英語道(トラスト英語学院のブログ)

長野県伊那市の英語塾「トラスト英語学院」の塾長ブログです(^^)/
〒396-0023 長野県伊那市山寺305-16

指導者としての後悔

2008年02月29日 | 指導現場にて
私は自作のプリントを使って、授業をしています。このプリントは私の英語学習歴25年以上の経験と叡知をつぎ込んで作ったものです。その枚数は、長文・文法あわせて100枚以上になります。

授業で解説をした後、生徒にはそのプリントの徹底復習、つまり一つ一つの単語の意味や発音にまでこだわって暗記するように指導しています。

先日のエントリでも述べましたように、この復習が徹底されると自ずといい結果が出ます。
暗記するには、論理的な理解が必要です。その論理的な解説を行うのが私の仕事です。しかし、理解したものを暗記するのは生徒の仕事です。私が代わってあげることは当然できません。

授業でプリントをやるだけで満足してしまい、徹底暗記が伴わないと、一向に成績は伸びません。中には「家でやるプリントを下さい」とお門違いなことを言ってくる生徒すらいます。もちろん、私はその都度指導しています

しかし、その度に説諭しても、継続して暗記に取り組めない生徒はいます。つまり、“覚える”という辛くて単調な作業から逃げだし、楽な道に逃げているのです。この姿勢を改めない限り、満足のいく結果が出ないのは自明の理なのですが・・・。

このような生徒の姿勢を正しきれないところに、私の指導者として後悔が残ります。徹底復習をしていれば違う結果が出ていたのに・・・。第1志望に受かっているはずなのに・・・。

人生において、逃げの姿勢はいつまでも通用しません。辛いことを乗り越えてこそ、そこに満足感を見出せ、さらなる向上心が生まれると考えます。

これから先の人生で同じ失敗をしてもらいたくない。そんな思いを込め、甘んじて他大学に行く決意をしたある高3生(○○君)に、以下のようなメールを送りました。
「大学受験とは、その結果に対して自分で責任をとらなければならない大人社会の縮図である」と、諸君には事あるごとに言ってきた。だから、○○が出した結論を尊重するし、それについては何も言わない。

ただ、人生を少しだけ多く経験している者として、言わせてほしい。
今回の結果を見る限り、油断があったとしか言えない。例えA判定が出ていても不合格となる現実。人生に“絶対”はないのです。

だからこそ、自分の人生や生き方について、もっと貪欲になってほしい。「これでいいや」「このぐらいで充分だ」という慢心があるからこそ、油断は生まれるのです。○○の能力は、この程度のものではありません。自分の人生を豊かに出来るのは、自分以外にはいません。「上へ、もっと上へ」という向上心を持ち続けるだけで、いくらでも人生は豊かになるのです。

そして、同じ過ちを繰り返さないこと。失敗から学ばなければ、人間としての存在価値は見いだせません。これからの大学生活に対する意気込みは分かりました。是非とも、この大学入試での反省を生かして今後の大学生活を送ってください。その時に初めて、○○の大学受験は成功したと言えるでしょう。

悩みや相談があったら、いつでも顔を出してください。「高校を卒業したら終わり」というようなドライな考えを持つ人間はこの塾にはいません。ドアは、いつでも諸君に開かれています。
私も、同じ後悔を繰り返したくはありません。受験生となった現高校2年生に対し、今まで以上に熱い気持ちをもってぶつかっていきます。
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ブログでつながる

2008年02月28日 | 閑話
昨日、ブログ「IVYおじさんのIVY的生活」のIVYおじさんから、お手紙が届きました。
今月15日に「IVYおじさんのIVY的生活」がアクセス数400,000件を達成された際、そのエントリにお祝いコメントを記したのですが、そのお礼ということでお手紙と自作カレンダーを送っていただいた次第です。

