日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

様変わりする「株主総会」

2006-06-15 20:53:13 | アラカルト
昨日、幕張メッセで「ライブドア」の臨時株主総会があった。
会場が幕張メッセということで、一体どのくらいの個人株主が参加するのか?と思ったのだが、1000名程度だったようだ。
今回の「ライブドア臨時株主総会」は、USENが運営・配信しているインターネットテレビ「GayO」でライブ放映(?)されていた。
「ライブドア」の場合、分割を繰り返すことで個人が比較的購入しやす株価だったこともあり、他の上場企業とは桁違いの個人株主がいた。
だからこそ、臨時株主総会の会場が幕張メッセと言う、巨大?な会場になったのだろう。
反面、個人株主が多いということは「全国各地に株主がいる」ということにもなる。
株主総会のために小口(?)株主が、平日仕事を休んで東京まで行けるだろうか?
交通費はもちろん、株価が急落し、元々無配当だったことを考えると、USENのライブ放映で十分なのかも知れない。

反面、「情報格差」と言うことも、問題になってくるだろう。
今日の毎日新聞のWEBサイトには、カネボウ:営業譲渡の電子公告に株主500人怒り 「入院、HP見られず」と言う記事が、掲載されている。
「入院中でインターネットが使えず、電子公告が見られない」というだけではなく、総ての株主がインターネットが使える環境にあるのか?ということが、疑問なのだ。
日本のインターネット人口は、確かに急速に伸びている。
高齢者を対象とした、パソコン教室なども人気だ。
しかし、そのような人ばかりではない。
「株主総会」や今回の「公告」の基本は、株主総てが企業の経営内容や状況を知り、意見を自由に述べられる場所であるはずなのだ。会社の業績発表会が、株主総会ではないのだ。
その「公平に企業の情報を得、意見が言える」という、情報環境を整えることもこれからの企業には、必要なのでは無いだろうか?

朝日新聞のasahi.comでは、上場企業の個人株主、10年連続で過去最高と言う記事があった。
インターネットというツールを使って、株の売買ができる時代へと移りつつある。
しかし、総ての人が同じではない。
「公平な情報」という点では、企業は株主だけではなく将来の株主やこれまで企業を育ててくれた株主に対して、フェアーでなくてはいけない。
そのような努力も、必要ということだろう。

来週の金曜日あたりが、上場企業の株主総会のラッシュ日だろうか?
今年の株主総会は、次の時代へとなるターニングポイントとなるのだろうか?