英語道(トラスト英語学院のブログ)

トラスト英語学院(長野県伊那市)塾長。英語指導や自身の英語学習雑感、趣味のランニングと筋トレについて綴ります(^^)

発表!2023年我が家のニューストップ3と我が家の漢字

2023年12月31日 | 閑話

大晦日恒例、「2023年 我が家のニュース トップ3」と「2023年 我が家の漢字」です。

 

【第1位 トラスト英語学院の塾舎を新築移転!】

独立開業して10年目を迎えた今年、塾舎を新築・移転しました。

塾舎の新築移転構想から丸3年を経て、トラスト英語学院・第2章の始まりです。

 

【第2位 マラソン大会で自己ベストを3回更新 & 初めて家族でマラソン大会に挑戦】

フルマラソンで2回、ハーフマラソンで1回自己ベストを更新しました。

第25回長野マラソンで3時間19分09秒を記録!

今年出場したマラソン大会の結果です。

2月 京都マラソン2023 3時間22分26秒

4月 第25回長野マラソン 3時間19分09秒

6月 第9回信州安曇野ハーフマラソン 1時間29分22秒

9月 第10回信州駒ケ根ハーフマラソン 1時間33分25秒

11月 松本マラソン2023 3時間19分47秒

12月 第43回群馬サファリ富岡マラソン大会 1時間29分28秒

ハーフでサブ90、フルでサブ200を達成できる走力がついたと自負しています。来年はハーフで88分台、フルでサブ3.25を目指します。

また、9月の信州駒ヶ根ハーフマラソンでは義兄と甥と一緒に出場し、家族でマラソンイベントを楽しむことができました。

 

【第3位 長男、アメリカ独り旅を満喫】

長男(大学2年)が、夏休みに2週間のアメリカ独り旅を敢行。成長した息子の姿を見ることができました。

 

今年もマラソン大会で自己ベストを更新しましたが、走力が上がるにつれて記録の更新が厳しくなりつつあります。それでも、少しずつ記録を更新できているのは継続の証でしょう。子ども達は大学と中学でそれぞれ進級し、より高い目標へ向かって少しずつ成長しています。そして、私の仕事に関しては、新築移転した塾舎で、次のステップを昇り始めました。

少しずつ、ジワリと成長を感じられた2023年。ということで、「2023年 我が家の漢字」は

に決定です

 

※昨年までの我が家の漢字の歴史です。

・2022年 「揚」

2021年 「継」

2020年 「淡」

2019年 「律」

2018年 「挑」

2017年 「走」

2016年 「学」

2015年 「果」

2014年 「実」

2013年 「続」

・2012年 「荒」

2011年 「飛」

・2010年 「昇」

2009年 「耐」

今年も一年間、ブログ「英語道」をお読みいただき、ありがとうございました。昨日、4,000日連続更新を達成しましたが、来年も毎日更新で日々を綴っていけば、来月半ばには11年間連続更新となります。

来年もよろしくお願い申し上げます。良い年をお迎えください。

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4,000日連続更新達成 & 「2023年 今年の英単語」!

2023年12月30日 | 実用英語

今日のこのブログ更新で、4,000日連続更新となりました(^^)v。

2013年1月17日。当時、独立開業を決意し、そのためにTOEIC990点満点を自分に課していました。980点や985点が何度も続き、満点を取り切れない自分。原因を追究していた時、「自分には何かを毎日継続する力が足りていない」と、気づきました。TOEICで満点を取るために、そして、指導する生徒たちに範を垂れる意味で、ブログの連続更新を決意したのが始まりでした。

2014年4月7日にTOEICで満点を取得し、独立開業をした後も、続けられるところまで続けようと、仕事が多忙な時期も、フルマラソンを走った日も、旅行に行った時も、インフルエンザで高熱にうなされた時も、毎日更新し、ここまでたどり着きました。

連続更新をしているこの約11年の間、Facebookが隆盛を極めたと思えば、その勢いはTwitterとInstagramに移り、ブログは時代遅れのツールにも思えました。しかし、FacebookやTwitterでつながっていないブログだけの読者の方がいらっしゃることに気づき、また、ブログは過去記事の検索が容易であり、SEO対策にも向いている利点があります。それらも、毎日継続更新してきたからこそ、わかったことです。

