家訓は「遊」

幸せの瞬間を見逃さない今昔事件簿

春野の草刈り

2024-07-09 09:16:32 | Weblog

この時期の昼間に草刈りをしたと言うと驚く人がいるかもしれない。

史上初の高温を記録しただとか、こんな場所でこの気温だとかTVではうるさいぐらいに報道するから。

そんなもん承知しているよと言いたい。

草は雨が降り日が照れば大きく育つ。

草が木になってしまわない内に刈り取るしか対処法はない。

妻の提案で午後から春野に行こう、ということになった。

午後2時半を回るとグッと気温が下がり作業しやすくなる。

私の住む住宅地では、その時刻は酷暑であるし、もっと気温は上がり続ける。

だから想像しにくいかもしれないが春野では作業しやすい時刻になっているのだ。

それでももちろん自分の年齢の事も考慮するし水分補給は絶やさないし一人での作業は控えている。

作業の前に偶然地域住民が遊びに来た。

「今から作業する」というと、「今からならいいな。俺は午前から今までだった。もうシャワー入りてぇ」と答えた。

現場に降りて行った。

すると妻が「あれ聞こえる?」と問う。

私の聞こえにくくなった聴力を気に掛けてくれる。

「アカショウビンだな」さほど遠くない場所でさえずっている。

独特の声のおかげで良いスタートが切れた。

作業は1時間で終わった。

私が刈り払い機で草を切り倒した後、妻が熊手で刈り取られた草をどけていく。

畦畔なので隣の地主も使うことがある。

その人から「草を刈ったらうちの敷地に捨ててくれ」と言われている。

お互いにうまく歩けるようになっていたほうが得策なのだ。

草むらを隠れ場所とする獣に対する処置でもあるから後回しにはできない。

ここが住宅地と大きく違うところだ。

私は刈り払い機を持って妻は熊手を持って急坂を50m登り家に戻る。

途中一旦休憩が必要な時もある。

キレイになった満足感と、苦しい坂登りの終わった達成感と軽い疲労感がやってくる。

登り切った私が妻の持っている熊手の柄を持って妻を引き上げようとしたら妻は熊手を私に渡した。

「意味ないじゃん。俺がこの柄で引っ張り上げようと思ったのに」と言って二人で笑った。


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