Chinaがこの期に及んで倒産したデベロッパーの再建に資金を投入することを考えているそうです。全く諦めの悪い奴です。
そんなことをすれば更に被害を大きくするのは間違いないでしょう。
宮崎さんが取り上げてくれています。それにしても、本当にそんなことでChinaが立ち直れると考えているのでしょうか。それとも、自棄糞なのか。
「宮崎正弘の国際情勢解題」より 令和五年(2023)11月23日(新嘗祭)弐 通巻第8018号
中国、倒産したデベロッパーの再建に1380億ドル投入を検討
再生すべきデベロッパー50社を選定中
中国の不動産不況が伝えられて久しいが、中国国内のこと、どれほどゴーストタウンができようが、世界経済を直撃しないだろうと考えられてきた。
世界的な金融ドミノがおこりうると、懸念が拡がったのはコロナ禍でロックダウンが続いているときに恒大集団が起債したドル建て社債の利払いができない実態がわかって、世界の金融界は身構えた。
ドル建て社債の元金どころか利息も支払えないということは事実上の倒産である。
業界一位の碧桂園、恒大集団、大連万達、万科、世茂、融創など最有力とされた不動産起業が軒並みデフォルトを演じた。
驀進つづけてきた中国経済に突然急ブレーキがかかった。
第一に開発業者が経営破綻となると、(1)労働者給与不払い(2)社員の失業(3)関連企業(宣伝する広告代理店からチラシの紙問屋まで)の株か暴落 (4)融資した銀行の信用不安(5)たとえばクレーンリースやセメントなど建材会社も不払いが生じているから、経営困難に直面する(6)下請け、孫請け起 業の倒産などにより社会不安、失業者の暴動に繋がりかねない。
第二にローン契約者の怒り、本社への抗議活動など暴動と一触即発の情勢である。
中国では購入契約はギャラリー展示、広告発表時点で行われ、引き渡しは一年後、二年後であっても購入者にとって動機は投機だから工事期間にはこだわらな い。しかし契約のときに頭金を支払いローンを契約する。だからデベロッパーで倒産し、工事中断となればカネ返せと叫ぶ集団が不動産企業本社ビルを取り囲ん だのだ。これは中国の全体の社会問題である。
しかし警官隊を導入して排除しても、根本の解決策はない。不動産ローン契約は2018年第四四半期で6兆元に達していたが、そのご23年第三四半期にマイナスとなった。
第三に金融システムが機能しなくなり、地方政府の債権起債による(公式で800兆円、実際には1600兆円)の焦げ付き発生、市場は債権、株、投資信託 の売り一色となり、これが外国ファンドに繋がる。となると、中国株で投信を組み立ててきた外国証券、中国企業に巨額融資をしてきた銀行に悪影響がでてドミ ノが拡がる
中国当局は、倒産したデベロッパーの再建に1380億ドル(およそ20兆円)投入を検討しており、また「再生すべきデベロッパー」50社を選定中という。
率直に言って焼け石に水、当面の時間稼ぎでしかない。
どう考えても無茶な延命でしょう。一体どれくらいの時間稼ぎになるのか見ものです。
出来ればこれがChinaの崩壊を早めてくれることを期待したいものです。