日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

「個性」と「教育」

2004-12-20 23:00:54 | アラカルト
毎日、イロイロな新聞のインターネット版をチェックしています。
特に、静岡新聞はスポーツの関係でお世話になっています。

さて、その静岡新聞の社会面に養老孟司さんの講演記事がありました。

養老先生と言えば、昨年大ヒットした「バカの壁」の作者として一躍有名になった、解剖学者で東大医学部
名誉教授です。
「唯脳論」等では解剖学者という立場で、ヒトについての社会行動を独特の視点で論じられています。
また、余り知られていませんがご自宅近くの保育園の理事もされていらっしゃいます。

今回の講演は「個性と教育」というテーマだったようです。
特に「個性」という点では、解剖学者として独特のモノの見方で。
私たちが「個性」と思っている『感性』などは、『教育によって変わっていくもの』だと言うことも、解剖学者ならではの視点ではないでしょうか?
では、その「教育」って?
『平等』と言う言葉の陰に隠れた、本質をもう一度見つめなおす時期がきていると感じさせられました。

商店街の活性化

2004-12-20 08:55:24 | マーケティング
地域の活性化のひとつとして「商店街の活性化」ということが言われるようになって、10年以上になります。
かつては「駅前にある地域の商業玄関」という位置付けであった「商店街」ですが、今は大型駐車場がある郊外型メガストアーにその主役を取って代わられました。
今では、シャッターを閉めたままの店舗が目立つさびれた一区画が駅前に立ち並ぶ。と言う状況になっています。
では、商店街に未来は無いのでしょうか?

そもそも「買い物の楽しみ」ということを、忘れてしまっているような気がするのです。
郊外型メガストアーは、食品から日用雑貨、衣料品から旅行サービスなどが、一箇所で済むことが利点です。
しかし、世界第2位の売上規模をもつフランスの「カルフール」は、この秋日本からの撤退を決めました。
以前も、「ウォルマート」が日本進出を検討しましたが、結局、資本参加という方法を選びました。
それだけ、日本の生活者は「モノを買う」ということに対して、価格や利便性だけではなく様々な要素を求めている。ということになります。
最近オープンするメガストアーは、「アミューズメント」という「ワクワク・ドキドキ」を付加しています。
言い換えれば「モノを買う」だけではなく「楽しい時間も買っている」ということになるのです。

Yahooのトップニュースに、仙台市の商店街での試みとして「河北新報」の記事を伝えています。
元々仙台には「仙台駄菓子」と言うお菓子がありました。
その伝統のお菓子を昔ながらのグラム売りで販売する、お店を空き店舗で期間限定で開店し人気を博している。というのです。
「グラム売り」、「駄菓子」という懐かしさが、人気の理由のように思われますが、そこには「モノを買う時のやり取り」という一種の情報交換や、コミュニケーションと言うビジネスの基本があります。

店頭にモノを並べて売れる時代ではありません。
まして、バブルと言う空前絶後の豊かさを経験してしまった私たちは、「モノの意味や付加価値的なコミュニケーション」といったものを求めています。

もうひとつ・・・商店街そのものの発想を変えてみることも必要かも知れません。
先日、銀座の一等地に世界最大級のシャネルブティックがオープンしました。
ここ何年か、銀座や大手町は有名ブランドのオープンラッシュが続いていました。
それぞれが特別な意味を持っている店舗の集積化です。
言葉を変えると「有名ブティックの商店街化」のようです。

「専門店の集積エリア」、「地元ならではの情報発信やコミュニケート広場」という「ワクワクドキドキ」・・・そんな発想が、必要なのではないでしょうか?