英語道(トラスト英語学院のブログ)

トラスト英語学院(長野県伊那市)塾長。英語指導や自身の英語学習雑感、趣味のランニングと筋トレについて綴ります(^^)

take off との再会

2025年02月09日 | TOEIC・英検など

先月末に行われた2024年度第3回英検の準1級で、次の問題が出題されました。

 

(15) As soon as they heard police sirens, the thieves ------- into the woods to avoid being caught.

1. took off

2. missed out

3. wore out

4. passed over

 

 

正解は 1. took off です。take off には次のような意味があります。

①自動詞的に「離陸する」

②他動詞的に「~を脱ぐ」

③自動詞的に「去る」

④自動詞的に「急成長する、成功する」

この問題では③「去る」の意味になります。

 

米国ワシントン大学留学時代、TOEICがまだ835点で全く英語力がなかった渡米して3ヶ月が経つころ、友人宅でのパーティに参加しました。その時、私より年上で、渡米して5年ほど暮らしていた日本人のAさんと知り合いました。聞いたところTOEIC950点ということで、当時の私から見たらそれは「神」にも近い領域で、彼がネイティブと話している英語に注目していました。そして、夜10時を過ぎ、お暇する時間になった時、彼がこんな英語を発しました。

We'll take off!

当時、①と②の意味しか知らなかった私は衝撃を覚えました。帰宅後、愛用していたLONGMAN で調べると、ちゃんと載っていました。

take off

INFORMAL to leave a place

略語、つまり口語などでよく使われて「場所を去る」という意味だと記されています。「なるほど、これが生の英語か!」と感心し、一瞬にして自分の語彙になり、その後は私もよく使うようになりました。そんな take off と、英検準1級の語彙問題で再会するとは・・・。それだけ英検がauthentic(実用的な)英語にこだわっている証左かも知れませんね。


シアトルのホームステイ先の自室で(2002年)

因みに、Aさんとはその後、彼が主催する勉強会にも参加させていただき、少しの間、交流が続きましたが、いつからか連絡を取らなくなり、今では音信不通です。彼がその後、どんな人生を送っているのか・・・。今では知る由もありません。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

英検1級の語彙

2025年02月04日 | TOEIC・英検など

先月末に行われた2024年度第3回実用英語技能検定の1級語彙問題を解いてみました。毎回必ず1~2問間違いますが、3問以上間違うことはありません。つまり、それだけ出題される語彙のレベルと質が一定だと言えるでしょう。私自身の語彙力が落ちていないかのチェックになっています。

今回も1問だけミスしました。No.16の deference(意見に従うこと、敬意、尊敬)は知りませんでした。似た単語で reverence(尊敬、敬愛、忖度)は知っていましたが、接頭辞 de-でマイナスのイメージを持ってしまったのがダメでした。調べてみると、de-(下に)と fer(運ぶ)から成り立っていて、時間を運ぶと「延期する」、心を運ぶと「(敬意を表して~の意見に)従う」となるようです。

defer ~「~を延期する」

defer to ~「(敬意を表して)~(の意見)に従う」

deference「(意見に)従うこと、敬意、尊敬」

 

出題されたイディオムで気になったのはNo.19です。出題文も良い英文でした。

chip away at ~ 「〔大きな仕事をやり遂げるために〕~を少しずつ処理していく、~にコツコツ取り組む」

まさに英語の勉強でも大切な心構えです。

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

mural 再び!

2025年02月01日 | TOEIC・英検など

1月26日(日)に行われた実用英語技能検定一次試験の問題が英検協会のHPにアップされました。

私が普段の授業で生徒たちに、高校の早い時期での合格を推奨している準1級ですが、当塾からも4人が受験しました。気になる大問1の語彙問題を私もさっそく解いてみました。

非常に実用的な英単語が出題されており、英字新聞を読んでいたり、英語のニュースを見ていたりすると必ず出くわす単語ばかりですね。中にはこんな問題もありましたよ(^^)

The walls inside the city hall building are decorataed with ------- painted by famous artists. The huge paintings never fail to impress visitors.

1. memoirs

2. margins

3. monarchies

4. murals

正解は 4. murals(壁画) です。mural はTOEICにも頻出の英単語で、当ブログでも「mural の行方」(2014年3月19日投稿)や「一日一英単語 第17週分」(2021年4月30日投稿)でも紹介しております。知らなかった英語学習者の方は、ぜひこの機会に覚えてしまいましょう。

他にも、数年前の準1級でも出題された deliberately(意図的に)が再び出題されました。やはり過去問を解きまくるのも大切な対策ですね。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

TOEIC L&R から はじめてみませんか?

