第4644回で 取り上げた旭硝子、軽量で割れにくい特殊ガラスや第4834回の アクリル樹脂などの開発で太陽電池の重さを大幅に軽減できると期待していますが、未だに主力として採用されてい るという話は聞こえてきません。どうして、あらゆる情報から良いものを採用していくという動きが鈍いのでしょう か。やはり、技術者は自家開発にこだわるのでしょうか。おそらくそんなことはないとは思いますが、それでも動き は遅く思われます。
これも太陽電池に採用すれば面白そうと思われるガラスの記事がありました。
ITmedia PC USERより 2013/1/12
PCユーザーで最 も有名な強化ガラスといえば「ゴリラ」。コーニングは、 三代目のゴリラを2013 CESに合わせて発表し、その実力を展示ブースで訴求した。
強さの理由は「傷を拡げない」こと
ノートPCの液晶ディスプレイサイズが大きくなるにつれて、その表面に傷が つくのを防ぐために、この数年で一気に採用が増えたのが、コーニングの強化ガラス「ゴリラガラス」だ。
コーニングは、その新モデルとなる「ゴリラガラス3」を2013 CESに合わせて発表した。彼らの展示ブースでは、これまでにゴリラガラスを採用したUltrabookやスマートフォンを大量に展示して、その実績を示 すとともに、簡単な“実験”装置を用意して、ゴリラガラス3の強度を紹介するデモを行っていた。
2011 CESで初めて紹介した初代ゴリラガラス(写真=左)。そして、2012 CESでは2代目のゴリラガラスが登場(写真=中央)。わずか2年なのに、すでに10億台のデジタルデバイスが 採用して、コーニングが“ゴリラの惑星”と冗談をいうほどに普及した(写真=右)
ゴリラガラス3では、「Native Damage Resistance」(NDR)を導入することで、傷がついた状態における耐久性が向上した。競合の強化ガラスでは、傷を受けた部分に多数のひびが発生 して強度が弱くなるが、HDRを導入するゴリラガラス3は、傷を受けるときにその衝撃を吸収することで損傷部に ひびが発生せず、局所的な強度低下を防げるという。
ゴ リラガラス3で導入したNDRは、傷の原因となる衝撃を吸収することで、損 傷部に発生するひびを減らして強度の低下を防ぐ
ゴリラガラス3の耐久性を示す実験は、傾斜した坂で金属球を転がし、坂の下 に設置したガラスに衝突させるもので、坂の傾斜を変えることで衝撃力を変化できる。実験では、衝撃力を増やして ゴリラガラス2にも長い亀裂が発生する状況でも、ゴリラガラス3は無事なことを示めした。
また、コーニングの資料では、ニードルでガラスの表面を引っかいていく実験も行っているが、ニードルの圧力を増して も、ゴリラガラス3では、ニードルのあたった部分が削れるだけで、破砕帯が 広がらないという結果を紹介した。コーニングの実験では、ゴリラガラス2とゴリラガラス3の比較において、損傷 部で発生するひびの数は40パーセント減少し、損傷が発生した状態における耐衝撃性能は50パーセント向上した という。
液晶ディスプレなどに使われているんですね。そんな良いディスプレイは使ったことないので全く知りませんでした。
しかし、これは太陽電池に使えるのじゃないでしょうか。もしかしたらコストが高いのでしょうか。折角こんな に良いものがあるのなら是非使ってもらいたいものです。というかそんなことは既に考えられているのでしょうが何 かネックがあるのでしょうね。
太陽電池も発電効率のアップもありますが、現実には設置における重量や強度を上げ太陽光発電システム全体の コストを下げる必要があります。それには世界の技術を終結すればまだまだ余地はあると思います。
可能性は無限かも!