今後もライフワークとしてブログ更新を続けてまいりますので、今後ともブログ「英語道」をよろしくお願い申し上げます。

 

さて、記念すべき連続更新4,000日目の投稿は、「2023年 今年の英単語」です。私の独断と偏見で4年前から発表している「今年の英単語」。2023年、英字新聞などでもっとも目にした単語は devastation でしょう。ウクライナ侵攻やガザ侵攻で戦争が絶えない世界、そして、トルコ・シリア地震やハワイの山火事などの自然災害が多かったからです。

しかし、4,000日目の投稿として、前向きな明るい言葉を選びたいです。2023年、日本をもっとも明るくしてくれた話題はやはり、3月のWBC優勝です。その決勝戦直前の選手ミーティングで大谷選手が言った「憧れるのをやめましょう」。アメリカの Takin'Baseball 公式ツイッター(@TalkinBaseball_)に載ったその英訳を当ブログで紹介したのですが、今年最もアクセスをいただいた投稿記事となりました。その後、大谷選手の本塁打王とMVP、ドジャースへの移籍。すべての人が憧れる存在になったのは、大谷選手本人ですね。

ということで、「2023年 今年の英単語」は admire ~「~に憧れる」に決定です

野球日本代表 侍ジャパン(@samuraijapan_pr)より

※昨年までの「今年の英単語」です。

 ・2022年 invasion

 ・2021年 inoculation 

 ・2020年 novel

 ・2019年 abdication

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単純さの中に見出す複雑性

2023年12月29日 | ランニング・筋トレ

2023年も残すところ後3日。走っていますか?

冬晴れの気持ちいい日が続く信州伊那谷。忙しい年末でも、走るしかありませんね。

雲一つない青空の下、南アルプスと伊那山地をバックに走る。

ルーティンを崩さない。

できることを継続する。

結果を残す秘訣は、至極単純なことです。

 

当ブログ「英語道」ですが、今日で3,999日連続更新となりました。単純なことでも毎日続けると、複雑に入り組んだ奥深さが構築されます。

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「縁起が良い」を英語で言うと?

2023年12月28日 | 閑話

Facebookの過去投稿を検索していたら、10年前に撮影した箕輪町のイルミネーションの龍神が出てきました。

2011年12月28日 撮影

来年は辰年ですので、縁起が良いですね(^^)

「縁起が良い」は英語では形容詞 auspicious か、動詞 bode well を使って表します。両方とも英検1級レベルの語彙です。

The Dragon bodes well for the next year.

 

今年の仕事納めまで今日を含めて後3日。全力で走り抜けます(^^)/

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「坂道」を英語で言うと?

2023年12月27日 | 実用英語

マラソンでタイムを伸ばすためにトレーニングメニューを試行錯誤していますが、最近取り入れているのが、JR飯田線に架かる陸橋の坂道での250m×4本のダッシュです。

半年ほど前、伊那北高校陸上部がこの坂道でトレーニングをしていたのを見かけたので、トラスト英語学院に通うその陸上部の生徒から具体的なメニューを教えてもらい取り入れました。

松本マラソンの激坂コースでサブ200できたのも、この坂道ダッシュのおかげだと思っています。そして、来年2月の京都マラソンでは38km地点から始まる通称「ラスボス坂」がありますので、この坂道ダッシュで更に鍛えて、本番では軽快に走り抜けてみせます。

 

さて、英語で言えそうで言えないのが「坂道」ですね。どうです?サッと英単語が出てきますか?

 

答えは、slope です(^^)/

 

a steep slope「急な坂道」

a gentle slope「ゆるやかな坂」

an upward slpe「上り坂」

a downward slope「下り坂」

 

言われてみれば「スロープ」というカタカナで使っていますね。日常生活の中で当たり前に目にする坂道(slope)は生活英単語です。英語学習者は必ず覚えましょう(^^)v

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プラスの言葉で締める

2023年12月26日 | 指導現場にて

先週、10年ぶりにパソコンを買い替えました。

それまではトラスト英語学院を開業した時に購入した液晶一体型デスクトップで、Windows8.1でした。使い勝手がよく重宝していましたが、やはり時代の波には勝てません。会計ソフトをアップデートしようとした時、「OSがWindows10以降でないと対応できません」というメッセージが出てしまうため、今が買い替え時と決断、今度はノート型にしました。

