安く購入した中古の靴だったが履けなくなったら高い買い物ということになる。
アッパーと呼ばれる足を入れる部分は、まるで新品だ。
底であるソール部分もしっかりしていてすり減っていない。
その中間部分が崩壊した。
友人宅に入っていくと何やら靴に異変が。
気が付くとソールがアッパーと離れている。
つまりワニが口を開けているみたいにソールが自分勝手に重力のみに従うようになっていた。
新品を気取っていた私は「中古で良いの見つけた」と自慢したかったのだが、正直に話すしかない状態になった。
いわゆる加水分解というものでスポンジ系と思われる破片をまき散らして点々と繋がり、どこから来てどこへ歩いたかが分かる。
さてどう直すか。
元通りにせずアッパーの形に合った修理をすればよい、と気づくのに少し時間がかかった。
ソールを購入し、ボンドを購入し、その前段階で中間に塗るプライマーを購入し
油分を落とすためにアセトンという液体も用意した。
車庫の中で折り畳み椅子に座り前掛けを掛けてアッパーとソールの両方をキレイにする作業をコツコツと進めていると、まるで本職のように見えるだろうなと想像した。
アセトンで油分の無いようにした後両方にプライマーを塗る。
時間を充分にとってボンドを塗り、こちらも時間を測って貼り着ける。
木槌でパンパン叩きボンドの接着力を増す。
先端には100円ショップで購入したクランプで挟み、かかと部分には筋トレ用のダンベルを重しとして置いておいた。
さてボンドがきちんと貼り着くとソールをアッパーの形にそろえて切る。
これで靴の形が出来上がった。
言わなければ新品の靴を購入したように見える。
終わってみると、自分の不器用さであったり別の靴を購入したほうが安かったり、ということも感じる。
だが面白かったから、それは楽しかったので良しとしよう。
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