安曇野ジャズファンの雑記帳

信州に暮らすジャズファンが、聴いたCDやLPの感想、ジャズ喫茶、登山、旅行などについて綴っています。

アレクサンダー・リープライヒ指揮 群響定期【ロルフ・マッティンソン:コントラバス協奏曲、バルトーク:管弦楽のための協奏曲】

2025-02-24 19:30:00 | クラシック演奏会

アレクサンダー・リープライヒ指揮群馬交響楽団の第605回定期演奏会が、2月22日(土)に高崎芸術劇場で開催されたので、聴いてきました。 

   

チラシ表

(出 演)

指揮:アレクサンダー・リープライヒ
コントラバス:エディクソン・ルイス
コントラバス:市川哲朗(群響首席奏者)
管弦楽:群馬交響楽団 (コンサートマスター:伊藤文乃)

指揮のアレクサンダー・リープライヒさんは、ドイツ生まれ、ザルツブルグ・モーツァルテウムなどで学ぶ。現在、スペインのバレンシア管弦楽団の首席指揮者兼芸術監督。ポーランド国立放送響、プラハ放送響の首席指揮者などを歴任し、幅広いレパートリーを録音。コントラバスのエディクソン・ルイスさんは、1985年カラカス生まれ、現在、ベルリン・フィルのメンバー。著名なオーケストラと共演を行い、初演を任された作品多数。市川哲朗さんは、桐朋学園大研究科終了、群響首席奏者。詳しくは、下記をご覧ください。

(曲 目)

ボッテジーニ / パッショーネ・アモローサ
        第1楽章 アレグロ・デチーゾ
        第2楽章 アンダンテ
        第3楽章 アレグレット

ロルフ・マッティンソン / コントラバス協奏曲 第1番 作品87

細川俊夫 / 小さなエッセイ (エディクソン・ルイス) (ソリストアンコール曲)
        
〈休憩〉

バルトーク / 管弦楽のための協奏曲 Sz.116, BB123
          第1楽章 序章
       第2楽章 対の遊び
       第3楽章 エレジー
       第4楽章 中断された間奏曲
       第5楽章 終曲

(感想など)

コントラバスのパガニーニと呼ばれたボッテジーニ(伊、1821~89年)の「パッショーネ・アモローサ」は、独奏コントラバス2本と弦楽器5部による演奏で、11分くらいの作品。第2楽章の叙情的な旋律や第3楽章の盛り上がりなど曲が面白く、ルイスさんと市川さんの掛け合いに迫力も感じました。

ロルフ・マッティンソン(スウェーデン、1956年生)のコントラバス協奏曲は、重苦しく始まり、カデンツァを経て、最後は爆発的に終了。エディクソン・ルイスさんの独奏が凄かったのですが、管弦楽の響きが斬新過ぎて、馴染めずに終わりました。

バルトークの「管弦楽のための協奏曲」では、リープライヒさんの指揮が冴え、群響も健闘し、素晴らしかった。第1楽章のヴァイオリンや第4楽章のヴィオラと、弦楽器がよく歌い、トロンボーンやホルンの演奏が胸がすくようでした。

(演奏写真 群響facebookからお借りしました。)

ボッテジーニ「パッショーネ・アモローサ」の演奏光景。

左から、エディクソン・ルイス(コントラバス)、市川哲朗(コントラバス)、アレクサンダー・リープライヒ(指揮)。

   

エディクソン・ルイス(コントラバス)

アレクサンダー・リープライヒ(指揮)。長身で大柄なので、指揮の動きが映えていました。

バルトーク「管弦楽のための協奏曲」の演奏光景。

左から、市川哲朗、アレクサンダー・リープライヒ、エディクソン・ルイス。

(演奏者のプロフィール)

   

   

   

【群馬交響楽団ホームページ】

群馬交響楽団

【あらかじめ聴いたCD】

   

バルト-ク:管弦楽のための協奏曲。フリッツ・ライナー指揮シカゴ交響楽団(RCA 1955年録音)。古い録音ですが、SACDということもあり、音質が結構良い。


ルイス・ヴァン・ダイク「WHEN A MAN LOVES A WOMAN」、プロント高崎モントレー店、キッサカバで軽食。

2025-02-23 19:30:00 | ピアノ・トリオ

2月22日(土)に、群響定期を聴きに高崎に行きました。公演終了後、高崎駅のプロントに入りましたが、夕方からは「キッサカバ」と称して、居酒屋営業でした。喫茶店のBGMとして使えそうなアルバム。