ブログ仲間でもあり大先輩でもあるIVYおじさんとの出会いは3年前にさかのぼります。「英語に対する自分の思いを様々な人に伝えたい」。そんな思いから、2005年5月に私は本ブログ「英語道」を開設いたしました。そして、同年、信濃毎日新聞社主催「信毎ホームページ大賞2005」に応募。あれよあれよと話が進み、応募作品383点の中からノミネート作品(40点)に選ばれました。ブログ部門での選出でしたが、その時「IVYおじさんのIVY的生活」も同部門でノミネート作品に選ばれていたのです。

そして「IVYおじさんのIVY的生活」は見事、特別賞を受賞されました。同年11月に行われた贈呈式に参加した際、IVYおじさんとお話をさせていただいた時からのお付き合いになります。

デジタルの象徴でもあるブログを通じながら、それ以上にアナログの付き合いを大切にされるIVYおじさん。人生の大先輩でもあるIVYおじさんの生き方を見習っていきたいと思います。

「英語道」も開設3周年を迎えようとしています。気がつけば、アクセス数も100,000件突破が間近。記念となるイベントを模索中です!
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Endeavor never fails to pay.

2008年02月27日 | 指導現場にて
昨日、ある高3生から合格報告がありました。彼が中3の時からの付き合いなので、嬉しさも一入です。

以前の彼には自分の能力を過信するところがあり、泥臭い努力を敬遠する嫌いがありました。しかし、昨年の夏休みに一喝したあたりから、目標を早稲田と慶應に絞り、指示通りの勉強をやり始めました。

指示といってもたいしたことではありません。英語については、私が授業で使う自作プリントの徹底復習と暗記です。それからの彼には気迫を感じました。プリントで分からない箇所を質問し理解した後は、その該当箇所を切り取り、束ねて暗記するという徹底振り。

受験科目は英語・数学・化学・物理ですが、得意な英語に比べると数学に苦手意識があったため、本番での目標得点率を、英語80%、化学・物理60%、数学40%に設定。その得点率にあわせて各科目の勉強時間を割り振る「傾斜生産方式」的な勉強を指導しました。

そして、当初47しかなかった偏差値は急上昇。
見事に第1志望の早稲田大学創造理工学部に合格を果たしたのです。
彼は合格報告メールで「結局、最後は英語が助けてくれました」と書いてくれました。英語指導に携わる者にとって、これ以上の言葉はありません。

積み重ねてきた努力が実を結ぶ素晴らしさを実感できたことでしょう。今後も謙虚な姿勢で勉学に勤しみ、充実した大学生活を送ってもらいたいものです。
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母校の入試問題

2008年02月26日 | 英語勉強法
2月20日は結婚記念日であるとともに、我が母校、早稲田大学政治経済学部の入試日でもあります。

予備校のHPに今年の入試問題がpdfファイルで掲載されたので、早速解いてみました。

長文読解3題、会話文と条件英作文1題、自由英作文1題を90分で解答する構成。以下は、長文読解問題の分析です。

【Ⅰ】
語数:約570語
内容:イギリスにおける幼児教育の格差是正プログラムについて
概評:語彙・構文とも難しいものはないが、受験生には馴染みがない内容。幼稚園児を子にもつ親としては、非常に興味深く読めました。

【Ⅱ】
語数:約720語
内容:生涯における男女間の仕事量の差異と、金額には換算しづらい家事について
概評:政治経済学部らしいトピック。語彙・構文とも難易度は高くないが、多読に慣れていないと英文に拒絶反応を示し始める分量。英文に対するスタミナ切れを起こした受験生の辛い顔が目に浮かぶ。

【Ⅲ】
語数:約1000語
内容:散らかった机と思考の関係について
概評:非常に興味深い英文。物事を深く考えている時、自分の枕元が散らかっていることを思い出し、思わず「なるほど!」と叫んでしまいました。
やや難しい語彙が散見されるものの、前後の具体例を読むことでその意味が推測できる。
3題目に最も分量の多い英文をもってくるあたりに、「この程度のボリュームでアップアップしているようでは、セーケー(=早稲田用語で政治経済学部のこと)に入る資格はないよ」という出題者の強いメッセージを感じる。

