナン又はライスは、1回お替り無料です。3回目から50円。辛さは、調整可能で、僕は「普通」にしてもらいました。

まず、サラダとソフトドリンク(アイスコーヒーにしました)がきました。

キャベツやコーンなどですが、意外にドレッシングがよい味です。

カレー、ナン、チキンティッカなど、揃ってきました。

チキンカレー。

想像以上にルウの量があり、チキンもたくさんでした。

野菜カレー

カリフラワー、ニンジン、ジャガイモ、インゲンあたりが入っていました。

チキンティッカ、シークケバブ

チキンティッカを取り分けたところ。僕はチキンティッカが好きなので、大きめなのが嬉しい。

ナン。お替りを勧められましたが、大きいので一つで充分でした。他の二組の方は、お替りしていました。

サービスでもってきてくれたオレンジゼリー。インドカレーを久しぶりにいただきましたが、結構美味しくて、また寄りたい。

【ヒマラヤンレストラン】

住所:長野県松本市元町3-5-18 レジデンス女鳥羽
電話:0263-30-1282
ホームページ:ヒマラヤンレストラン - 北松本/インドカレー | 食べログ


前橋市のジャズ喫茶「木馬」を訪れました。AMERICAN RECORDING SOCIETY(RVG刻印入り)のレコード。

2025-02-25 19:30:00 | ジャズ喫茶

2月22日(土)に、前橋市のジャズ喫茶「木馬」に久しぶりに寄りました。根岸マスターはお元気で、ジャズやレコードの話に興じましたが、「AMERICAN RECORDING SOCIETY」(以下、「ARS」と表記)のレコードを取り出したのには驚愕しました。

ARSは、クラシックの通販レーベルとして知ってはいましたが、まさかジャズ(音源はVerveレーベル)があったとは。しかも、マスタリングをルディ・ヴァン・ゲルダ―が行い、RVG刻印も入っていて、音質が良いです。約50タイトルあるようです。

外観

   

入口

店内。スピーカーをはじめオーディオ機器に変更はありません。

ニッキ・パロットの写真が飾ってあります。

カウンター席に腰かけました。

カウンターに座ると、オーディオ機器がよく見えます。

プレーヤー

これには驚きました。AMERICAN RECORDING SOCIETYのレコードは、ジャケットはありません。これは、マスターが作ったものです。ジョニー・ホッジス(as)のリーダー作。

レコードのラベル。ラベルの外周にルディ・ヴァン・ゲルダ―のRVG刻印があります。1956~57年に発売されています。元は、次のジャケットのレコードです。

   

ハリー・スイーツ・エディソン(tp)の「Sweets」もありました。ジャケットはヴァーヴレーベルのものです。

SWEETSのレコードラベル。本作もかけてくれましたが、VERVEのものよりも、細部まで音がクリアでした。ヴァン・ゲルダ―の手が加わったためでしょう。

ジャケットはありませんが、解説パンフレットが添付されています。ベン・ウェブスターが本作に参加しているので、ウェブスターついて記されています。

バディ・テイト(ts)とアル・グレイ(tb)のアルバムも聴きました。

両方のスピーカーの真ん中に腰かけて聴くと、モノラル盤は、その真ん中から音がでてきていて、定位が良いです。

ブレンドコーヒー

コーラもいただきました。今回も楽しく、かつ、勉強になりました。さすがに老舗のジャズ喫茶だけのことはあります。

【ジャズ喫茶 木馬】

住所:群馬県前橋市下小出町2-1-12
電話:027-231-6520
ホームページ:木馬 - 中央前橋/喫茶店 | 食べログ (tabelog.com)


アレクサンダー・リープライヒ指揮 群響定期【ロルフ・マッティンソン:コントラバス協奏曲、バルトーク:管弦楽のための協奏曲】

2025-02-24 19:30:00 | クラシック演奏会

アレクサンダー・リープライヒ指揮群馬交響楽団の第605回定期演奏会が、2月22日(土)に高崎芸術劇場で開催されたので、聴いてきました。 

   

チラシ表

(出 演)

指揮:アレクサンダー・リープライヒ
コントラバス:エディクソン・ルイス
コントラバス:市川哲朗(群響首席奏者)
管弦楽:群馬交響楽団 (コンサートマスター:伊藤文乃)

指揮のアレクサンダー・リープライヒさんは、ドイツ生まれ、ザルツブルグ・モーツァルテウムなどで学ぶ。現在、スペインのバレンシア管弦楽団の首席指揮者兼芸術監督。ポーランド国立放送響、プラハ放送響の首席指揮者などを歴任し、幅広いレパートリーを録音。コントラバスのエディクソン・ルイスさんは、1985年カラカス生まれ、現在、ベルリン・フィルのメンバー。著名なオーケストラと共演を行い、初演を任された作品多数。市川哲朗さんは、桐朋学園大研究科終了、群響首席奏者。詳しくは、下記をご覧ください。

(曲 目)

ボッテジーニ / パッショーネ・アモローサ
        第1楽章 アレグロ・デチーゾ
        第2楽章 アンダンテ
        第3楽章 アレグレット

ロルフ・マッティンソン / コントラバス協奏曲 第1番 作品87

細川俊夫 / 小さなエッセイ (エディクソン・ルイス) (ソリストアンコール曲)
        
〈休憩〉

バルトーク / 管弦楽のための協奏曲 Sz.116, BB123
          第1楽章 序章
       第2楽章 対の遊び
       第3楽章 エレジー
       第4楽章 中断された間奏曲
       第5楽章 終曲

(感想など)

コントラバスのパガニーニと呼ばれたボッテジーニ(伊、1821~89年)の「パッショーネ・アモローサ」は、独奏コントラバス2本と弦楽器5部による演奏で、11分くらいの作品。第2楽章の叙情的な旋律や第3楽章の盛り上がりなど曲が面白く、ルイスさんと市川さんの掛け合いに迫力も感じました。

ロルフ・マッティンソン(スウェーデン、1956年生)のコントラバス協奏曲は、重苦しく始まり、カデンツァを経て、最後は爆発的に終了。エディクソン・ルイスさんの独奏が凄かったのですが、管弦楽の響きが斬新過ぎて、馴染めずに終わりました。

バルトークの「管弦楽のための協奏曲」では、リープライヒさんの指揮が冴え、群響も健闘し、素晴らしかった。第1楽章のヴァイオリンや第4楽章のヴィオラと、弦楽器がよく歌い、トロンボーンやホルンの演奏が胸がすくようでした。

(演奏写真 群響facebookからお借りしました。)

ボッテジーニ「パッショーネ・アモローサ」の演奏光景。

左から、エディクソン・ルイス(コントラバス)、市川哲朗(コントラバス)、アレクサンダー・リープライヒ(指揮)。

   

エディクソン・ルイス(コントラバス)

アレクサンダー・リープライヒ(指揮)。長身で大柄なので、指揮の動きが映えていました。

バルトーク「管弦楽のための協奏曲」の演奏光景。

左から、市川哲朗、アレクサンダー・リープライヒ、エディクソン・ルイス。

(演奏者のプロフィール)

   

   

   

【群馬交響楽団ホームページ】

群馬交響楽団

【あらかじめ聴いたCD】

   

バルト-ク:管弦楽のための協奏曲。フリッツ・ライナー指揮シカゴ交響楽団(RCA 1955年録音)。古い録音ですが、SACDということもあり、音質が結構良い。