日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

朝日新聞とNHK-「スポーツと広告」-

2005-02-12 11:58:54 | アラカルト
昨日、「スポーツと広告2」というタイトルで「ラグビー日本選手権」のスポンサーとなった朝日新聞のことを書こうと思っていたのですが・・・思わぬ展開となってしまい、しばらく様子を見ていました。

おそらく先週10人に6人以上の人が、「朝日新聞」という看板を見たのではないかと思います。
と言うのも、朝日新聞社は現在行われている2006年W杯ドイツ大会・アジア最終予選のスポンサー企業だからです。
他にも。2002年からJリーグの「百年構想」のスポンサー企業としてJリーグの試合、2002年の日韓大会での「オフィシャルニュースペーパー」として全試合を通して、看板掲示などをしています。
当然ですが、NHKでの中継でもバッチリ「朝日新聞」の看板は映っていました。

「ラグビー日本選手権」については、主要な試合での審判ユニフォームに対する広告掲示と言う事が既に98年から始まっており、今まで取り立てて大きな問題ともならずにきていたからです。
と言うことは、今回の一件は単なるスポンサー名が審判の胸にあるから中継するの、しないのと言う次元ではなさそうな気がします。
今日の毎日新聞にも、同様の指摘がされています。
一連の「与党政治家への放送事前報告・番組改変」に対して、NHKが過剰反応しているように見えてしまうのも仕方ないと思います。

それだけではなく、その後のNHKの対応もお粗末でした。
「中継放送中止」の抗議や要望の電話などが殺到したために、急遽中継放送を決め審判の胸にある「朝日新聞」のロゴを映さない様にしたと言うのですから。
スポーツの審判は、ゲームをコントロールする「演出家」のような役割をすることはあっても、主役となることはありません。
サッカーでは、審判に当たってしまったボールは、「石に当たった」と見なされておしまいです。
ラグビーでも、審判に注目して試合を見ているラグビーファンはまずいないと思います。
プロ野球ファンも同じでしょう。

スポーツ中継には、スポンサー名が映されることが度々あります。
有名なところでは、NHKが独占中継している「大相撲」でしょう。
懸賞金の幕も、土俵をきれいにする人たちの衣装の背中に入っている名前も総て企業名=スポンサー名ですから。
今回のNHKが朝日新聞の名前に対して、過剰ともいえる対応は今の日本の「国技」を含めてスポーツと企業スポンサーの存在と言うことを、明らかにしただけではないでしょうか?

昨年から始まったプロ野球の「ジャイアンツ戦」については、どうやって中継をするのでしょうか?NHK。
「ジャイアンツ=讀賣新聞社」ということは、誰もが知っている事実ですけど。