日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

京都議定書発効

2005-02-17 11:12:32 | ライフスタイル
昨日、京都議定書が発効されました。
ニュースでのトップ扱いは、なかったようにも思いましたが、世界的に評価される内容のことなのです。
早朝の地震や、寝屋川市で起きた17歳少年による小学校での事件などがありましたから、仕方ないのかも知れません。

実は、この京都議定書というのは日本が初めて議長国として採択された「環境議定書」です。
「京都会議」があった頃は、連日のように「ラムサール条約」等についての報道がありました。
ただ残念なことに、京都議定書の発効について積極的だったのはEUでした。
そして、世界最大のエネルギー消費国アメリカは、参加していません。
確か、中国も積極的ではなかったと思います。
その理由は、「産業界に及ぼす影響が大きい」ということでした。

考えてみれば、日本の産業界は「危機をチャンスに変えることが上手い」と思います。
今から30年くらい前にあった「オイルショック」では、「燃費の良いクルマ作り」を目指しました。
その結果、燃費だけではなくハイブリッドカーなど、環境にも優しいクルマの開発を手がけることができたのです。
いまや、ハリウッドのセレブはトヨタの「プリウス」に乗るのが、一番カッコ良く、当たり前となっているようです。
それだけではなく、日本人の「もったいない」という意識が「世界の美徳」となり「mottainai」という世界で使われる言葉となるかも知れないのです。

50年代から70年代に掛けての「公害病」や「環境汚染対策」については、政府や行政の力があったと思います。
しかし、それを「力として発想を変えてきた」のは、やはり市民団体や社会との関係を熟知した企業によるところが大きいと思います。
それどころか、最近の政府・行政は「既に決まったことだから」と言って、40年以上も前のデータを基にした公共事業の見直しをしようとはしていません。
その為に失われた、環境も数多くあるはずです。
実際に突きつけられた「京都議定書」の目標数値は、とても厳しいものです。
だからこそ、政府や行政の積極的なイニシアティブを発揮して欲しいのです。

まぁ、あてにならない政府や行政よりも、セレブな方々が「エコロジカルライフ」を実践し、紹介することのほうが効果的かも知れませんが・・・。


時代の移り変り

2005-02-17 00:14:50 | トレンド
夕方のasahi.comに「ニフティがパソコン通信サービス中止」と言う記事が出ています。
この記事を読んで「懐かしいな~」と思われた方もいるのでは?

インターネットが普及する以前ですから、相当前のような気がしますがPCの情報通信システムとして話題になったのが「パソコン通信」です。
現在のHPの「掲示板」や「メール」の役割を果たしていた、と記憶しています。
「記憶していた」という表現をしたのは、実は一度もやったことがないからなんです(爆)。
当時はPCそのものの価格も高く、今よりもハードディスクの容量も少なく、一般家庭には余り普及していなかったのです。
その為に、「パソコン通信」の利用者と言うのも限られていたと思います。
それから、20年近くで提供サービスがなくなってしまいう事になりました。
本当に、日進月歩というのがITの世界なのですね。

ITの世界と言う訳ではありませんが、かつて一世を風靡した情報ツールがありました。
「ポケベル」です。
開発当時は、「いつでもどこでも呼び出すことができる」ということで、営業マンが携帯するツールだったのですが、それが数字を記号化・文字化することによって、女子高校生の情報ツールとなりました。
当時は、まだまだ携帯電話が普及していなかった、と言うこともあります。
加入登録料なども10万円以上しましたし、何よりも「重い・大きい・使いにくい」という難点がありました。
今の高校生などは、信じられないかも知れませんが大型トランシーバーくらいのサイズがあり、肩から下げて歩かなくてはいけないようなモノだったのです。
それに比べ、ポケットサイズで連絡が取り合える通信手段として人気だったのが、ポケベルだったのです。
ただ難点だったのは、受信しても返信をする時は公衆電話を利用しなくてはいけなかったこと。
その為、当時の高校生はハイスピードで公衆電話のプッシュボタンを押すと言う姿が、普通に見られました。
今でいうなら、携帯電話のメール文をハイスピードで作る高校生と同じです。
しかし、携帯電話の軽量化と加入登録料の引き下げなどにより、携帯電話が一気に普及。
結局、市場から姿を消してしまいました。

「パソコン通信」もひとつの役目を終えたということになるのでしょうね・・・。
市場に登場し一生を風靡しても、その役割を終え姿を消していく・・・そいう商品・サービスの「ライフサイクル」が、短くなってきています。
その反面、昭和を懐かしむ風潮も生まれている。
マーケターにとっては、難しくも鍛えられる生活者の意識変化の時代です。