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過当競争

2011年12月02日 | 太陽光発電

  第4455回で も取り上げた太陽電池の過当競争の元凶である中国のメーカーが自分で自分の首を絞めているようです。

   日 本経済新聞より  2011/11/24

   中 国の太陽電池大手、出荷目標を下方修正

  【上海=菅原透】中国の太陽電池大手が今年の出荷見通しを相次ぎ下方修正している。最大手の尚徳電力(サンテックパ ワー)は当初計画比で9.1%減らし、7~9月期の売上高が前年同期比で約 3割増と堅調だった英利緑色能源(インリーグリーンエナジー)も約7%引き下げた。太陽電池の世界需要は拡大し ているが、中国勢はその伸びを上回る勢いで生産能力を拡張。在庫が積み上がっており、増産ペースを緩める。

  サンテックは通年では当初、前年比4割増の2.2ギガワットを計画してい た。10~12月期の出荷量が7~9月期比で2割減る見通しとなり、通年の出荷計画も下方修正を余儀なくされ た。

  中堅メーカーほど修正幅は大きく、天合光能(トリナソーラー)や賽維LDK太陽能高科技(LDKソーラー)は2割ほ ど引き下げた。

   7~9月全社赤字

  出荷量を見直す背景には、業績の急速な悪化がある。24日までに主要各社が 発表した7~9月期業績は全社が赤字。4~6月期は黒字を確保していたインリーやトリナも赤字に転落した。

  供給過剰による価格下落が進んでおり、LDKソーラーや晶澳太陽能(JAソーラー)は7~9月期の売上高が前年同期 比で3割以上減った。造れば造るほど赤字が増えるため、各社は在庫調整を本格化する。

  英調査会社IMSリサーチによると、今年の全世界の太陽電池の設置は発電能力ベースで24ギガワットと前年比で24%増える見通し。だが、最大市場の欧州では、財政危機 の各国政府が導入補助金を削減している。

  中国勢が規模の拡大でコスト競争力を高めようと増産体制を敷いたこともあり、IMSリサーチは太陽電池パネルを組み 上げたモジュールの在庫は「世界需要の半分近い10ギガワット分に達してい る」と分析する。

   過当競争続き疲弊

  中国産の太陽電池を巡っては、米商務省が反ダンピング(不当廉売)調査を開始するなど、圧倒的な価格競争力を武器に 世界市場を席巻する中国勢をけん制する動きもある。もっとも中国メーカー自身が過当競争で疲弊しており、サンテック の施正栄会長兼最高経営責任者は「今後6カ月から9カ月内で業界再編が進む」と予測している。

   中国の姿勢も悪いですが、こうした装置産業の生産目標と言うのは難しいものがあるようです。需要増を見込んで増産 すれば在庫過剰になり原産すれば品不足になるということの繰り返しなのかもしれません。それだけ予測が難しい面があ るのでしょう。
  市場に合った生産と価格低下で皆が反映することが出来ればいいのですが自分だけは儲けたいということの思惑 が先にたってそうも行かないようですね。
  いずれにしても、こんな波をかぶりながらも持ちこたえて正当な価格の下落が続いてくれることを願いたいもの です。
  倒産が増えて市場が壊れてしまっては何にもなりません。

正常な競争を!