第3173回でソニーの太陽電池開発に驚きましたが、今度はIBMとインテルです。
日刊工業新聞より
東京応化工業と米IBMは16日、次世代太陽電池として期待されるCIGS(銅・インジウム・ガリウム・セレン)太陽電池の量産化に向けた製造プロセス技術を共同開発すると発表した。CIGS太陽電池は光電変換層(光を吸収して電気に変換する層)が数マイクロメートルと薄く、従来の単結晶シリコンよりも発電効率がよいが、薄膜製造に蒸着法を用いるため、基板の大型化や量産時のコスト削減が課題となっている。
共同開発では常圧下での材料塗布を可能とするのが狙い。これにより製造装置への設備投資や材料の使用量を低減し、太陽電池モジュール製造の大幅なコスト削減を実現する。
IBMはCIGSを用いて常温・常圧下で太陽電池を製造するプロセス技術の開発を進めており、15%を超える発電効率の達成を目指している。
(掲載日 2008年06月17日)
日本経済新聞より
(6/17)米インテルが太陽電池 環境市場開拓へベンチャー設立
【シリコンバレー=田中暁人】半導体世界最大手の米インテルは16日、社内の新規事業部門を分社し、太陽電池開発ベンチャーを設立すると発表した。新会社はインテルのベンチャー投資部門や社外のファンドなどから計5000万ドル(約54億円)を調達する。別会社化することで新型太陽電池の開発を加速し、急成長する環境市場を開拓する。
新会社の名称は「スペクトラ・ワット」で、パネルメーカーなどに太陽電池を供給する。製品の技術詳細などは明らかにしていないが、2009年半ばの出荷を目指す。一般的な太陽電池の材料には半導体であるシリコンが使われており、スペクトラ社はインテルで培った半導体技術を核に新市場に打って出る。
エネルギー価格高騰などを背景に、米国では環境ベンチャー設立が加速している。
これだけ大手企業が次から次へと太陽電池に進出してくるとは驚きです。これも石油高騰が引き金になっているのでしょうか。
それにしても、京セラやシャープなど大手と言っても業界の中では中堅でしかなかったところが一生懸命造ってきた市場もこうなってくると最後に生き残るのはどこになるのか。それとも世界中を太陽電池で埋めるにはこの程度では足りないのでしょうか。
いずれにしても、こうした企業が進出してくれば政治に対しての働きかけも強くなってきそうです。いよいよ太陽光発電の時代が来るのかも。
マネーゲームは大嫌いですし、法律で取り締まって貰いたいくらいですが今回の石油高騰ではエネルギー危機を世界に認識させたということで少しは役に立つこともあるようです。石油がもっと高騰すればエネルギー問題は一気に動きそうです。
期待できるかも!