安曇野ジャズファンの雑記帳

信州に暮らすジャズファンが、聴いたCDやLPの感想、ジャズ喫茶、登山、旅行などについて綴っています。

レイ・ドラモンド SUSANITA

2011-06-26 17:51:34 | ベース・ドラムス

最近、テレビを32型液晶画面のものに買い換えたので、動きがよくわかるようになり、スポーツ番組や音楽番組を中心に、視聴時間が長くなっています。スポーツ番組では、プロ野球や大相撲を以前は見ていたのですが、最近はサッカーを見る機会が増えました。スポーツの早い動きは、大きい画面でみると、細部がわかって一段と面白いです。風貌が大相撲の小錦関に似たべーシストです。

RAY DRUMMOND (レイ・ドラモンド)
SUSANITA (Nilva 1984年録音)

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レイ・ドラモンド(b)は、多数の録音にサイドメンとして参加しており、名前を見ることの多いべーシストの一人ですが、リーダー作はなかなか思い浮かびません。このアルバムは、輸入盤に解説を付した国内盤仕様で発売された当時、原レーベルがNilvaだったので購入したものです。てんこ盛りの感はありましたが、メインストリームな内容に、かなり喜びました。

メンバーは、アルヴィン・クイーンが主宰していたレーベルらしいもので、レイ・ドラモンド(b)、ブランフォード・マルサリス(ss,ts)、マニー・ボイド(ss,ts)、ジョン・ヒックス(p)、アルヴィン・クイーン(ds)。サックスは主にマニー・ボイドが吹いていますが、ブランフォード・マルサリスが2曲に参加しており、興味が湧きます。

曲目は、ドラモンドのオリジナルが、「Susanita」、「Oh Jay」、「Leanin' and Preenin'」、「Bobby's Blue Sunday」の4曲、スタンダードの「I Can't Get Started」(言い出しかねて)、「Manha De Carnival」(黒いオルフェ)、そしてビル・エヴァンス(p)の演奏でおなじみの「Nardis」の全7曲。

ソプラノ・サックスが奏でる「Susanita」のメロディーは哀愁味があり、このオリジナル曲はなかなかいいです。ブランフォードが入り、2サックスで演奏される早いテンポの「Oh Jay」は面白く、ヒックス、クイーンのプレイにも疾走感があり興奮しました。「I Can't Get Started」と「Manha De Carnival」では、ドラモンドが旋律を弾いていますが、後者は普通のベースとピッコロ・ベースだけによる一人二重奏です。他の曲においても、彼は比較的高い音を使っていて、それが得意なのだと推察されました。

シャープAQUOS

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購入した32インチの液晶カラーテレビです。ハード・ディスクの内蔵はありませんが、ブルー・レイ・レコーダーが付いているので録画もできます。なんといっても、レンタル映画を大きな画面で見られるのが嬉しいところ。画面が40インチのものを居間に入れましたが、そちらの方が画面の質などは良いですね。


ロビン・ワード WONDERFUL SUMMER

2011-06-22 23:02:33 | ヴォーカル(L~R)

15年間使った自分の部屋のエアコンが壊れ、一度は修理したのですが、再び動かなくなったので、とうとう買い換えました。僕の部屋は2階で、南と西に窓があり、かなり暑くなるので、エアコンがないと夏はたいへんです。この夏は、中部電力管内でも浜岡原子力発電所が停まるので節電が欠かせませんから、かなり我慢しようと考えています。いい夏になることを祈って、聴いてみました。

ROBIN WARD (ロビン・ワード)
WONDERFUL SUMMER (Dot 1963年録音)

 Wonderfulsummerrobinward  

ロビン・ワードは、美人で甘く可憐な歌声で60年代オールディーズファンに人気がありました。この作品は、ジャズ批評「女性シンガー大百科」においても紹介されており、たまにはロックン・ロールもいいかと取り上げました。「Wonderful Summer」は、1963年秋にシングル発売されて、最高位は14位を記録。録音時、彼女は24歳で既に母親でした。

彼女の本名はジャッキー・ワードで、セッション・シンガーとして多くの録音に参加。ロビンは、彼女の長女の名前で、1963~64年のヒットを放った際に1年間程使っただけです。また、女優ナタリー・ウッドの吹き替えでいくつかの映画(代表はヘンリー・マンシーニ作曲「グレート・レース」主題歌)で歌っています。ビリー・ヴォーン楽団の歌手として4回も来日しているそうです。

彼女のためのオリジナルが「Wonderful Summer」、「Dream Boy」(アネットのものとは同名異曲)、「Johnny Come and Get Me」、「Winters Here」、「Bobby」。スタンダードの「Moon River」、「I Could Have Danced All Night」(一晩中踊れたら)、「Why Don't You Believe Me」、「My Foolish Heart」(愚かなり我が心)、「Teach Me Tonight」、「For All We Know」、「Where The Blue of The Night」(いつの日か君に)など全14曲(2曲は日本盤のボーナストラック)。

