第 1897回の「パイロット」で書いたように私は色弱です。子供の時、初めて視覚試験を受けて色 弱と分かりました。確か、祖父がそうだったので、私の親はある程度覚悟していたそうです。色弱と言っても、 一番弱い赤緑色弱だったので生活には何の問題もなくあのテストの時だけ自覚させられたものです。
それでも大好きな工学部もこれが原因で諦め、文系を選びました。早くから分かっていたので、数学も早く 諦め、数学試験のない私学を選びました。余談ですが、今、八重の里で話題になっている大学です。尤も、八重 さんなんて全く知りませんでした。
それだけ に、あのパイロット募集の新聞を見た時、隅から隅までチェックして色弱がダメとはどこにもなかったので祈るよう な気持ちで履歴書にもはっきりと色弱と書いて出しました。それでも、試験案内が来たので、もしかしたらと期待し たものです。
何の間違いか一時試験に通って、次は面接でした。面接で、一番に色弱のことを言ったとたん面接は打ち切 られました。あの時ほど悔しかったことは無かったですね。それなら応募要項に書いておけと恨んだものです。
尤も、どう考えても私の頭では合格することは無かったと思ってましたので諦めは早かったような気がしま す。
そんなこと もあって、一番心配したのが運転免許でした。あの頃の若者がみんなそうだったように私もクルマに夢中だったので どうしても免許が欲しかったが、ここでも色弱で受験できないのじゃないかと心配したものです。幸い、免許は信号 を識別できれば大丈夫ということで無事手にすることができました。この時は本当に嬉しかったですね。
もう一つ心配したのが、結婚して子供ができ時に遺伝したら私と同じように悩むだろうことでした。ですか ら相手には家系に色盲がないかはきちんと確認しました。それでも子供が学校に入って色弱がないと分かるまで 心配でした。お陰さまで男二人とも異状なしでした。尤も、孫には出てくる可能性がありそうです。この悩みは 一生付きまといます。
そんな私 ですから、直ぐに反応した記事がありました。何と、色覚検査が廃止されていて、進学や就職の時にやっと知って問 題になっているそうです。何とも、かわいそうなことをしますね。何でもかんでも差別反対なんてやからの魔の手が こんなところまで延びていたとは、全くとんでもないことです。
MSN 産経ニュース 2013.9.30
小 4での色覚検査、中止から10年 異常知らず進路選択、トラブルも (1/3ページ)
小学校で 義務付けられていた色覚検査が廃止されて10年。色覚異常の子供の約半数が異常に気づかないまま進学・就職に臨 み、中には直前で進路を断念せざるを得ないケースもあることが、日本眼科医会の調査で明らかになった。保護者の 同意があれば今も色覚検査はできるが、希望調査すら実施しない学校がほとんどという。同会は「希望者が学校で検 査できるようにしてほしい」と訴えている。(平沢裕子)
◆「差別」 と撤廃
色覚異常は 主に染色体の劣性遺伝により、男性で20人に1人、女性で500人に1人の割合で現れる。色が見分けにくく、赤 と緑、赤と黒、ピンクと灰色などの識別に困難を生じる。6割以上は軽い症状とはいえ、有効な治療法がなく、近視 や遠視のように眼鏡での矯正もできない。
かつて、小 学4年生を対象に学校で色覚検査が行われていた。しかし、「色覚検査をすることは差別につながる」などの声が挙 がり、平成14年に学校保健法を改正、検査の施行義務がなくなった。任意で検査を行う場合は保護者の同意が必要 とされ、15年度以降、ほとんどの学校で検査が実施されなくなった。
同会の宮浦 徹理事は「検査義務がなくなったことを『検査はやってはいけない』と思った先生もいたようだ。検査が実施されな くなったことで教職員の色覚異常への関心が薄れたように感じる。15年以降に先生になった人では色覚異常につい て正しい知識を持たない人も少なからずいる」と指摘する。…以下略
これも第 5130回の「やっぱり子供」で書いた戦後の日本の足 を引っ張ってきた左翼やたらな差別がもたらしたものと言えるでしょう。何事もほどほどが大事です。
これを書 きだして気が付きましたが、「しきもう」とか「しきじゃく」はIMEでは変換の漢字が出てきませんでした。こん なところにも妙な力が働いているようです。
もういい加減元に戻さなくては!