家電量販店で店員さんに購入の旨を伝えると、「現在のパソコンは初期設定が複雑です。サポートはよろしいですか?」と、持ちかけられました。プロにそう言われると不安になりますね(-_-;)

サポートパックなるものを提案されましたが、初期設定とその後の些細なトラブルにも店員が対応してくれるパックが7万円!いくら何でもそれは高すぎるので、自分でやってみることにしました。

10年前のデスクトップの初期設定等は、光回線工事もあったのでNTTの担当者にお願いしましたが、幸いにもその時の資料やデータを全て保管してあり、Wi-FiのSSIDやパスワードも分かりました。

電源を入れ、画面に出てくる指示に従ってやっていくと、何のこっちゃない、簡単にできました。確かに、カタカナの専門用語がいくつか出てくるので、パソコンに不慣れなお年寄りには難しいかも知れませんが、中年の私にはまだ対応できますね(笑)。Wi-FI設定やインターネット接続もスムーズにでき、ウィルスバスターの設定も無事に終了。そして何より、今回の買い替えの原因となった会計ソフトの移行とアップデートも、クラウドを使って首尾よく出来ました。これで一安心です。

 

さて、話を戻しましょう。その道のプロに「複雑です」「難しいです」「厳しいでしょう」なんていう言葉を投げかけられると、端から「出来ない」と思い込んでしまいます。そんな言葉を投げかけられても、「でも、ネット上のマニュアルを見ながらやれば、意外と出来てしまいますよ」とか「ルーターのSSIDやパスワードさへ分かれば大丈夫ですよ」など、具体的な行動指針と共にプラスの言葉で締めれば、印象は真逆になります。

これは英語指導や大学受験指導にも当てはまることです。TOEICで目標点を取るのは楽ではない。大学受験で第一志望に合格するのは確かに厳しい。でも、「公式問題集を徹底して繰り返して、まずは730点をクリアしましょう」とか、「推薦入試も考えて、まずは学校のテストで一桁順位を目指しましょう」などの道程を示されれば、やる気も出てきます。

マイナスではなくプラスの言葉で締める大切さを学んだ、パソコン購入でした。

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つながりを感じるクリスマス

2023年12月25日 | トラスト英語学院

クリスマス。トラスト英語学院で毎年迎えてくれるのは、ホストマザーの Judy が15年以上も前にシアトルから贈ってくれたサンタクロースです。

その Judy も7年前に他界し、今は天国から私たち一家を見守ってくれています。

英語を通して世界とつながり、可能性が広がる・・・。陳腐ではあるけれど英語を学ぶ根幹にあるべき想いを大切にしていきたい。

Judy と(2015年6月 シアトルで撮影)

Very Merry Christmas!

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英語は語順が命!

2023年12月24日 | 指導現場にて

ある中3生との授業。

~ to make the environment better … を「より良い環境を作るために」と、彼女は訳しました。

「その訳になるのは、to make the better environment だぞ。語順を意識しろ!英語は日本語と違って助詞がない。英語は語順が命!芸能人は歯が命!」

と指導。でも、世代が違うので、「芸能人は歯が命!」が通じない( ;∀;)

銀行員として社会人デビューした1996年。人と接する仕事なので口元のケアがそれまで以上に大切だと思い、アパガードを愛用していました。私の世代には懐かしい限りですが、Z世代には通じません。

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ポスドク問題

2023年12月23日 | 閑話

『青春をクビになって』を読了。

信濃毎日新聞に毎週土曜日掲載される「本の散歩みち」で紹介されていて、思わずポチッていました。

上代文学、特に『古事記』に魅了され、大学院を卒業しポストドクターとなった主人公の、学者として身を立てる難しさを通して自分の人生の方向性を決断する揺れる想いを描いています。

