明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 



寒山乾燥に入る。右手に巻物、左手は月を指差し、左足を少し上げている。真ん中に豊干禅師、左に寒山、右に拾得。以上『三聖図』となる。豊干は杖を持ち、虎の背に乗っている予定だったが、岩の上に座り、傍に寝そべる虎、そらも良い。仕上げや寒山と拾得の髪の貼り付けが残っているものの、一年を超えて、ようやく寒山拾得が揃った。タバコが吸いたくなる。 一昨年のふげん社の『三島由紀夫へのオマージュ男の死』での飯沢耕太郎さんとのトークで「次は何を?」の声に、つい寒山拾得と口をついて出てしまった。とはいえ、いずれは、とは思っていたものの、次というには策がない。しかしふげん社が、拾得が普賢菩薩の化身であるという寒山拾得由来の命名であると知り、こういう縁には必ず乗ることにしている。おかげで最初は水槽の金魚を眺める日々であったが、 それも〝考えるな感じろ”で行こう、と考えた上での策だったが。ブルース・リーの〝考えるな感じろ、の後に〝月を見ず指を見るようなもの〜”と続くのを知ったのはごく最近である。前から知っていたことにしとくか、と月指す寒山を眺めながら。

 



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