LOUIS VAN DYKE (ルイス・ヴァン・ダイク)
WHEN A MAN LOVES A WOMAN (Artone 1968年録音)

   

オランダのピアニスト、ルイス・ヴァン・ダイク(p, 1941~2020年)は、アムステルダム音楽院在学中にジャズに傾倒。クラシックの演奏を行うとともに、ジャズでは、アン・バートン(vo)の伴奏者としても知られていると思います。最近、本作が日本で再発されたので、購入しました。

メンバーは、ルイス・ヴァン・ダイク(p)、ジャック・ショールズ(b)、ジョン・エンゲルス(ds)。サイドメンのショールズ(b)とエンゲルス(ds)もアムステルダム音楽院の出身です。

(英文表記)Louis van Dyke(p)、Jacques Schols(b)、John Engels(ds)。

曲目は次のとおり。

1  When a Man Loves a Woman (Andrew Wright,  Calvin H. Lewis)
2  With a Little Help ftom My Friends (John Lenon,  Paul McCartney)
3  She's Leaving Home (John Lenon,  Paul McCartney)
4  Mercy, Mercy, Mercy (Joe Zawinul)
5  My Funny Valentine (Lorenz Hart,  Richard Rodgers)
6  A Whiter Shade of Pale (Keith Reid,  Gary Brooker)
7  Willo Weep for Me (Ann Ronell)
8  Once upon a Summertime (Michel Legrand,  Eddy Marnay)
9  'Round Midnight (Thelonious Monk,  Cootie Willimas,  Bernie Hanighen)
10  Waltz for Debby (Bill Evans)
トラック2と3は、ビートルズの曲、トラック1「When a Man Loves a Woman」(男が女を愛する時)はパーシー・スレッジのヒット曲、トラック6「A Whiter Shade of Pale」(青い影)は、英国のグループ、プロコルハルムのヒット曲など、親しみやすい選曲です。

ルイス・ヴァン・ダイク(p)の音色の美しさ、詩情に満ちたソロ、クラシカルな編曲と、格調が感じられる作品。ポピュラーな選曲と相まって、ジャズを聴かない方にもアピールしそうです。「When a Man Loves a Woman」や「A Whiter Shade of Pale」は、クラシックの曲を下敷きにしているとも言われるので、ヴァン・ダイクも取り上げやすかったのではないかと想像しました。「Waltz for Debby」では、ヴァン・ダイク(p)の流麗なピアノソロが聴け、S・ラファロ(b)が活躍するビル・エヴァンス・トリオのものとは趣が異なる演奏が楽しめます。

(参考)本作から「A Whiter Shade of Pale」(青い影)が聴けます。

Louis van Dyke - A Whiter Shade Of Pale

【ルイス・ヴァン・ダイクの関連サイト】

Louis van Dijk – Pianist

ディスコグラフィーはじめ、非常に詳しい内容です。

(安曇野市宅で聴いているところ)

飾ってあるレコードは、本作に収録されている曲つながりで、右から、「Waltz for Debby」が収録されているキャンノンボール・アダレイ「Know What I Mean?」(Riverside 米国再発盤)、本作「When a Man Loves a Woman」、「'Round Midnight」が収録されているビル・エヴァンス「Trio 65」(Verve 日本盤)。

 

【プロント 高崎モントレー店】

住所:群馬県高崎市八島町222 高崎モントレー コンコース
電話:027-386-9505
ホームページ:プロント 高崎モントレー店 (PRONTO) - 高崎(JR)/カフェ | 食べログ (tabelog.com)
       PRONTO(プロント)

プロント(PRONTO)の看板。高崎駅の改札階と同じフロアです。この右手がお店になっています。

キッサカバ(喫茶酒場)という暖簾が出ています。

店内。カウンター席に腰かけました。パソコンの電源をとりたいので、カウンター席へ。

 
車で行ったので、オールフリーです。瓶から注ぐと、美味しそうに見えます。実際、まずまずいけます。
 
 
フライドポテトのような、お通し。ついてきました。
 

クリスピーマルゲリータピザを注文。食べやすい薄いクリスピー生地に、トマトソース、たっぷりチーズをのせたおつまみピザだそうです。パソコン操作しながらだと、このあたりが便利です。
 
