日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

航空各社の地方路線廃止に思う

2010-04-28 19:58:37 | ビジネス
JALの経営再建に伴い、「赤字路線」の撤退が次々と発表されている。
ここ名古屋では、県営名古屋空港を利用していたJALが完全廃止の意思を発表したばかりだ。
もちろん、地元自治体は廃止見直しを訴えている。
県営名古屋空港に限らず、地方にある飛行場の多くが廃止の対象になっているはずだ。

それだけではなく、ANAも一部赤字路線の廃止を検討しているようだ。
名古屋について言えば、セントレア発着の中四国便の廃止も検討されている。
「帰省は、ドンドン不便になりにけり・・・」という感じがしないでもないのだが、実は、さほど不便だとは感じていない。
というのも、夜行バスなどが運行されているからだ。
夜名古屋を出発すれば、朝には目的地には到着する。
1泊分の宿泊費は要らないし、朝から動き回ることが出来る。
何より、航空運賃に比べれば格段に安い。

ただ、この夜行バスにも問題がある。
それは座席と安全性だ。
夜行バスの座席がいくら良くなっても、「布団で寝る」という感覚で休むことは出来ない。
安全性という点では、ここ2、3年問題になっている乗務員さんたちの過労の心配と、女性が一人で乗車するコトに抵抗感がないわけではない。

そんなコトを考えていたら、フッと思い出したことがある。
それは、JRの「寝台列車」だ。
飛行機を利用した時の値段と時間の差や夜行バスの台頭で、「寝台列車」は次々と姿を消していったが、こんな時だからこそ「寝台列車」が便利かも知れない・・・と、思うのだ。
と言っても、一般的な「寝台列車」を利用するためには、乗車券+特急券+指定席券+寝台料金が必要だ。
この「寝台料金」が加わることで、結局飛行機を利用するのと大差ない、値段に跳ね上がってしまい、「同じくらいの値段なら、速い方が便利」というコトで、利用者が減ってしまったのだ。

実は旧来の「寝台席」とは違う、「ノビノビ座席」という座席を設けた夜行列車がある。
「ノビノビ座席」と言っても、座席があるわけではない。
フルフラットの座席というか・・・フェリーの客室のような感じのスペースとなっているのだ。
これなら、足を伸ばしてゆっくりと眠ることが出来そうだし、定期的に車掌さんが見回りにも着てくれるという安心感がある。
何よりも「寝台料金」が必要ではない(=乗車券+特急券+指定席券で、利用できる)という、値段の面でも魅力がある。
座席の写真を見ると、私のような「お一人様向け」というより、「家族向け・小グループ向け」という気がするのだが、むしろこの「家族向け・小グループ向け」というのがポイントだと思う。

「高速道路1,000円」になって、1年になる。
その度に起こる大渋滞のニュースを聞くと、このような列車の利用も便利なのでは?
むしろ「エコロジー」という点から見れば、利用する価値は十分あると思う。
であれば、JR各社もこのような列車の利用に対して「家族・グループ向け割引きっぷ」を企画しても良いのではないだろうか?
そして、一度は引退した「寝台列車」の内装を替えて、復活させるのも悪くはないと思うだ。

ポイントは「化粧ポーチ」

2010-04-28 11:40:57 | トレンド
朝日新聞のWEBサイトに、外出先で使う「外電」市場拡大中 働く女性に人気という記事が掲載されていた。

記事中に紹介されている「携帯音波振動歯ブラシ」は、先日、近所のドラッグストアーでも見かけた。
女性の好みそうな色を中心に、コンパクトでカラーバリエーションも充実している。
首凝りに使うマッサージ器は見ていないのだが、最近首凝り・肩こりが酷い私にとっては興味ある商品だ。
他にも紹介されている商品は、どれもカラフルでコンパクトな商品だ。

これらの商品のヒットには、職場における女性の日常的活動に着目している点が挙げられているが、私は「化粧ポーチ」なのではないか?と、考えている。
首凝りマッサージ器以外は、マスカラやアイライナー、口紅のような形状になっているのも共通している。
何よりも、「携帯音波振動歯ブラシ」のように、家電量販店だけではなく、ドラッグストアーなどでも販売されている、という点がポイントだと考える。

実は、以前から「小型脱毛器」などは、以前からドラッグストアーでも販売されていた。
実際、ドラッグストアーでの置き場所は、化粧品売り場の中の美容器具の一角だ。
男性の目にとまり難く、女性が手に取りやすい場所でもある。
価格帯もドラッグストアーで扱う化粧品と同じ位で、隣のコーナーは「ボディケアローション」などになっている。
関連付け易い商品と並べることで、相乗効果が狙えるのだ。

そのように考えれば、女性が手に取りやすく・購入しやすい販売ルートとして、ドラッグストアーなどが当然ながら考えられるのだ。
だからと言って、余りにも仰々しいというか、いかにも脱毛器然としたデザインや形状では、女性の興味は引かない。
何より、「(旅行などで)持って歩く」コトを考えれば、「化粧ポーチに入る大きさとデザイン」でなくてはならない。

その視点から考えれば、化粧ポーチに入る大きさ、形状、違和感のないデザインという点も、ヒットの要因だと思うのだ。