英語道(トラスト英語学院のブログ)

トラスト英語学院(長野県伊那市)塾長。英語指導や自身の英語学習雑感、趣味のランニングと筋トレについて綴ります(^^)

関係詞の泣き所

2011年06月11日 | 指導現場にて
今日の授業で、大学受験生が苦手とする関係詞を取り上げました。

以下の問題の正解が分かりますか?
そして、その理由を説明できますか?
次の(1)~(3)の ----- に入るもっとも適切なものを①~③から選びなさい。
(ただし、①~③はそれぞれ1回しか使えません。)

(1) The problem is ----- we should buy the book.

(2) The problem is ----- we should buy.

(3) The problem is the place ----- we should visit.

①what     ②which     ③where
正解と解説は、下にあります!





【解答・解説】
どうですか?しっかりと自信を持って解答できたでしょうか?

上記の問題を出題すると、ほとんどの生徒が、まず最初に(3)の先行詞 the place に注目し、(3)に where を入れます。そして、「何とな~く」という感覚で、(1)に what を入れ、残った which を(2)に入れてしまいます。

もちろん、これは間違いです。

関係詞の空所補充問題を解くとき、先行詞に注目するのは2番目にやるべきこと。まず最初にすべきは、空欄の後ろの文章を見ることです。

その後ろ文章で、主語が目的語が欠けていて不完全な文章だったら関係代名詞、何も欠けていない完璧な文章が成り立っていたら関係副詞が入ります。

例えば、(3)。空欄の後ろを見ると、他動詞 visit に目的語がなく、この文章は不完全です。となると、空欄には関係代名詞の目的格が入ります。

そして先行詞を見ると、「人」ではなく「物」です。「場所」は関係ありません。関係代名詞が入ると分かった時点で、先行詞が「人」なら who - whose - whom のいずれか、人以外の「物」なら which - whose - which のいずれかが入ります。that は何にでも使えてしまうので、考えなくていいです。that しか使えない場合を覚えておけば、受験では間に合います。

よって、(3)には which が入ります。

次に、(1)。多くの生徒が what を入れますが、これも空欄の後ろの文章に注目していない証拠です。

後ろの文章は、第3文型の完璧な文章が来ていますから、what を含む関係代名詞が入る余地はありません。そこで関係副詞が入ると推測できます。本問の場合、先行詞がありませんが、the place が省略されていると考えることもできます。よって、where が正解です。

(2)は直後の文章を見ると、他動詞 buy に目的語がありません。そこで、不完全な文章と判断できますので、関係代名詞の目的格が入ると推測できます。次に、先行詞を見ますが、先行詞がありません。ということは、関係代名詞そのものに先行詞を含んでいる what が正解になります。

正解
(1) The problem is where we should buy the book.

(2) The problem is what we should buy.

(3) The problem is the place which we should visit.

関係詞の空欄補充問題を解く手順をまとめると、
1.先行詞や空欄の直後の文章に注目する。
2.その直後の文章が、完全な文章か不完全な文章が見極める。
3.完全なら関係副詞、不完全なら関係代名詞が入る。
4.関係代名詞は先行詞が「人」なら who - whose - whom、「人」以外の「物」なら which - whose - which のいずれかが入る。
5.関係副詞が入ると分かった時点で初めて、先行詞が場所なら where、時なら when、理由なら why が入ると判断する。

空欄の直後の文章をろくに読まずに、「先行詞が“場所”だから where だ!」「“reason”だから why だ!」と飛びつくと、大ケガします(笑)。

空欄の後ろの文章を判断するには5つの文型を理解していないとできませんし、自動詞・他動詞の知識も必要になります。

このように、英語の基本的な力をすべて試せるのが、関係詞の空所補充問題です。正しい英語を使えるようになるためにも、関係詞はしっかりとマスターしたいところです。


コメント
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