自由貿易はケインズもその限界を唱えていたそうです。日本のバブル以後の凋落もその証拠と言えるのじゃないでしょうか。
日本がここまでおかしくなったのは日本の銀行を政界基準にさせる為のBIS規制からだったのじゃないでしょうか。あれで、絶好調だった日本の銀行の力が削がれ、日本の凋落が始まったのじゃないでしょうか。
結局は、アメリカの虎の尾を踏んだことで、アメリカの日本弱体化工作を仕掛けられたということでしょう。つまりは、2度目のGHQによる工作とも言えそうです。
その自由貿易の限界が、何時もの宮崎さんの読者の声に投稿されていました。
「宮崎正弘の国際ニュー ス・早読 み」より 平成29年(2017)1月25日(水曜日) 通算第5177号
宮 崎正 弘の国際ニュース・早読み <さあ、暴れん坊マティス(国防長官)がやってくる (読者の声4)本日も日経新聞はじめ、マスメディアは「保護主義の悪・危険性」を「素人」の国民に熱心に指導してく れています。
けれど東洋経済新報社の『
富 国と強兵―地政経済学序説』(著者 中野剛志)を読めば、自由貿易国を装って実際は保護主義路線を歩んでき た中国がなぜ「保護主義反対」なのかが理解できます。
なぜマスコミは保護主義のメリットも教えてくれないのでしょう。以下同書の一部を要約しました。
ケインズは自由貿易論を以下のように批判した。
1.自由貿易論者は自由貿易が国家間の平和と協調をもたらすと信じているが、現実の国際経済は国内政治や経済生活に負の 影響をもたらすため、自由貿易論の理想は達成し得ない。
2.自由貿易論者は、特化による国際的な分業が世界の経済厚生を最大化すると論じる。特化には経済的なメリットもある が、他方で、国内で供給される生産物の多様性を減じるという問題点がある。
3.国民が、その固有の文化的・社会的理想を実現するためには、自由貿易によって画一化された世界経済は望ましいもの ではない。
自由貿易が国際平和と国際協調をもたらし、戦争を抑止するという議論は今日でもなお根強く信じられている説である。
特に一九三〇年代の各国による利己的な保護主義の連鎖が、当時の世界経済を崩壊させたのであり、それが世界大戦の経済的 な要因となったと広く信じられている。自由貿易論者からすれば、保護主義を受け入れることは歴史の教訓を無視するものだ ということになろう。
しかし、まさに第一次世界大戦の直前、ドイツにとってイギリスは最大の貿易相手国であり、イギリスにとってもドイツは第 二位の貿易相手国であったのである。また、一九三〇年代、日本とアメリカの対立が深まっていったにもかかわらず、日米貿 易は一九四一年まで悪影響を受けなかった。
一九三〇年代の保護主義の連鎖についても、それが世界経済に与えた打撃はわずかなものに過ぎなかったことが明らかになっ ている。というのも高関税や貿易制限により需要は一方的に減少するわけではなく、むしろそれによって内需が拡大する分も あるからである。
このように歴史から得られる真の教訓は、経済的相互依存は平和を保障するものではないということであり、反対に保護主義 は世界経済に打撃を与えて戦争を引き起こすものだというわけではないということなのである。
マッキンダーは自由貿易による特化のせいで特定の産業を失った国家こそが、その獲得を巡って世界で他国と競合し、他国 を犠牲にすることになるのだと論じた。各国ごとのバランスのとれた経済発展という経済ナショナリズムの理念は、国際協調 や国際平和のためにも必要なのであると主張した。
これに対しては批判を受けたもののこう答えた。「あらゆる特化には、死の種が含まれている。一部の産業に特化したような 国家の国民は、その産業のことしか知り得ず、物事を一面的にしかとらえられない貧困な精神をもつようになるだろう。その ような国民は、国家や国際資本の権力に隷属するしかない存在となる。
自由放任や自由貿易による特化は、確かに生産の効率性や低コスト化を実現するであろうが、その結果、民主的自治と豊かな 人間性と民主的自治が犠牲になる。要するに、自由貿易は民主主義を破壊するのだ。
国民経済のバランスのとれた成長とは、国家全体が自治的な地域共同体から構成されることで可能となる。国家は、資本家階 級の利益や労働者階級の利益といった、特定階級の゛利益によって代表されるべきではない。
国家が階級や利益によって分断されたら、民主的自治は不可能になり、国民の自立も困難になる。もし、国民国家が特定の階 級の利益によって分断されることとなると、その階級は、必然的に、他国における同じ階級と利益を共有するようになる。
階級が、国境を超えて結びつくのである。」今日で言うグローバリゼーションである。マッキンダーは、グローバリゼーショ ンを警戒する。 (SSA生)
仕掛けた方も間違っていたということですね。結局、アメリカのやることは間違いだらけじゃないでしょうか。
つまりは、日本は、早く独立してアメリカの頭の悪い横槍をさらっとさける覚悟を持つことが必要でしょう。
いよいよ、グローバリズムからナショナリズムへ変わる時が来たということでしょう。これは、トランプさんの考えでもあるのですから、今こそ、それに乗って、日本を再生しましょう。
日本の覚悟次第!