ポストドクター

《postdoctoral fellowから》博士課程修了の研究者。主に博士号取得後に任期を決めて大学の研究職に就いている人。博士研究員。ポスドク。ポストドク。

博士の学位を取得後,①大学等の研究機関で研究業務に従事している者であって,教授・准教授・助教等の職にない者や,②独立行政法人等の研究機関において研究業務に従事している者のうち,任期を付して任用されている者で,かつ所属する研究グループのリーダー・主任研究員等ではない者をいう。①,②ともに,博士課程に標準修業年限以上在学し,所定の単位修得した上で退学した者(満期退学者)を含む。ポスドクと略されることもある。

大学院の修士号・博士号を取得したはいいものの、その後のキャリアパスが整備されていない日本学術界の問題点を浮き彫りにしています。これまでも、九州大学で元院生が焼身自殺を図ったニュースを知っていたので、本著のストーリーは現実味を帯びてます。

私の小学時代からの同級生の親友は、ICUの大学院を卒業後、現在は早稲田大学で教授の職に就いていますが、彼のようにポスドクから教授になれるのは本当に一握りなんだと実感させられます。

親友のカンボジアでの発掘調査の様子

 

ポスドクが希望を持って研究に打ち込める環境整備を、国を挙げて行う必要があるように思います。そうしないと、学術界でますます日本は取り残されていく可能性が高くなります。

大学院進学を考えている学生諸君には、現実を知る意味でも一読をお勧めします。

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4年前のあの騒動

2023年12月22日 | 指導現場にて

今日は冬至(winter solstice)。

sol・・・ラテン語で「太陽」
sistere・・・ラテン語で「静止する・立たせる」

冬至まで太陽が上ったり沈んだりする場所が南に少しずつ移動してきますが、冬至を境に北へ移動し始めます。夏至はその反対。まさに、太陽が静止して折り返すイメージが、冬至や夏至ですね(^^)

冬至の頃、南アルプス・仙丈ケ岳(3,033m)から太陽が顔を出す「ダイヤモンド仙丈」が、我が家から見られます。

ちょっとした贅沢気分です。

 

さて、当ブログやFacebookに投稿した過去記事を読み返すと、ちょうど4年前の今頃は、大学入試で英語の民間試験の導入が見送られた時でした。今振り返ると、あの騒ぎは何だったんでしょうね。当時の週刊朝日オンライン記事で、元外交官の多賀敏行さんが大学受験英語の有用性について説かれていましたので、少し長いですが以下に引用します。

元外交官が嘆く、英語教育改革の愚 センター試験の「読み」重点は正しい NHKラジオ英語講座で磨ける能力とは

萩生田光一文部科学相の「身の丈」発言から延期が決まった、大学入学共通テストでの英語民間試験。「読む・聞く」の2技能を測るセンター試験の英語を、民間の試験を活用し、「話す・書く」を含めた4技能を測るように変えようとしていたものだ。今回の延期について、外交官として様々な国の大使や公使を務めた多賀敏行さん(69)は、「延期に留めるのではなく、廃止した方が良いと思う」と指摘する。自身の経験を踏まえ、英語の学び方について語った。

英語には[読む][書く][聞く][話す]の四つの側面があるが、まず[読む]ことができれば、あとの三つは少しの努力で付いてくる。

[読む]ことによって学んだ英語表現を使って英作文[書く]ができるし、聞きとることができれば、それを紙に書き下ろし、それを[読む]ことができれば、文章の意味を理解できる。[話す]ことは[英作文]と同じことで、言ってみれば、[瞬間英作文]である。要するに[読む力]が全ての原動力になるのだ。

他方、[読む力]が無ければ、あとの三つは伸びない。読んで理解出来ないことは聞いても理解できない。英語のCDを何度も聞いているとある日突然、理解出来るようになるというのは誇大広告である。いやむしろ「詐欺」に近い。

たくさんの受験生(約50万人)が受ける試験の段階では、[読む力]に重点を置くことには合理性がある。現行のセンター試験でも[読む力]に重点が置かれているが、それに加えて[聞く力]も既にリスニング試験の形で組み込まれている。一昨年、私自身センター試験の監督をしたのでよく知っている。リスニング試験は機材の点検に気を使わねばならず大変である。よく実施しているなあと感心したものだ。

