先日、長野市の元町珈琲に早めの時間に寄ったところ、パンとゆで卵がつくモーニングサービスがあったので、注文しました。お客様もそう多くなく静かで広い店内で、ゆっくりといただくことができました。BGMとして小さめの音量ですが、ジャズヴォーカルが流れていて、思わず耳を傾けてしまいました。主に1950~60年代に録音された様々な歌が聴こえてきましたが、抜群なのはアニタ・オデイの歌でした。2018年最終にアップするのは、アニタのアルバムです。
ANITA O'DAY (アニタ・オデイ)
TIME FOR TWO (Verve 1962年録音)
アニタ・オデイ(1919~2006年)は、最初に好きになったヴォーカリストで、アルバム「Anita Sings The Most」(Verve, 1957年録音)に収録された曲をはじめ、ジャズ・ヴォーカルを体現した歌の数々に痺れっぱなしでした。これは、カル・ジェイダー(vib)と組んだもので、珍しくラテンアレンジで歌っている曲も入っています。
メンバーは、アニタ・オデイ(vo)、カル・ジェイダー(vib)にパーカッション、リズムセクションなどですが、二人以外の名前はわかりません。カル・ジェイダーは、ラテンを演奏して有名になった人ですが、スタン・ゲッツ(ts)との録音があったり、アート・ペッパーを連れて来日したり、ジャズ畑でも活躍した人です。
曲は、スタンダード中心です。「Thanks for The Memory」、「It Shouldn't Happen to a Dream」、「Just in Time」、「Under A Blanket of Blue」、「That's Your Red Wagon」、「Peel Me a Grape」、「An Occasional Man」、「The Party's Over」、「I Believe In You」、「Mr. Sandman」、「Spring Will Be a Little Late This Year」、「I'm Not Supposed to be Blue Blues」の12曲。珍しいのは、デイヴ・フリシュバーク作「Peel Me a Grape」とエロール・ガーナ―作曲、ボブ・ラッセル作詞「I'm Not Supposed to be Blue Blues」あたりでしょうか。
あまり話題に上りませんが、選曲や編曲の面白さ、カル・ジェイダーのヴァイブの響きも新鮮な佳作だと思います。ボレロの「Under A Blanket of Blue」と「The Party's Over」、チャチャチャの「An occasional Man」などラテン編曲ものも結構楽しめます。軽くスイングし、アニタ(vo)のアドリブも見事な「Just In Time」と「I Believe in You」、バラードでジェイダー(vib)のアドリブも入る「Spring Will Be a Little Late This Year」、ブルージーな「I'm Not Supposed to be Blue Blues」とアニタ・オデイの快唱が続きます。
本稿が2018年(平成30年)の最終記事になります。この一年間拙ブログをご覧いただきありがとうございました。皆様よいお年をお迎えください。
【元町珈琲長野東和田の離れ】
お店の外観
店内。ここは一部で結構広い店内です。
パンはマフィンにしました。
なかなか美味しいパンです。
ブレンドコーヒー。
【元町珈琲長野東和田の離れ】
住所:長野市東和田505-1
電話:026-266-0870
ホームページ:motomachi-coffee.jp (東和田の離れのページ)