家訓は「遊」

幸せの瞬間を見逃さない今昔事件簿

台風26号で倒れたイイギリ

2013-10-18 07:22:57 | Weblog
今回の台風26号は雨量は大したことなかったが強い風が吹いた。

青空が見えていても時たま吹く突風には驚かされた。

自宅は吹き飛ばされそうな物は物置に片付けたので被害は無し。

雨量が少ないから雨漏りはない。

屋上に敷き詰めた遮光ネットが重しから外れてパタパタとはためいた程度だった。

それは、もういちど敷きなおして上から重しを置いて終了だ。

春野は家の北側の山に生えていたイイギリが倒れた。

樹高20メートルほど。

下から見上げると根が持ち上がりバリバリと凄まじい音を立てて倒れたであろうことが見て取れる。

青々とした葉や赤く実った多くの種が、まだ生々しい。

幸い道路には、かからなかったので迷惑をかけることもなかったし私が片付けに追われることもない。

ただし、せっかく大きく成長していたのに残念だという気持ちは残る。

とはいえ、あちらこちらにイイギリの子孫たちが自生しているので心配はいらない。

そのイイギリの育った何年間という期間だけが無駄になったということだ。

Y爺さんに話を聞いた。

我が家の、その倒れた木のあたりの杉の木々が大きく揺れて接触しギーギーと不気味な音を立てていたという。

Y爺さんは自分の体を左右に揺らして「怖いぐらいだったぇ」と教えてくれた。

ソラ君(柴犬)は、その音が怖くて大好きな散歩ができなかったという。

道ですくむソラ君を見て「こりゃあいかん」と思って引き返したそうだ。

その話を聞いている時にも、まだ風が吹いていた。

見ると、やはり杉の木は、大きく揺れていた。

「あんなもんじゃなかったのだろうな」と思った。

柔軟な若木である杉の木立に固くなったイイギリの木があれば、そのしなり方の違いから揺れの振幅は異なる。

きっとイイギリの木は周りの杉の木に何度も叩かれるようにして倒れたのだろうなと想像した。

現地の人たちは落ちている葉の上をバリバリとこともなげに車を走らせる。

道路に散乱したスギンバ(杉の葉)の大きいものだけ拾って捨てた。

自宅に戻ってきても、まだ風が吹いていた。

物置に退避させたモノたちは、まだそのままだ。