21日㈮、京都府議会文化生活・教育常任委員会の管外視察二日目。
午前中は山口市が設置している山口情報芸術センターYCAMを訪問し、「やまぐち子ども未来型学習プロジェクト」を調査した。調査の冒頭で、山口市議会初の女性議長である入江幸江市議会議長がご挨拶に来て下さった。
YCAMは市内の小中学生へのICT教育にも役割を果たしておられるということだった。今まで全国各地のいろんな施設を見学に行ったが、ここは一番時代を先取りしてうまくいっている施設ではないかと感じた。
山口市は人口約19万人で京都府でいえば、宇治市くらいの規模だが、年間10億円近くをこの施設に投じておられるようだ。
山口市では皆さんが「室町時代、この地を治めた守護大名、大内氏が京都を模して町づくりをされた」と口をそろえておっしゃっていた。時代の最先端を取り込む能力、進取の気風があるのだろう。
山口市ではGIGAスクールでGoogleのChromebookを搭載したNEC製の機器を導入しておられた。「京都府教委は私がいくら言ってもAppleのiPadにこだわるんです」と言うと、苦笑いしておられた。
機器の種類が重要なのではなく、クラウドへのアクセス機能やキーボードが最初から付いていること、かつ安価なことがChromebookを導入した理由だと学校教育課の担当者がおっしゃっていた。
館内も見せていただいた。20名ほどの情報芸術の技術スタッフが働いておられるそうだ。
NHK朝ドラ「あまちゃん」で音楽を担当された大友良英さんとのコラボでもいろいろとされているとのこと。レコード盤から生み出される様々な音を使って空間を創造するための器具なども見せてもらった。アナログとICTの融合が新しい世界を拓いていく様子の一端が垣間見えた。
施設の天井は全てむき出しになっていて、これは照明やプロジェクターの設置などに即応性があるようだ。シンプルに目標に向かう姿勢、徹底して合理性が追求されていて感心した。
午後は新山口駅から岡山駅へ移動。岡山駅前には「青春感謝」と書かれた銅像があり、これは誰だ?と思ったが、調べてみると旧制六高(岡山大学の前身)の学生をモデルにした銅像だとのことだった。
岡山市では岡山芸術創造劇場ハレノワを見学した。9月1日にオープンする施設で、オープン前ではあるが説明を受けて館内を見せてもらった。まっさらな匂いがした。
老朽化している岡山市民会館と岡山市民文化ホールをこのハレノワに統合されるそうだ。大劇場は2,000人ほど収容でき、オペラなどが上演されるとのことだった。
これで視察を終えて、京都に戻り、20時前に綾部駅に着いた。
そのままNEXT(今川信吾代表)の例会に出席し、例会後はたらふくにて恒例の懇親会。今日は欠席が多く、4人だけだったが、いつものように情報交換などして23時頃に帰った。