家訓は「遊」

幸せの瞬間を見逃さない今昔事件簿

姿の見える透明人間ピアニスト

2012-10-21 08:05:23 | Weblog
静岡文化芸術大学の中央ホールでピアノコンサートが行われた。

ジャズピアノ・リモートライブというものだ。

ホールにはグランドピアノが置かれ、その奥には大きなスクリーンが配置されていた。

脇にはエンジニアらしき人物がパソコン2台と小さな機械を置いてスタンバイしている。

司会のお姉さんが出てきて挨拶をしてコンサートは始まった。

スクリーンには「掛川にいます」と言うピアニストが映し出される。

やっと分かった。

掛川にいるピアニストが弾く、そのままを目の前のピアノで再現しようというのだ。

「枯葉」という曲から始まった。

弾いているのはスクリーンの彼。

音はスピーカーではない紛れもなく目の前のピアノ。

ピアノだけが自動演奏するのは以前から目にしている。

しかし演奏者が別のところにいて同時にその再現を見るのは初めてだ。

鍵盤は勝手に動き回りペダルも上下する。

技術的には難しくはないのかもしれないと思った。

すでに自動演奏という形で透明人間のピアニストがいるのだから。

しかし、今回の技術なら演奏者の姿をスクリーンで見ながら世界のどこの場所にいても生ピアノの音という形で聴ける。

ピアノと、その装置のある場所がコンサート会場となる。

ひょっとしたら我が家のピアノでも著名なピアニストの演奏が聴かれる日が来るかもしれない。