第1993回、第2056回、第2842回、第2881回などで何度も取り上げたサマータイムを導入しようという動きが今年も又起きています。どうしても搾取をしようとする経済界の思惑があるように感じてしまうのは私だけでしょうか。
しかし、ここに来て私のような感覚だけでの反対でなく理論的な反論が出ました。
6月5日読売新聞より
超党派の議員連盟が2010年の導入を目指す、サマータイム制度について、日本睡眠学会は5日、「体のリズムを乱して睡眠に影響を与え、健康を損なう」として反対の声明を発表した。
サマータイムは、夏季に時計を1時間進める制度。欧米各国で実施されている。同学会の特別委員会(委員長=本間研一・北海道大教授)は、これら先行実施の国での調査や研究文献をもとに、夏時間への移行後、最長で2週間程度、睡眠時間が短くなり、眠りの質が下がると分析。さらに、体内時計を昼夜の変化に合わせる機能が低下しているため、不眠や朝に起きられないなど睡眠障害に悩む人たちの症状が悪化すると主張した。
また、学会は、2004年に初めて、北海道の企業が始業時間を1時間早めた実験の結果などをもとに、サマータイム制度導入を全国に広げた場合、医療費の増大や作業能率の低下で約1兆2000億円の経済損失が生じると試算した。北海道の実験では、従業員の4割が体調不良を訴えていた。
超党派の推進議員連盟は、サマータイム制度を導入する法案を来週にも参院に提出、秋の臨時国会での成立を目指している。
6月6日読売新聞より
夏季に時計を1時間進めるサマータイムの健康への影響を検討している日本睡眠学会の特別委員会(委員長=本間研一・北海道大教授)は6日、夏時間への移行による睡眠障害などが引き起こす経済損失は1200億円になると発表した。
睡眠障害による現在の年間経済損失を約3兆円と推定。サマータイムとの切り替えを行う春と秋に1週間ずつ睡眠障害が起きると仮定して、損失額1200億円を算出した。
同学会は前日の記者会見で、損失は1兆2000億円にのぼるという試算を示していた。
金額が減りましたが、そんなことはどうでも良いでしょう。兎に角良いことばかりのように導入しようとする勢力に対しての具体的な反論になりそうです。
そして、先進国で導入していないのは日本だけということに対する反論をヨーロッパ在住の方が書いています。
Een Japanner die zonnecellen onderzoektより
…略
サマータイムは、ワタシがクダラナイと思うヨーロッパの制度ワースト3のうちの一つだ。今すぐ、来年にでもやめてしまえばいいと思うほど、くだらない。
遅くまで明るいせいで、子供は寝付けず睡眠不足を助長する。ちょっとぐらい電灯をつける時間を遅らせたからといって、セーブできるエネルギーはたかが知れているのだ。最近では白熱灯を電球型蛍光灯にリプレースするキャンペーンが進んでいて、サマータイムによる省エネ効果はさらに減退してきている。…以下略
実際に生活している人の体験からの反論は嬉しいですね。先進国のサマータイムは良いことばかりのように主張する賛成派や日本のマスコミは本当のことを調べることもせずただ経済界の圧力に屈しているだけなのじゃないでしょうか。
本当に、くだらない!