制作中の作品は、今まで制作して来た物とは趣の違いを感じるが、数百年間手付かずのモチーフを1人手がけている孤独感は格別である。先日、酔っ払いに自己満足だといわれたが、自分が満足していないものを人に見せるほど図々しくなく、ツラの皮も厚くない。実に楽しそうに見えるかもしれないが、私は飼っていた金魚が死んだり糠味噌がダメになったことはいちいち書かない。 21の時、この決断を後悔としないためにあと何十年かかるものか。見上げた岐阜の製陶工場の天井を未だ覚えているが、後悔にしなかった、間違いなくこれで良かったのだ、と自己満足を感じたのは、ついこの間のことである。簡単に自己満足というが、簡単に満足行くなら話は早い。人生は一回限りだし。
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