日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

今宵は誰と?

2004-12-24 17:21:27 | アラカルト
「メリークリスマス!!」という言葉が、あちらこちらで飛び交っています。
少なくとも、キリスト教のお国とここ日本では。

ところで、クリスマスが国民的行事となったのはいつ頃からなのでしょうか?
1960年代には、既にクリスマスケーキもクリスマスプレゼントも普通にありました。
クリスマス前になると、通っていた無宗教の幼稚園でも「三人の賢者」のお話を聞いた、記憶があります。
そして多くの家庭では、お父さんがバタークリームでできたクリスマスケーキを片手に、帰ってきたように思います。
当然、子供達はお父さんの帰りを「今か、今か」と楽しみに「お預けを食らった子犬のように」待っていたのでは?
でも、そのクリスマスの華やかな雰囲気の中には「義援鍋」と呼ばれる第二次世界大戦で負傷した(と思われる)人が、百貨店の入り口に立って募金を呼びかけるという、暗い影を引きずっていました。

時は流れてバブル全盛期・・・既に社会人として仕事をしていた私には、とても思い出深い風景があります。
実は、この時期と言うのは年明けに製作するカタログ等の仕事で、毎年のように東京出張がありました。
仕事の合間に所要で立ち寄る予定だった、銀座の百貨店に入ることができず、出入り口付近で立ち往生してしまったのです。
もちろん、出入り口は一箇所ではありませんからいくつかの出入り口に回り、何とか店内に入ることができました。
そこで私が見た光景は・・・。
その百貨店のメイン出入り口近くには「ティファニー」が入っていました。
その「ティファニー」で買い物をするために、人があふれんばかりになっていたのです。
それも、男性ばかり!
女性はその男性達を取り囲むように、他の売り場で待っているのでした。
あふれんばかりの男性達は、彼女への「クリスマスプレゼント」を購入するために、集まっていたのです。
その男性陣も、ゴールド製品売り場はサラリーマンと思しき男性達。
シルバーのコーナーは、バイト代をためて「頑張ってティファニーに来ました!!」という感じの学生さんらしき男の子達でした。
この頃のクリスマスの正しい?過ごし方は、「恋人と一緒にシティーホテルでディナーを食べ、一晩を過ごす」というモノでした。
その為、翌年のクリスマスイブの予約をクリスマス明けにはしないと、予約が取れないと言う状況でした。
それだけではなく、とにかく「恋人と過ごす場所」として宗教とは関係なく、教会へ行くということもあったように記憶しています(イエス様には、迷惑なことだったかも?)。
ある意味、「恋人とクリスマスを過ごさなくてはいけない!」と高校生くらいから、焦燥感をもっていた「クリスマス」だったように思います。

そしてバブルが崩壊して・・・やっと落ち着いたクリスマスが過ごせるようになってきたように思います。

今宵、傍らにいるのは誰ですか?
私は、今年もひとりでゆっくり冬の夜を過ごします(結構楽しいひとり暮らし・・・これって「負け犬の遠吠え」?)。