日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

時代の変化といってしまえば、それまでだけど・・・

2010-04-16 12:31:49 | ライフスタイル
日経新聞のWEBサイトに、ソフトバンク、ビクターなどに出資交渉という内容の記事が掲載されている。
この記事そのものは、「そういうコトですか・・・」という内容なのだが、この記事を読んで感じたことは「時代の変化、生活者のライフスタイルの変化」というモノを強く感じた。

ソニーのウォークマンが発売された当時は、「音楽を外へ持って出かけよう」という生活の提案があった。
それでも、「音楽を聴く」中心はレコードだったし、当時はラジオ番組(多くはFM番組)でのオンエアーでは、途中でフェイドアウトしてしまうため、ダビングするコトができなかった。
それが今では、ラジオ番組などで新譜をチェックするのかも知れないが、レコード(=CD)を買うのではなく、ネットを利用してダウンロードをするのが当たり前になってきた。
もちろん、i-Podなどで楽しむためだ。

「カセットテープ・ウォークマン」とは比べモノにならないほどのメモリー量と、小型化で「音楽を持って出かける」というコトは、当たり前すぎるようになってきた。
それはi-Podなどの専用機器だけに限らない。
携帯電話にもそのような機能は付き、音楽を楽しむ人は多いだろう。

そんな姿を街中で見るたびに、感じることがある。
それは「アルバム1枚ごと楽しむ」というスタイルが、無くなりつつあるのでは?というコトだ。
「一つのアルバムを1枚聴き通す」程の時間も無ければ、そんな音楽の聴き方をし、楽しむというコトも無くなりつつあるのではないだろうか?
それが「時代の変化」といってしまえば、それまでだが・・・個人的には何となく寂しい気がする。
もちろん、自宅に立派なオーディオシステムを完備し、音楽を楽しむ方も少なくないと思う。
ただ、J-popを楽しむ層にとって、アルバム(=CD1枚)をダウンロードしているとは余り思えないのだ。
様々なアーティストの楽曲がランダムにダウンロードされ、その時々の気分で聞いたり、聞き飛ばすというのが、今の音楽を聴くスタイルのような気がしている。

心配なのは、そのようなスタイルが音楽全体にプラスとなるのだろうか?という点だ。
「歌は世につれ、世は歌につれ」とは言うが、その時代時代を反映するような音楽が生き残っていくのだろうか?
世代を超えた歌が残っていくのだろうか?
そんなコトを考えてしまうのだ。