2025年01月25日 | TOEIC・英検など

X(旧Twitter)を見ていると、最近よくTOEICの広告アカウントが流れてきます。それまで、TOEICの広告をSNSで見た記憶がないので、少なからず驚きました。

TOEIC公式アカウントより

『金のフレーズ』の著者・TEX加藤先生によると、10年前の2015年に100万人を超えたTOEIC TEST L&R の公開テスト受験者数は、その後減少に転じ、2023年には約75万人にまで落ち込んだそうです。学校・塾が受験を薦めている英検と単純比較はできませんが、年3回しか受験機会のない英検はずっと右肩上がりで、2023年には450万人を超えました。毎月実施されるTOEICとの差は歴然です。そのような理由から、TOEICも積極的に広告を打つようになってきたと思われます。

英語力の証明として資格が欲しい人は、小中高生であれば英検に取り組み、準1級まで取りましょう。準1級に合格した人、もしくは英語の勉強に力を入れ始めた大学生や社会人が TOEIC L&R に取り組めば、英語力伸長の格好のベンチマークとなるはずです。私もTOEICと共に英語力を培い、今があります。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

挑戦し続ける意義

2024年11月17日 | TOEIC・英検など

今日は各地でマラソン大会があり、TOEICが行われ、英検二次面接試験も行われます。

それぞれが目標に向かって頑張ってきた努力の成果を発揮するときですね。万全の準備ができずに本番に臨む人もいるかも知れません。いやむしろ、その方が多いかもしれません。しかし、反省は終わった後に回して、現時点の最高のパフォーマンスを発揮できるように気持ちを高めていきましょう。大会や検定試験に申し込んだ時点で、目標達成のスタート地点には立てているのですからね。

挑戦し続けることで、目標に近づけます。

私がフルマラソンでサブ3.5を達成したのは3回目TOEICで満点を取ったのは42回目英検1級に合格したのは5回目でした。

そりゃー、何事も一回で結果が出るのが最高ですけどね。そう簡単にいかないのもまた人生。結果を出すまでのプロセスを楽しんで、経験値を上げていくことも意義があります。さあ、どんどん挑戦していきましょう!

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

祝!TOEICの日

2024年10月19日 | TOEIC・英検など

本日10月19日はTOEICの日。

もう十年以上も前から、TOEICkerの間でトーイック(1019)の語呂合わせから、10月19日を「TOEICの日」としていましたが、2021年に日本記念日協会より正式に記念日として認定されました。

日本でTOEICを実施・運営する国際ビジネスコミュニケーション協会(IIBC)でも、大々的にPRしています。詳細はコチラをご覧ください。

 

さて、私の英語力は TOEICのスコアアップとともに培われてきましたので、初回受験から満点取得までの点数の変遷を以下に記しておきます。

1994年5月 575(1)英検2級合格

1995年11月 720(5)初の700点超え

1997年5月 740(11)初のスコアレベルB

2001年1月 800(16)英検準1級合格、留学

2002年5月 920(21)初の900点超え&初のスコアレベルA

2003年3月 940(22)留学から帰国、英検1級合格

2008年5月 970(29)何となく最高点更新

2013年1月 985(37)本気で990点満点を狙う

2014年3月 990(42)トラスト英語学院を開業

※( )内は自身の受験回数

満点を本気で目指し始めたのが2012年9月からですので、初回受験から満点まで丸20年もかかってしまいました。でも、1994年にTOEICを受けていて、今現在もTOEICにかかわっている人は、おそらくはそう多くないはずです。一応、最古参の TOEICker ということで(笑)。

 THE DAILY YOMIURI(2003年12月13日)より

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ホストマザーを思い出させる英単語

2024年10月16日 | TOEIC・英検など

今月6日に行われた実用英語技能検定1級の語彙問題に、fishy が出題されました。

fishy ①「魚のような」 ②「(話などが)疑わしい、胡散臭い」

当ブログ記事でも以前紹介した英単語。留学中、ホストマザーの Judy に発して二人で笑い合うきっかけとなったあの英単語が、まさか英検1級語彙問題の正解の選択肢として出題されるとは・・・。

あの頃よく使っていた英単語に、22年後の英検1級語彙問題で”再会”する。Judy も天国で驚いているでしょう。こんな”再会”があると、あの頃のすべての時間に大きな意味があったと感じることができます。


ホストマザー(中央)、サウジアラビア人のルームメイト(右)と
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

英検準1級の語彙

2024年10月14日 | TOEIC・英検など

6日(日)に実施された2024年度第2回英検の問題がHPにアップされました。高校生たちに「遅くとも高3の夏までに準1級合格!」を推奨しているので、最も気になる準1級の語彙問題を解いてみました。

驚きました。先週読んだ THE JAPAN NEWS に載っていた、兵庫県・斎藤知事の不信任決議の英文社説に出てきていた turmoil とdisciplinary action が正解の選択肢として出題されているではないですか!

