長期休暇には必ず私の実家に来る甥っ子たち。上の子はもう中学1年生。つい最近まで、公園で一緒に遊んでいたと思ったのに、時の経つのは早いものです。
お盆休みは、もちろんいろいろと遊びを計画していましたが、毎日必ず午前中に宿題をやらせました。そして私も英語と数学を指導しました。
英語に関しては三単現の前までが既習箇所。指導前に小テストをしてみましたが、英語が苦手になっていく典型的なパターンに陥っていました。
つまり、be動詞と一般動詞の区別が曖昧で、それぞれの肯定文を疑問文と否定文に書換ができないのです。
また、文の途中にもかかわらず大文字にしたり、疑問文なのにクエスチョンマークをつけ忘れたりとスペルミス・ケアレスミスが多いのも特徴。
「1学期の期末テストは○○点ぐらいだっただろう?」
と言うと、
「すげー!何でわかんの~!」
と驚いた様子。25年近く英語をやっていれば、分かってしまうのです。
そこで be動詞と一般動詞の基本例文を使って、肯定文 → 疑問文 → 否定文の書換を徹底的に行いました。
その後は、代名詞です。
「英語はリズム!訳わかんなくても憶えてしまえ!5分後にテストするぞ!」
と檄を飛ばすと、
「I – my – me, you – your – you, he – his – him, ・・・」
と声に出して憶え始めました。
小テストをすると、he – his – him と they – their – them がなかなかできない。そこで、
「後2分あげるから、できなかったのだけを書き殴れ!」
と、折込チラシの裏にボールペンで声に出しながら、書かせて憶えさせました。
再度テストすると、今度は we – our – us が書けなくなり、再び練習。
こうなると、満点を取らせるまでやらせたい私の意地にのせられて、
「畜生!何で憶えられないんだ! she – her – her ・・・」
と彼にも意地が出てきました。
そして、小テストを繰り返すこと10回近く。ついに全部憶えきりました。家族からは拍手が起こり、私と甥っ子は high-five 。
この間わずか30分足らず。ちゃぶ台の上には書き殴られた折込チラシ。
「今までこれだけ集中して勉強したことあるか?」
と聞くと
「ううん、初めて。俺もやればできるじゃん。」
と彼。
この時、彼の中に何かが芽生えたのを感じました。そう、今まではやってなかっただけ。英語は誰でもやればできるのです。
“英語は難しい”“自分は英語が苦手だ”という勝手な思いこみによって、自分の能力に限界を設けてしまっているだけなのです。
その思いこみをなくしてあげるのが、良き指導者ではないのでしょうか?
あとは、今日のような集中力を持って毎日継続して勉強の出来る時間を作ってあげるのが親の役目です。
因みに、今回の私と甥っ子による英語との格闘を近くで見ていた我が愛息(3歳)も、すべて憶えてしまいました。夜寝るときに、
「I – my – me, you – your – you, he – his – him, ・・・」
と完璧に諳んじて、眠りに落ちていきました。勉強は環境ですね。