日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

街に出る、大学?-商店街の活性化-

2010-04-30 19:47:56 | アラカルト
今夜から、高速道路の渋滞が始まるようだ。
今年は、1日~5日まで何の気兼ねなく連続して休めるというコトで、遠出を考えている方も多いかも知れない。
そんな人たちを横目に、家でじっくりDVD鑑賞や読書などを楽しみにしているインドア派の方もいらっしゃるだろう。
近場の公園などで、ゆっくり過ごす「究極の安・近・短」派というプランの方もいらっしゃるのではないだろうか?

そんなGWの過ごし方に、こんなプランもあるのか?という話題が讀賣新聞のWEBサイトに紹介されていた。
と言っても、阪大の先生が教室を飛び出して、商店街にテーブルと椅子、お茶を飲みながら「科学の話をする」というコトのようだ。

最近、子供たちの「科学離れ」が、問題になっている。
私も生物はまだしも、化学も物理も苦手だった。
それも最上級クラスの苦手度だった。
その「科学」が街中の商店街の一角に「カフェ」を設け、大学の先生が講義をするというのだ。
目的の一つは、科学の面白さを広く多くの人に知ってもらうため。
もう一つは「何か面白そうなコトをしているな~」と、人を集め、商店街を活性化させたいというコトのようだ。

これまで、商店街の活性化というと商店街の再開発などが中心だった。
確かに、商店街全体の再開発で元気を取り戻した所もある。
また、
だが、それよりもはるかに多い数の商店街が、シャッター通りと化している。
その歯止めがかからないどころか、年々その数は増えている。

これまで、大学生たちが実験的なお店を作ったりして、何とか商店街の活性化を試みたところがあったのだが、それらの多くは「地産地消」をテーマにした、食堂やカフェだった。
それが悪いわけではない。
「地産地消」というテーマは悪くはないし、「地元に目を向け、地元を活性化」というテーマとしては、当然の発想だろう。
問題なのは、そのどれもが短期的に終わってしまっていることと、周囲の意識として「学生のやっていること」という、ややもすると冷かし的な見方もあったように思う。

ところが、今回の阪大の試みは「科学の専門家が、街に出てお茶を飲みながら話をする」という、まったく違った視点がある。
「大学の偉い先生の話を、お茶代で聞ける」という付加価値がある。
話をする教授側としては、大学・学部の良いPRにもなるし、「科学の面白さ」を多くの人に伝えることができる、という冒険的な楽しみもあるだろう。

もし、このような「講義」が科学分野だけではなく、古典や経済、法律などという内容に拡がっていけば、もっと面白いコトになるのでは?
そんなコトを想像してしまう、楽しく、興味のある「商店街の活性化」のように思う。