また、アメリカ留学中の2002年9月11日、911からちょうど一年たった日のアメリカのロトの数字が911となり、ニュース番組で紹介していたアンカーが That's bizarre! と言っていた場面で覚えた英単語 bizarre も正解の語彙として出題されていました!

やはり、レベルが高い語彙でも、より実用的な語彙を知っているか試されているのがわかりますね。

早速、普段の授業でも実用的な authentic な英単語を、もっと指導していこうと思います。

University of Washington(2001年10月撮影)

寒暖差が大きく、秋が深まるこの時期になると、必ず思い出すワシントン大学(University of Washington)の中庭(quad)。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

雨に濡れた合格証

2024年10月06日 | TOEIC・英検など

今日は英検が行われています。トラスト英語学院からも10名以上がチャレンジしています。健闘を祈るばかりです。

さて、私が初めて英検に挑戦したのは中2で4級。その時は合格しましたが、その次に受けた3級を落ちて英検が嫌いになり、その後は受けずにいました。まあ、現在ほど英検の人気があった時代でもないので、そこまで受験を薦められもしませんでしたが。

自身3回目の英検受験は1993年、大学2年生の時の2級。大学合格後も英語の勉強を続けていたので、特に英検対策をしたわけでもないですが、合格しました。大学の生協で申し込んだので、合格証も生協の受付カウンターに取りに行きました。たまたま母親が上京していたので、大学を見がてら一緒に生協に行きました。合格証を受け取って外に出ると雨が降っていました。クリアファイルに入れるでもなく、雨に濡れる合格証。母は「せっかく受かったんだから、濡れないように大切にしなさい」と言いましたが、「大丈夫。すぐに準1級に受かるからさ」と私。

しかしその後、準1級にチャレンジするも一次筆記に合格しません。大学4年でようやく一次に受かっても、二次面接試験で落ちまくり、2回の一次免除の特権も使い果たしてしまい、結局、大学在学中に準1級には合格できませんでした。準1級に合格したのはそれから4年後の2000年7月のこと(-_-;)

私は今でも、あの大学2年時の雨に濡れた合格証の呪縛だと思っています。努力の証でもある合格証も無下に扱った罰ですね。

今日の英検で隣り合う級をダブル受験している人も多いと思います。たとえ上の級が受からなかったとしても、受かった下の級の合格証は大切にして、次回へのモチベーションにつなげて下さい。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

直前期は語彙力強化!

2024年10月04日 | TOEIC・英検など

今年度第2回の英検が今週末に行われます。準会場受験なら、早ければ今日行われるところもありますね。

直前期は語彙力強化とリスニングのパターン練習が即効性があります。普段使っている単語集をしつこく何度も繰り返す、何回もやったリスニング問題をもう数回繰り返す。踏んできた轍をもう一度踏むことで、強固なブレない英語力が仕上がっていきます。

最近、私自身が大学2年生の時に初めて受験した英検2級の問題用紙を見直してみました。何と1993年第1回で、今から31年前の問題です。物持ちがいいですね~(笑)。

当時は大問1の語彙問題が30問もありました。現在の2級の語彙問題は17問ですから、時代の変遷を感じます。問題文に使われている英単語もレベルが比較的高く、homogeneous という単語も普通に出てきています。

(17) ------- being a homogeneous society, America is a gathering point for the world's cultures.

1. Opposite from

2. In spite of

3. In addition to

4. Far from

 

この時、合格はしましたが、大問1の語彙問題の正答数は30問中16問で約半分の正答率。早稲田に合格していたとはいえ、語彙力に不安があったと言えます(汗)。しかし、別の考え方をすれば、英検2級で求められる語彙レベルは現在よりも高かったとも言えるでしょう。

 

英語力の基本の一つが語彙力。英検受験者はこの2日間で一つでも多くの英単語を覚えましょう!Let's beef up your vocabulary!

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする