自宅近くを歩いていると、どこからか歌声が聞こえる。
橋の横に作られた歩行者用通路の反対側からやってくる少年の声だと分かった。
大きな声で歌っている。
顔を見るとダウン症であるらしい。
とにかく上機嫌のように見えた。
私とすれ違うその瞬間「夢が」という歌詞のところになった。
もう一度「夢が」と歌詞は繰り返されるらしく、その時私を指差して「夢が」とやった。
私と目が合った。
というより彼の右手の人差し指と私の目が合った。
至近距離で、ここまであからさまに指差されたことの記憶がない。
だが合っても私に何かを言いたかったわけではなかったようだ。
たぶん歌を教わった時に「夢が」の部分で誰かを指差したのだろうと想像した。
なおも大きな声で歌いながら通り過ぎる男の子。
夢はないがシアワセな私。
でも夢を持たなきゃと思った。
彼のおかげで夢を持てば今なら叶う気がするから。
橋の横に作られた歩行者用通路の反対側からやってくる少年の声だと分かった。
大きな声で歌っている。
顔を見るとダウン症であるらしい。
とにかく上機嫌のように見えた。
私とすれ違うその瞬間「夢が」という歌詞のところになった。
もう一度「夢が」と歌詞は繰り返されるらしく、その時私を指差して「夢が」とやった。
私と目が合った。
というより彼の右手の人差し指と私の目が合った。
至近距離で、ここまであからさまに指差されたことの記憶がない。
だが合っても私に何かを言いたかったわけではなかったようだ。
たぶん歌を教わった時に「夢が」の部分で誰かを指差したのだろうと想像した。
なおも大きな声で歌いながら通り過ぎる男の子。
夢はないがシアワセな私。
でも夢を持たなきゃと思った。
彼のおかげで夢を持てば今なら叶う気がするから。