 
クリスピーというよりも、チーズのせいか柔らかめでした。マルゲリータ好きなので、美味しくいただきました。

松本市梓川倭の手打蕎麦「シマ」で「ぶたねぎそば」と「クリームあんみつ」のランチ。

2025-02-22 19:30:00 | グルメ

先日、旨い蕎麦を食べたいと思い、松本市梓川倭の手打蕎麦「シマ」へ出かけました。「シマ」は、地元で栽培されている蕎麦粉を使い、料理も工夫されているので、気にいっているお店です。

やや寒い日だったので「ぶたねぎそば」を注文。もちもちしてコシのある細く切った蕎麦と出汁やネギが相まって美味しくいただきました。デザートに、クリームあんみつもいただき、またリピートします。

外観。「アカデミア館」という、図書館など地域の公共施設が入っている建物にお店はあります。手前の車は、僕の車です。

お店の入口

店内。奧は小上がりになっていて、既にお客様がいます。

冷たいそばのメニュー。

つけそばや温かいそばのメニュー。

季節のそば。本日は、「せりそば」と「ごぼうと桜えび天そば」です。季節の天ぷらには、「うど」が入っていました。

本日のそばは、長野県塩尻市下西条産です。

ぶたねぎそば

そば。量もありますが、そば自体が旨いです。

ぶたねぎ。大きく切ったネギが美味しく、豚肉もたくさん。

薬味も添えられてあります。

そばを汁の中に入れてみました。つけるだけでなく、こうしてもいけます。

そば湯。別に器をもってきてくれて、そば湯につけ汁を入れてみましたが、良い味でした。

甘味のメニュー。シマでは、甘味にも力を入れていて、喫茶店メニューもあります。

クリームあんみつ

クリームあんみつのアップ。フルーツもたくさんで、甘いもの大好きなぼくには、至福の一時でした。また、寄ります。

【手打蕎麦シマ】

住所:長野県松本市梓川倭566-12 梓川アカデミア館
電話:0263-78-2999
ホームページ:手打蕎麦シマ (teutisobashima.com)
営業時間:11:00~20:30(ラストオーダー20:00)と、通し営業ですが、蕎麦は早く売り切れます。また、蕎麦が無くなった場合、閉店することもあるので、今回、早めに行きました。


今野敏著「任侠梵鐘」(中央公論新社)を読みました。著者の任侠シリーズは面白い。

2025-02-21 19:30:00 | 読書

今野敏さんの『ヤクザが人と会社を立て直す『任侠』シリーズの第7作目で最新作の「任侠梵鐘」が刊行された(2025年1月10日初版発行)ので、読みました。

   

表紙

(あらすじ)

義理人情に厚いヤクザの親分・阿岐本雄蔵のもとには、一風変わった経営再建の話が次々と持ち込まれ、その度に代貸の日村は振り回されていた。今度は神社と寺!? テキヤが祭に露店を出せなくなったこかとを憂えていると、除夜の鐘がうるさいというクレームまで来る始末。『この国は滅びるぞ』と怒り心頭の住職をなだめていた日村たちも、警察に通報されたり、追放運動をされたりと大ピンチ! さらに不穏な動きが・・・・どうなる阿岐本組!?。 

(感想など)

『梵鐘』は、お寺の鐘楼に吊るす釣鐘で、仏教法具ですが、これを『任侠梵鐘」と任侠の次に続けて、タイトル(本の題名)にもってくるとは、まず、その取り合わせの妙に微笑みました。

7作目は、経営再建そのものではなく、神社やお寺を守ろうという組長の活躍が目立つストーリーで、組員が奮闘する6作目までとは趣がやや異なります。中国マフィアや暴力団がからんだ、神社(宗教法人)を乗っ取ろうとする陰謀を明らにかし、阻止するところは、阿岐本組長の面目躍如で、痛快そのもの。

無縁となったお墓の増加やお祭りへの無関心、葬儀のやり方の変化など、その辺を踏まえた本作は、時事性もあり、この先、氏子や檀家という仕組みはどうなっていくのかと、ちょっと考えさせられました。

