日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

村上氏の夢

2006-06-02 22:28:21 | ビジネス
村上ファンドの村上氏が、インサイダー取引の疑いで任意の事情聴取を受けているらしい。
会社を税金の安いシンガポールに移すなど、話題になっていたが・・・元大蔵省(訂正:元通産官僚)出身のファンド会社代表が、このようなこと(インサイダー取引)を疑われるとは・・・。

昨年のニッポン放送株にまつわる、ライブドアとの関係を取りざたされているようなのだ。
同じ「六本木ヒルズ」に住む「ヒルズ族」ということで「お友達付き合い」の中で情報交換でもあったのだろうか?
サラリーマンが、居酒屋でグダグダとチューハイを飲みながら、学生時代の友達と仕事の話をし、素面に戻った時に株の売り買いをし、インサイダー取引になってしまった、というくらいの認識なのかも知れない。
あくまでも想像の範囲なので、なんともいえないのだが。

村上さんは常々、「株主としての夢」のようなことを言っていた。
それは「株主利益の拡大」だったように思う。
日本での「株取引」は企業中心で、個人株主は圧倒的に株主総会などでの発言権が、弱かった。
その中で、村上さんは「もっと個人投資家を育てることが、企業を活性化させる」というようなことを言いたかったのかも知れない。
ただ、実態は「ファンド」という名のとおり、「安く買って、高く売る」という利ざで儲ける「他人のふんどしで相撲を取る」ような、言葉が悪いが「楽して金儲け」的な部分となってしまった。

村上さんの関わった企業が、「個人投資家によって、企業が活性化した」のか、わからない。
それだけではなく「株主利益」そのものが、どんな利益なのか?という説明が村上さんの口から語られることが無かった。
強いてあげるとすれば、「企業は株価を上げる」=「株主利益」という考えがわかったことと、「ディトレーダー」と呼ばれる個人ファンド=超短期株主が、持て囃されるようになったことだろう。

村上さんの夢とは、一体なんだったのだろう?
ファンドという仕事ではなく、もっと他の仕事だったのではないだろうか?