第3116回などで取り上げた日本の太陽電池生産の首位陥落はシリコン不足が大きかったそうです。そしてそれには原発を温暖化対策の主役としたい国の思惑が隠れているのだそうです。
日本の太陽電池生産量トップ陥落は政策の失敗ではない、成功だ!
シリコン不足で、生産能力の半分しか作れなかったシャープ 2008-04-04
なぜ、日本はトップをドイツに奪われたのか。理由はいろいろあります。
巷間言われているのは、太陽光発電の個人住宅向け助成制度が2005年度に廃止されたことが影響した。それはそうでしょう。企業や学校などの法人向けの助成制度があります。しかし企業はよほどのメリットがないと簡単に、太陽光発電を入れましょうとはなりません。
世界的に太陽電池の需要が高まり、原料のシリコンが不足。その手当に四苦八苦したことも原因です。企業別でトップに立ったドイツのQ-Cellsの生産量は39万キロワット。2位のシャープは36万キロワットです。ところがシャープの太陽電池セルの生産能力は71万キロワットもあるのです。つまり生産能力の半分しか作れなかった。理由はシリコンが調達できなかったからです。企業の調達能力の差が現れたともいえます。…中略
日本政府が太陽光発電普及の有効な政策を打てなかったのではなくて、あえて打たなかった。いや、これ以上の普及策を講じるつもりはなかったのではないかと。…中略
ということで、日本の温暖化対策の主役は原発。太陽光発電や風力発電などの再生可能エネルギーはあてにしていない。そういう姿勢がかいま見えるのです。
71万キロワットの生産能力がありながらシリコン不足で半分の36万キロワットしか生産できなかったとは驚きですね。不足とは聞いていましたが、これほどひどかったとは想像を絶するものがあります。こんな経営をしていて良く会社が持っていますね。余程、他の液晶テレビなどが売れたのでしょうか。
それにしても、シリコン不足がこれほど深刻なものだったとは、増産が出揃うと言われていた今年8年に好転するのでしょうか。しかし、増産なったとしても日本企業がそれを調達できるのでしょうか。そしてそれはやはり日本の国の方針が原発に向いていると言うことが影響しているので無ければいいのですが。
やはり、日本の政府は間違った方向を目指していることは間違いなさそうです。なんという情け無いことでしょう。
日本に未来は無さそう!