第540話や第1380回でも取り上げたように富士山大好き人間の私としては、チョモランマと共に富士山のゴミ回収運動をしているアルピニストの野口健氏には感心しています。
テレビなどではどこか抜けたようなキャラクターにあんなボケたような感じの人がそんなすごいことをやっていることに驚きますが、若くしてあんな運動を展開するのはああしたちょっと普通とは違った性格も必要なのかななんて勝手な想いを持ちながら見ています。
その野口さん、やはり只者ではないですね。
話で誰もオリンピックのボイコットを言い出さない日本の選手達に文句を言いましたが、野口さんもブログでそのことにも触れています。
アルピニスト・野口健のブログ - livedoor Blog(ブログ)
2008年03月22日 チベット動乱~北京五輪出場への条件~
…略
このオリンピックに向けて一生懸命励んできた選手たちの気持ちを思えば北京オリンピックの「ボイコット」などそう簡単に口にはできない。しかし、これ以上の非人道的な行為が中国によって繰り返されるのならば、中国に対する明確なメッセージとして中国が最も恐れている「ボイコット」という最終手段がその選択肢の中に含まれるのも、またやむを得ない。…中略
チョモランマは私にとっての聖地でもあります。中国にとってタブー中のタブーであるチベット問題について発言を繰り返せば二度とチベットに入れなくなるかもしれない。すでにその手の忠告がないはずもない。ひょっとすると、もう二度とチョモランマに帰れないかもしれない。私の故郷が一つ奪われてしまうかもしれない。極めてデリケートなテーマだけに正直、発言に躊躇もしたが、しかし、現場を知っている人間は逃げられない。そして語らないことは加担する事と同じだ。確かに一登山家に出来る事は限られている。しかし、私にも何かが出来るはず。そうせめて声を上げ続けていきたい。…以下略
自分の夢が断たれる恐れがあるにもかかわらずどうしても言わずにおれないという気持ちをブログに書いたその勇気は素晴らしいですね。これは、オリンピック選手が躊躇する気持ちと同じじゃないでしょうか。それでも、発言する人とだんまりを決め込んでいる人がいるのは考えさせられます。
願わくば、私もその立場に立ったときに野口さんと同じ行動が取れるような人間になりたいものです。しかし、何かを発言するにもやはり名前は大事ですね。人生に於いて何もしてこなかった負け組みの私としては内心穏やかならざるものがあります。
くやしいなぁ!