団塊の世代のつぶやき

誇れる日本を取り戻そう

失った輝き

2011年12月24日 | 太陽光発電

  第4402回の供給過 剰で心配した犠牲者がドイツで出ているようです。中国のダンピングによる影響は我が国にも忍び寄ってきているようで す。

   時事 ドットコムより

   独 の太陽光発電装置業界、かつての輝き失う

   【ベルリン/フランクフルト14日ロイター時事】太陽光発電装置業界のゴールドラッシュに加わったとき、ティ ノ・ブレージさん(44)は一生の仕事を見つけたと思った。しかし、7年後の現在、この会社は3分の1の従業員 を削減しており、ブレージさんは別の業種で仕事を探すことにしている。

   かつてブームに沸いたドイツの太陽光発電装置業界は、この1年間のソーラーパネル価格の下落で大幅リストラを強 いられている。ドイツは一時、太陽電池で世界最大の生産国となったが、パネルの需要減退と、コストの低いアジア のライバルとの厳しい競争とにむしばまれ、輝きを失った。

   ドイツ政府は福島原子力発電所の事故を受けて、脱原発政策を決定したが同業界の活性化にはほとんど役立たなかっ た。脱原発に伴い不足する電力は、太陽光や風力よりも、石炭や天然ガスによる火力発電で埋め合わされる公算が大 きいためだ。

   太陽光発電所の設計や設置などのサービスを提供するフォクト社に勤務するブレージさんは「もうこの業界で働きた くない。うんざりだ」と話す。同社は最盛期の2005年前後には約160人の従業員がいたが、価格下落と需要減 退で同社の成長が鈍ると、一連のレイオフが行われた。

   フィード・イン・タリフ(固定価格買い取り制度)と呼ばれる政府補助によってドイツは世界最大の太陽光市場とな り、昨年までに15万人の雇用が創出された。しかし、ドイツ政府はこの2年間に買い取り価格を大幅に削減し、最 近は新規の太陽光発電設備への補助に上限を設けると提案。これが同業界の運命を決めることになるかもしれない。

   ドイツの太陽光発電装置メーカーが現在行っているのは、従業員をレイオフするか、労働時間を短縮させるかのいず れかだ。同業界の状況はドイツ全体の経済状況と大きく異なる。同国ではここ数年、他の欧州のライバルを上回る好 調さを示し、全体として失業者が着実に減少している。

   太陽光発電装置業界の団体、連邦太陽光発電工業会(BSW)によると、同業界では昨年末以来約2万人が職場を 失った。ドイツで初めて株式を公開した同業界の企業であるベルリンのゾロンは13日遅くに、破産を申請すると発 表した。同業界で初の大型倒産となった。[時事通信社](2011/12/15-11:12)2011年12月 22日(木)

   秩序ある競争や技術革新などで適切な価格破壊がおきながらも健全な成長を期待していた太陽光発電の業界も中国に よって破壊されてしまいそうです。
  ドイツの二の舞を日本がこうむらないとは言えないでしょう。政治が日本よりしっかりしていそうなドイツでさ えこの状態では日本にこの波が来れば政治は何の対策も打てずに業界が無くなってしまうことも考えられるかもしれ ません。
  パナソニックも折角手に入れたサンヨーのHITを生かすために製 造工場をマレーシアに移す決心をしたように日本のメーカーの生き残りへの戦いが続きそうです。何と か生き残ってほしいものです。
  さもないと、上記のドイツの人のように私も折角見つけた最後の仕事を失いそうです。前回、補助金停止による 影響での失職の悪夢は見たくないですね。もう転職する気力はなさそうです。

どうなるんでしょう!