明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 



無学祖元の袖から顔を出す龍と、膝上の鳩を着彩残し完成。展示の場合、喉元に剣を向ける蒙古兵と並べるつもりでいたが、無学祖元が弟子に、自分の姿を刻むことあれば袖の龍と膝の鳩を、と伝えたのが事実だとしたら、こちらの方が重要である。だったら私が、と。人形を展示する場合は、おそらく左右に白鹿、膝に青鳩、袖に金龍にして、蒙古兵は隣に置きたい。その代わり写真作品としては、禅師と蒙古兵は歌舞伎の名場面のようにしたい。 もう一人、建長寺の開山蘭渓道隆は、今のところ無学祖元のような伝説は知らない。しかし立体の木像はあるものの本人が、宗より携えて来た肖像画が、もっとも実像を伝えていると判断した。何しろ曽我蛇足の一休像と同様、本人の賛が書かれている。 斜めを向いた一カットを立体化したのは30年前くらい前に作ったブルースミュージシャン、ブラインド・レモン・ジェファーソンとトミー・ジョンソン以来だろう。この2人と違うのは、軽く700年は誰も正面の顔を見たことがないことだろう。



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