総じて、英検準1級~1級のレベル。私が受験生の頃は、400語を20分で読むことが一つの目安になっていましたが、やはり現在は1000語を20分で処理する英語力が必要です。

18年前の高校3年生の時は、全く歯が立たずに打ちのめされました。受験を終えた夜、宿泊していた新宿のビジネスホテルの近くで、悔しさの余り天を仰ぎ「もっと一生懸命勉強していれば、この空も違う気持ちで見ることができたのに・・・」と妙に詩的な気分に浸ったことが思い出されます。その直後「にいちゃん、どうした~」と路上生活者に声をかけられる位の始末でした。

しかし、18年後の今は、冷静に問題分析をしているわけですから、人生って不思議なものです。
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高度な(?)オヤジギャグ

2008年02月24日 | 英語勉強法

今日は、家族でドライブ。
自称“地理博士”である息子のたっての願いで、伊那市高遠町の杖突峠を越えて茅野市に抜け、国道20号線で甲府市まで行って来ました。


杖突峠から諏訪湖方面を望む

強風が吹き荒れ、肌寒い天気でしたが、峠を下っていると、あちこちで雪解けが見られました。
「やっぱり春が近いのかな?雪解けがすごいね」と妻。
その言葉を受け「そう(thaw)だね。」と私。

高度すぎるギャグのためか、何の反応もなく車内は水を打ったように静かになりました。

念のため説明しますと、thaw とは「雪解け」を意味する英単語です。
あー、自分のギャグを説明することほど虚しいことはありません・・・。

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陶器婚式

2008年02月21日 | 閑話
昨日は、私たち夫婦の9回目の結婚記念日でした。今日から、結婚生活も10年目に突入です。

9回目の結婚記念日は「陶器婚式」と言われているようです。陶器を大切に扱えばヒビが入らないという意味とか・・・。英語では the ceramic anniversary と表現するのでしょうか?

昨夜私が帰宅した頃には、もちろん息子は夢の中でしたので、夫婦二人で、ささやかなお祝いをしました。
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生活英単語

2008年02月20日 | 実用英語
先日、東京医科歯科大学の二次試験(英語論述問題)の添削を頼まれました。英語論文を読み、その内容を日本語でまとめる問題です。

英語論文の内容は「霊長類の進化とアルコール依存症」について。
その中で distill(~を蒸留する)という単語が出てきましたが、この単語が、本文理解の大切なキーワードになっています。しかし、市販の大学受験用英単語集で distill を収めているものには、お目にかかったことはありません。

私は、シアトルでアパートを借りて暮らしていたとき、週に一度スーパーに買い出しに行った際、ミネラルウォーターをガロン単位で買っていました。その商品説明文に distill があって、当時は必死になって覚えました。まさか、大学入試英文の中で、その単語に再会するとは思いませんでした。

また、前回のエントリでもお話した TULLY'S のコーヒーですが、カップが熱すぎるときにカップに付ける厚紙があります。これは英語で insulator(絶熱紙)と言いますが、これもシアトルの STARBUCKS で覚えた単語です。

以上の2つは、日本ではなかなかお目にかかる機会がないのが事実。しかし、どちらも生活英単語といって良いでしょう。覚えていて損のない単語です。

覚えた英単語にどこで再会するかは分かったものではありませんが、必ず役に立つ日が来ます。再会する英単語が増えれば増えるほど、ボキャブラリーの定着率は向上していきます。

植田一三氏が『発信型英語10000語レベルスーパーボキャビル』(ベレ出版)で言われているとおり、会話や英作文で自在に使える運用語彙を増やすためには、まずは「見たことがある!」という認識語彙を増やすことが大切です。
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TULLY'S に思う

2008年02月18日 | 英語勉強法
昨日は、家族でドライブに出かけました。

目的地の市内にあるデパートを冷やかしたあと TULLY'S でアメリカーノを飲みましたが、そこで、ふと6年前のシアトル留学時代を回顧しました。
ワシントン大学留学中、授業の合間や授業がないとき、そして週末も必ずコーヒーショップに足を運び、授業の予復習とその日に出会った語彙の整理に時間を費やしていました。