(任侠シリーズラインナップ)

このシリーズは、全部読みました。どれも結構面白いです。

中央公論新社の任侠シリーズのページ:任侠シリーズ 今野敏|特設ページ|中央公論新社

(著者略歴)

今野敏ホームページ:ざ・今野 敏 わあるど – Bin Konno Official


ダニエル・コルディスコ「BITTER HEAD」、アリオ上田の「東京とんかつ あげは」で、とんかつと牡蠣フライの夕食。

2025-02-20 19:30:00 | ギター

先日、アリオ上田内にある「東京とんかつ あげは」で、揚げたてのとんかつで夕食。同店はチェーン店だと思っていたのですが、そうではなく独立店で、「千曲産豚」や「千代玄豚」という長野県内産の豚肉を使っています。愛聴盤に挙げたいCD。

DANIELE CORDISCO (ダニエル・コルディスコ)
BITTER HEAD (NUCCIA 2023年録音)

   

イタリアのギタリスト、ダニエル・コルディスコ(g, 1988年生まれ)については、2月9日付けで、「ONLY FOR THE MOMENT」を取り上げましたが、それがとても良かった(その記事へのリンク)ので、ロン・カーター(b)が共演した本作を入手して聴いてみました。

メンバーは、ダニエル・コルディスコ(g)、ロン・カーター(b)、ルカ・サンタニエッロ(ds)、ジェブ・パットン(p, 5曲に参加)。ベースの巨匠、ロン・カーターが参加しているのが目を惹きますが、サンタニエッロがコルディスコをカーターに紹介したようです。ジェブ・パットンの参加も嬉しいところ。

(英文表記)Daniele Cordisco(g)、Ron Carter(b)、Luca Santaniello(ds)、Jeb Patton(p、トラック1,2,3,6,7に参加)

曲目は次のとおり。

1  Canadian Sunset (Eddie Heywood)
2  Tangerine (Victor Schertzinger)
3  Mr. P.B. (Daniele Cordisco)
4  Angel Eyes (Matt Dennis)
5  Come Rain or Come Shine (Harold Arlen)
6  F.R.C. (Daniele Cordisco)
7  Bitter Head (Daniele Cordisco)
8  Autumn In New York (Vernon Duke)
ダニエル・コルディスコの自作が3曲、あとの5曲はスタンダードで、「Angel Eyes」、「Come Rain or Come Shine」、「Autumn in New York」という有名曲が選ばれています。

4ビートのオーソドックスなモダンジャズが楽しめ、小粋というか、ホットするというか、良いアルバム。コルディスコ(g)は、シングルトーン中心のプレイで、B・ケッセルやW・モンゴメリーを想起させ、ロン・カーター(b)は、音程がしっかりとしたソリッドなサウンドを出しています。グルーヴィーさが横溢したコルディスコ作の「Bitter Head」が白眉だと思いましたが、明るくて輝いている「Tangerine」やギタートリオでしっとりと演奏される「Autumn in New York」など充実。ジェブ・パットン(p)も、ユニゾンでソロをとるなどいい感じ。 
  

   

ライナーノートにある写真

(参考)本作から「Bitter Head」が聴けます。

Ron Carter, Daniele Cordisco Bitter Head

【ダニエル・コルディスコ ホームページ】

Daniele Cordisco | Tosky Records(Tosky Redordsのホームページです。)

 

【東京とんかつあげは】

住所:長野県上田市天神3-5-1 アリオ上田 1F
電話:050-5872-1962
ホームページ:東京とんかつあげは アリオ上田店 - 上田/とんかつ/ネット予約可 | 食べログ (tabelog.com)

入口

店内。座った席から入り口の方を撮影。

千曲産豚のメニュー

牡蠣フライも美味しそうで、つい注文。

キャベツはお替りできます。漬物などもついてきます。

千曲産豚の厚切りロースかつ膳。

とんかつのアップ

脂身も美味しく、ジューシーでした。

ソースをつけて

岩塩をのせていただきました。

広島産の牡蠣を用いた牡蠣フライ。2個注文。

箸で切り分けてみました。大粒で牡蠣の美味しさが詰まっている感じです。

味噌汁は、しじみ汁です。しっかりといただきました。