彼女のシュガー・ヴォイスとロックン・ロールに編曲された有名メロディを楽しむアルバム。ヒットした「Wonderful Summer」、ムーディーな編曲の「Moon River」、ジョニ・ジェイムスのヒット曲「Why Don't You Believe Me」、ピアノが三連音符を刻む「My Foolish Heart」、可愛らしい「Teach Me Tonight」、ビング・クロスビーの曲で、ワードが泣き節で歌う「Where The Blue of The Night」と、しばし夏の思い出に想いを馳せて甘酸っぱいひと時を過ごしました。

購入したエアコン

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最近のエアコンは、上下の高さが低くて、前後の厚みがあるそうです。壁から前に突き出しているので、取り付けをしてくれた人に、「地震で大丈夫か」と質問をしたら、「後ろの金具が柱に取り付けてあるし、仮にはずれても、空気交換用のホースが支えるので大丈夫です。」との答えでした。 安心しました。


クリス・ウッズ CHRIS MEETS PARIS MEETS CHRIS WOODS

2011-06-19 12:01:33 | アルト・サックス

先日、かつて松本市内の同じ職場に勤務していた仲間6人で同市内で飲会をやりました。女性のFさんは本格的な登山グループに入り、キャンプまでこなす山ガールになり、男性のYさんは、豊富な登山経験を持ち、現在もボランティアで美ヶ原の自然案内人を務めるなど、松本在住の人らしい過ごし方をしていました。次回は、美ヶ原高原トレッキングだと話がまとまりましたが、皆かなり酔っていましたから実現性はどうでしょうか(笑)。爽やかさも感じられるアルバムです。

CHRIS WOODS (クリス・ウッズ)
CHRIS MEETS PARIS MEETS CHRIS WOODS (Futura 1973年録音)

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クリス・ウッズは、チャーリー・パーカー系のアルト・サックス奏者ですが、アルバムが入手しにくかったので、知名度がさほど高くありません。しかし、アルト・サックスにおける骨太な音、スリリングでブルージーなソロに加え、持ち替えで吹くフルートには抒情性も感じられるプレイヤーです。

控えめな性格なのか、サイドメンとして演奏を続け、ビッグバンド歴も長く、70年代はクラーク・テリー楽団、80年代前半にはカウント・ベイシー楽団に属していました。これはパリ録音で、クリス・ウッズ(as)、ジョルジュ・アルバニタ(p)、ジャッキー・サムソン(b)、シャルル・ソードレ(ds)というメンバー。アルバニタ以下のリズム隊も注目されます。

曲は、ジョン・カーンダ作曲のミュージカル「Cabaret」(キャバレー)主題歌、パーカーの「Au Privave」、クリス・ウッズ作が3曲で「Love Theme for a Special Friends」、「My Lady」、「Monsieur Lesbois in Paris」、アルバニタ作「Dreaming at the Woodside」そして、ウォーレンの「Lulu's Back in Town」の7曲。ウッズがフルートを吹くのは3曲で、「Love Theme for a Special Friends」と「My Lady」、「Dreaming at The Woodside」です。

「Cabaret」で楽しく始まりますが、ハイライトは「Au Privave」中におけるウッズの無伴奏ソロで、流れるようにメロディが出てきて迫力も十分。「Lulu's Back in Town」では急速調でテクニシャンぶりを発揮し、フルートを吹いたものでは「My Lady」が優しげで印象深い。アルバニタ(p)も、「Au Privave」などで乗り乗りのプレイをしており、ここでは革新的な演奏は行っていません。僕のものは、Futuraの再発LPですが、クリス・ウッズの作品はそう多くないこともあり大事にしています。


リー・モーガン DIZZY ATMOSPHERE

2011-06-12 08:03:24 | トランペット・トロンボーン

6月も中旬になり、長野県内も気温が上がってきました。僕のこれからの季節の楽しみの一つは、涼を求め、気分転換も兼ねて、高原や滝を訪れることです。信州はなだらかな山や深い谷が多いので、有名な観光地でなくとも、案外と近くにそういったスポットがあります。先日、不動滝(長野市信州新町)に行ってみました。滝の鮮烈な流れを上から覗いて見たら虹が見えました。「Over The Rainbow」(虹の彼方に)の収録された作品を聴いてみました。

LEE MORGAN (リー・モーガン)
DIZZY ATMOSPHERE (Specialty 1957年録音)

 Dizzy_atmosphere

「Over The Rainbow」(虹の彼方に)は、1938年に作詞E・Y・ハーバーグ、作曲ハロルド・アーレンが作った曲で、ミュージカル映画「オズの魔法使い」でジュディ・ガーランドが歌いました。アカデミー主題歌賞をとり、また、現在ではスタンダードとして親しまれています。ヴォーカルばかりでなく器楽ヴァージョンもM.J.Qはじめ多数に上っています。

