四方源太郎日記(京都府議会議員・綾部市選挙区)

これからの綾部のために、さらなる「挑戦」を!

貿易収支とエネルギー問題

2012年05月06日 | 論評・研究

 平成23年度の貿易赤字は、過去最大の4兆4100億円に膨らんだ。

産経新聞 4月19日(木)

 財務省が19日発表した2011年度の貿易統計によると、輸出から輸入を引いた貿易収支は4兆4101億円の赤字となった。

 1979年度以降の比較可能な統計では過去最大となる。また同日発表した3月の貿易収支は826億円の赤字となった。

 貿易赤字は、リーマン・ショック後の景気悪化で輸出が大きく落ち込んだ08年度以来、3年ぶり。赤字額は、第2次石油危機の1979年度の3兆1278億円を上回り、過去最大となった。

 内訳は輸出が前年度比3.7%減の65兆2819億円とマイナスだったのに対し、輸入は69兆6920億円と11.6%も増えた。

 東日本大震災と福島第一原発の事故という特殊事情に、円高や欧州債務危機などの経済悪化が重なった。
 特に福島第一に続いて、各地で原発が停止したことで、代替運転した火力発電所の燃料である原油やLNG(液化天然ガス)使用拡大が、大きな輸入増加要因となった。

 

 今年度に入っても、もちろん赤字は拡大している。日本の景気が上昇するはずもなく、結局は地方経済の苦境がますます悪化する。

   [東京 4月26日 ロイター]

 財務省が26日に発表した4月上旬の貿易統計速報は4551億5600万円の赤字となった。
 昨年の4月上旬は1729億3800万円の赤字で、赤字幅は2倍以上に広がった。

 赤字が拡大した主因は輸入の増加。
 輸入額は2兆302億6600万円と前年同期から21%増えた。財務省によると、原粗油や液化天然ガスなどの輸入増が目立ったという。

 輸出は1兆5751億1000万円で同5%増。自動車輸出などが増えたものの、半導体電子部品などが伸び悩んだ。

 原発に代わるエネルギー技術の開発はもちろん必要だが、原発を動かすな!と叫ぶだけでは、放射能ではなく、経済的に死に追い込まれる人を減らすことはできない。

 僕もこの問題では、いろんな方から意見を聞かせていただくが、賛否は半分半分くらいだと思う。

 

 数日前に、このブログに書いた綾部出身で分子生物学がご専門の大学教授から、追加説明のメールをいただいた。

 その方は原発の安全性について、「日本人はもっと冷静になって、科学の力も信用するべきではないか」ということと、「福島県民の寿命は、これから先、きっと伸びていくと思います」ということをおっしゃっていた。

 「福島県民の寿命は、これから先、きっと伸びていくと思います」とおっしゃった意味は、「おそらく放射能を被曝した住民、特に子どもたちの健康に関する今後の追跡調査は大規模に行われるはず。この中で放射能とは関係ない様々な疾病も見つ かる可能性が多くなるはずですので、他地域の住民より統計的に長生きできるのではないか」ということだそうだ。

 一定程度の放射線を当てることによって、逆に抵抗力などが増すという「ホルミシス効果」という実験結果もあるようだが、もちろん、それによって寿命がのびるという意味ではない。

 「ホルミシス効果」は科学的に実証された効果だが、あくまで実験動物での結果(ヒトを使ったこのような実験はできません)なので、ヒトについて証明されたわけではないそうだ。 

 ただ、チェルノブイリ、広島、長崎などの検証の結果では、1mシーベルト以下の低線量放射線によって、癌などの病気が増えたという統計的な事実はないそうだ。

 これらの事実から、少なくとも福島の人達に健康被害はないだろうと予測しておられた。

 

 まだ避難されている方もあるし、避難が解除されて戻っていかれる方もある。

 思い思いに発信される情報で、被災地の風評被害だけがどんどん広がっていくことだけは避けなければならない。

 

 昨年、府議会の防災特別委員会福島県に視察に行ったが、来月は自民党府連青年局宮城県に視察に行くことにしている。

コメント (2)
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