昨年暮れに母が亡くなって予定より遅れてしまったが、蘭渓道隆師の立像、法然上人の頭部を同時に制作を始めている。蘭渓道隆は何気なく立っている図であるが、写真作品として陰翳(立体感)を与えることで充分であり、極シンプルに行きたい。 法然上人はおそらく座像にすると思うが『二祖対面図』というものが残されている。善導大師と法然上人の夢の中での出会いの場面で、法然上人が念仏往生の教えを継承した証を描いている。昨晩、これを立体で描けないか、とよぎってしまった。前触れもなく棚から落ちるボタ餅のように、イメージが頭上から降るのを防ぐ、雨傘のようなものがあるなら私は四六時中さしたままで生活するだろう。