これらに加えて新たな共通テストで[話す力]と[書く力]まで試験を行う[あるいは英語民間試験を活用することにより同様の効果を狙う]ことになっている。これは質の良い採点者(学生アルバイトでは困るのである)の確保、受験機会の公平性の維持の難しさを考えると実際上、実施不可能と言わざるを得ない。そもそも最初から愚策であったのだ。

この政策の提唱者たちは[話す力][書く力]を強調してみせるのは格好良いが、実際上は全ての推進力の根源である[読む力]の授業時間の削減を意味し、英語力全体の低下を結果として招くことに思い至っていない。

そもそも[話す力]と[書く力]は各大学が2次試験で行えば良いことである。こういう基本的なことを理解出来ない政治家たちが寄ってたかって、日本の英語教育を劣化させている気がして憂慮に耐えない。

私は41年の外交官生活を終えて、3年前から私立大学で英語を教えている。今の学生たちを見てつくづく思うのは、私自身が受けた英語教育は間違っていなかったということである。

英語を自由に使いこなせる人はその中に一人も居ないと思われる人口10万人の地方都市に生まれ、中学、高校は名古屋の進学校で教育を受けた。英語は文法を中心とした大正時代から続いているであろう伝統的な教育であった(教科書は[新々英文解釈研究]山崎貞著であった)。

今でも自分を褒めてやりたいと思うのは、学校での勉強に加えて、中学3年ころからNHKラジオの英会話番組(講師は松本亨先生)を聞き始めたことである。学校の先生方は優れた英文法教育を施してくれたが、英語の発音はカタカナ英語であった。NHKラジオに出てくるネイティブのゲストの発音と随分かけ離れていて、どっちが正しいのか最初のうちは戸惑った。

やがてNHKラジオのお陰で私のカタカナ英語は矯正されて、ネイティブに近い発音が出来るようになった。発音が良くなればどんどん通じ始める。通じるとどんどん話したくなってきた。勉強が楽しくなり少しでも余った時間を見つけては勉強した。大学入試も、外交官試験も英語で点数を稼ぐことが出来たので、あまり苦労はしなかった。

社会人になってあるとき、各界で活躍している人で英語のうまい人に出会うと「どうやって英語を勉強したのですか」と聞いてみた。答えは私の勉強法と同じだった。つまり英文法、英文解釈を中心とする伝統的英語教育、それに加えてNHKの英語講座を熱心に聞いて発音やリズムを学んでいたというのだ。

世の中には二つのタイプの人々が居る。第1のグループは英語を無事習得できた人たち。第2のグループは英語を(何らかの不幸な原因があり)習得できなかった人々である。そしてそのことを生涯心の傷として抱えている人々である。

第2のグループの人々が自分の恨みを英文法教育、英語教育のあり方に向けて、ああでもない、こうでもない、と長年いじくり回した結果、今の混沌(こんとん)とした英語教育の現状につながってしまったのではないかと思う。もっと第1のグループの人たちの意見を聞けば良いのにと思う。(聞き手・永井貴子)

◇多賀敏行(たがとしゆき)
1950年、三重県松阪市生まれ。一橋大学法学部卒業後、外務省入省。ケンブリッジ大学でLL.M(法学修士号)取得。駐チュニジア、ラトビア大使などを歴任し、2015年退官。現在、大阪学院大学教授、中京大学客員教授。著書に「外交官の[うな重方式]英語勉強法」(文春新書)などがある。大学1年時に、英検1級、通訳案内業試験(英語)に合格。


結局、大学入学共通テストでは民間試験導入は中止され、センター試験の英語は、発音・アクセント、文法、英文整序がなくなり、長文読解だけになり、リーディングとリスニングの配点も100点ずつと1:1の比率になりました。各大学でこの比率をどうするかは自由ですが、たいていはリスニングは半分以下に圧縮されてしまいますから、大学側も読む力を重視しているのが分かります。

大学受験英語指導に携わっている多くが、かつてのセンター試験に戻ることを期待しています。共通一次の時代から40年もの間、長い時間をかけて磨かれてきたセンター試験の質は相当に高いです。やはり、読解だけでは測れない英語力って存在しますからね。

現行の共通テストになってから4回目が過ぎようとしています。そろそろ、共通テストの検証と見直しを行い、旧センター試験の内容に一部戻してもいい時期ではないでしょうか。

 

 

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