朝刊を取りに外に出ると玄関前の水鉢に氷が張っていた。
中の金魚は水草の下でジットしている。
昼過ぎになっても、まだ氷はそのままだった。
春野に向かった。
どの対向車のフロントにも雪がへばりついている。
ナンバーが全く読めない。
だが道路は湿っているだけで凍ってはいない。
いよいよ最終の山道に差し掛かる。
一旦停車の標識で停まる。
だが停まらない。
ズズーッとずれた所でやっと収まった。
少しバックしてハンドルを切り発進した。
多少滑るが何とか走り出す。
我が家に着いた。
雪に覆われていた。
車はスリップしてきっちりと車置き場に置けない。
一歩一歩気を張って歩く静かな世界。
「ギシッギシッ」
融ければ水なのに雪は乾燥した音を立てる。
「ジージッ」
こんな日なのにヤマガラがエサを求めてやってきた。
また雪が降り出した。
「帰れなくなりそう」
ヤマガラにエサをくれて急いで来た道を帰る。
自分の走った跡が白い道路に黒く付いている。
その黒い所にタイヤを入れて走る。
バックミラーを見ると、ほぼその通りに走ることが出来ていた。
気を抜けない道路。
鳥達が道路上に降りている。
キセキレイ ツグミ ルリビタキ ホオジロ。
私が近寄ると飛び立つ。
山も川も写真を撮っておきたい衝動が起きる。
だが雪道に慣れない浜松っ子。
恐々逃げ帰った。