さて、「Dizzy Atmosphere」ですが、爽快なハードバップを聴きたいという時に、真っ先に思い浮かべる作品です。メンバーは、リー・モーガン(tp)、ビリー・ミッチェル(ts)、アル・グレイ(tb)、ビリー・ルート(bs)、ウィントン・ケリー(p)、ポール・ウェスト(b)、チャーリー・パーシップ(ds)で、録音当時、全員がディジー・ガレスピー楽団に属していました。いわゆるボス抜きセッションの一つでもあります。

編曲も行っている、ロジャー・スポット作の曲が「Dishwater」、「Someone I Know」、「D.D.T」、「About Time」、「Rite of Swing」、ベニー・ゴルソン作「Whisper Not」、そしてスタンダードナンバーの「Day By Day」、「Over The Rainbow」の全8曲。セプテットだけに、スポットとゴルソンの編曲が施されていて、アルバムに統一感を与えています。

音楽をする喜びが伝わってくるような作品です。最初の「Dishwater」から、チャーリー・パーシップ(ds)の快活なリズムに乗り、ケリー(p)、モーガン(tp)、ルート(bs)、グレイ(tb)と熱気に満ちたソロが続きます。モーガン(tp)がミュートも使っている「Whiper Not」、グレイ(tb)をフューチャーしたバラード「Day By Day」にうっとりし、最終曲「Over The Rainbow」では、ミッチェル(ts)が細やかで慈しむようなプレイをしています。ハードバップ好きの僕には欠かせない一枚。

【不動滝(長野市信州新町)】

国道19号線から少し入ったところに祖室渓谷があり、そこに不動滝があります。訪れる人があまりいないようですが、滝のすぐそばまで行けるので、僕には嬉しいスポットです。

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 覗きこんでみると、虹がかかっていました。この写真でわかるといいですが。

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 下流の不動滝の全景です。上流の不動滝もあるのですが、通行止めでそちらにはいけませんでした。

 


ベティー・ローシェ LIGHTLY AND POLITELY

2011-06-08 21:08:24 | ヴォーカル(A~D)

この前の日曜日、たまたまテレビで、佐渡裕さんがベルリン・フィルを指揮したコンサートの模様や、その練習風景、彼の経歴をまとめたドキュメンタリー番組「夢のタクトを振る日」を見ました。その中で印象的だったのは、佐渡さんが若いころ大学の管弦楽団を指揮したヴィデオを見て、レナード・バーンスタインが才能を見出し弟子にしたというエピソードです。バーンスタインは、すごい慧眼です。今夜はデューク・エリントンが見出した歌手です。

BETTY ROCHE (ベティー・ローシェ)
LIGHTLY AND POLITELY (PRESTIGE 1961年録音)

 Lightlyandpolitelybettyroche

ベティー・ローシェのアルバムは、ベツレヘムの「Take The A Train」が国内盤で何回も再発され、それが代表作といわれてきました。しかし、スキャットも多用する器楽的な歌い回しの曲も多く、いいけど聴きづらかったというのが僕の感想でした。今回のプレスティッジ盤が早くから紹介されていれば、そんな感想にはならなかったに違いありません。

メンバーは、ベティ・ローシェのヴォーカルに、伴奏がジミー・ニューリー(p)、ウォリー・リチャードソン(g)、マイケル・ムリア(b)、ルディ・ローレス(ds)。ギターは「Why Shouldn't I」でソロをとるなど、なかなか達者で聴いている方も心地よく、ジャズ・ファンにもアピールします。

曲はスタンダードの「Someone to Watch Over Me」、「Why Shouldn't I」、「Jim」、「Polka Dots and Moonbeams」、「For All We Know」、「Maybe You'll Be There」、「I Had The Craziest Dream」に、エリントン・ナンバーが3曲で 「Rocks in My Bed」、「Just Squeeze Me」、「I Got It Bad」の10曲。彼女は1940~50年代にデューク・エリントン楽団で活躍しただけに、それらのナンバーは十八番だろうと推測します。

ギター入りのスモール・コンボ伴奏で、ブルージーな歌が聴けます。スキャットが入らないのも個人的には嬉しいです。ギターの前奏からスタートする「Someone to Watch Over Me」や、静かに抑え気味に歌う「Polka Dots and Moonbeams」が代表でしょうか。エリントンナンバーでは、噛んで含めるような大人向けの歌唱をしている「Just Squeeze Me」、そして「I Got It Bad」もコクがあります。

ホームページのヴォーカルにベティ・ローシェを掲載しました。時間があればご覧ください。モダンジャズやヴォーカルを聴こう ベティ・ローシェ

レナード・バーンスタイン「WHAT IS JAZZ」】

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レナード・バーンスタインは、指揮者、作曲家として高名で、作曲の代表作としてミュージカル「ウェストサイドストーリー」や歌劇「キャンディード」が挙げられます。ジャズにも関心を示して、「What is Jazz」というジャズを解説したアルバム(1956年録音)を作っています。

【佐渡裕指揮「イベール管弦楽曲集」

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佐渡裕がラムルー管弦楽団を指揮したイベールの管弦楽曲集です。ナクソスレーベルでベストセラーを記録したアルバムで、僕もこのCDを購入して聴いていました。