シアトルのコーヒーショップは顧客重視です。閉店の時間が近づいてきたため勉強道具を片付けようとすると、店員は“Take your time.”と言ってくれます。私にとって、誰にも邪魔されず集中できるスペースが、コーヒーショップだったのです。なかでも TULLY'S は私のお気に入りでした。

自分が集中して勉強できる環境を見つけて、足繁く通い勉強を習慣化してしまう。このような継続して勉強できる環境が、私の英語力を伸長させてくれたのです。

リスニング力が儘ならぬため、当初は満足にコーヒーの注文すらできなかったのですが、リスニング力の向上に伴って、ある日、TULLY'S で希望した通りのコーヒーが注文できました。そのコーヒーを片手に、いかにもシアトルらしい霧雨が舞う中、ダウンタウンを闊歩し、そしてワシントン大学の学生街を歩いたとき、「自分もようやくシアトルに馴染んできたかな」と思えるようにもなったのです。

日本でも、都会に暮らす人にとっては今や TULLY'S や STARBUCKS は当たり前の光景だと思いますが、私の暮らす町にはそのどちらも無いのです。

シアトル留学の私の原点でもある TULLY'S 。わが地元にも出店してくれないかな・・・。
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あれから10年

2008年02月16日 | 実用英語
10年前のある日、当時勤めていた銀行の支店長に突然呼び出され、人事部からの異動命令を見せられました。そこには、「オリンピック臨時店舗への勤務を命ずる」と書かれていました。

私が勤めていた銀行は、オリンピック会場で外貨両替業務を行う臨時店舗をいくつか出すことになっていたのです。

私の英語力が人事部に認められ、メディア村の臨時店舗で働けることになったのです。

しかし、当時の私の英語力はTOEIC760点(L:385点、R:375点)。現在の英語力がある自分からみると、何とも頼りない点数です。人事部はかなり思い切った決断をされたのではないかと思います。しかし、実際問題として、地方銀行員で英語の勉強を続けている絶対人数が少ないということかも知れません。

「英語を使って仕事ができる!」という喜びで、二つ返事でその出向を引き受けました。そして、このオリンピックに伴う臨時店舗での体験が、私の人生のターニングポイントになったのです。

世界中が注目するオリンピックの雰囲気の中で、しかもその情報発信の中心であるメディア村での勤務は夢の中にいるようでした。先ほどテレビ中継に映っていた人が、いま自分の目の前にいて、その人たちと英語でコミュニケーションを取っている自分。TOEICや英検のための勉強が中心であったにも拘らず、いざ外国人を目の前にしても自然と英語が口をついてでてくる自分に感動を覚えました。

世界中の方々からいただいたピンバッジは一生の宝物です
その時から、自分の中に「英語に関わる仕事をし、英語で生きていきたい」という強い気持ちが芽生え始めたのです。そして、このオリンピック以後、それまで以上に英語の勉強に力が入りました。

人生の転機となったオリンピックと、チャンスを与えてくれた人事部には、今でも感謝の気持ちでいっぱいです。なぜなら、4年後のソルトレークシティオリンピックの開会式は、シアトルのホームステイ先でホストマザーと見ていたのですから。

あれから10年。今日が36歳の誕生日である私は、英語で飯を食っています。
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だるま市

2008年02月15日 | 閑話
毎年2月11日の建国記念日は、地元では有名な「高遠だるま市」の日。私が勤めている塾でも、合格祈願のため毎年出かけている恒例行事です。

今年も楽しみにしていたのですが、私は急性胃腸炎で大事をとっておりました。私以上に息子が楽しみにしていたため、父と母にお願いして、息子を連れて行ってもらいました。

そしたら、こんなに見事なダルマを買ってきてくれました!

家族の健康を祈って、緑色のダルマです。

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