家訓は「遊」

幸せの瞬間を見逃さない今昔事件簿

シャクヤクとアリ

2013-05-13 07:06:56 | Weblog
シャクヤクが蕾を付けた。

写真を撮っておこうと思った。

シャクヤクの蕾の上にはアリがいた。

シャクヤクの蕾は全部で5個。

そのそれぞれの蕾の上にアリがいる。

ある蕾には2匹のアリがいた。

たぶんシャクヤクとアリは共生関係になっていてアリがシャクヤクにアブラムシやダニが付かないように蕾を守り、その代わりシャクヤクから報酬をもらうのだ。

お互いに合理的で美しい姿であり、よく考えられた自然の掟だと感じた。

しかしネットで調べてみると人間のばかげた質問が見えた。

「シャクヤクに影響がないでしょうか?」

「シャクヤクの花をビニール袋で覆ったらアリが来なくなった」

「アリを来させないための薬を教えて欲しい」

シャクヤクの花の美しさだけを見つめ自分の都合の良い方向にしか考えない。

シャクヤクの花もきれいだがシャクヤクとアリの関係も素晴らしいと思わないのだろうか。

ニオイを取る芳香剤などのコマーシャルを見ると、ことさらに危険や嫌悪感をあおるように感じる。

すると真に受けて清潔感を勘違いした大人が多く育つ。

それが子供に刷り込まれる。

「世の中そんな単純じゃないんだよ」と言いたい。

シャクヤクの蕾の上を歩き回るアリたち。

そこかしこに蜜が噴出し続けているのだろう。

そうやってアリを雇うシャクヤク。

「アリよ。シャクヤクよ。人間とは何て愚かな生き物なのでしょう」