日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

手前○○が、地域を活性化させるかも知れない

2012-09-29 20:25:00 | マーケティング
昨日、チョッとした集まりに出席した。
その会合の中で、「餃子を食べ歩き」という話が出ていた。
昨今のB級グルメなどのブームもあり、「地方の庶民の食べ物を食べ歩く」のが趣味のような方もいらっしゃるのではないだろうか?
と言うのも、毎年行われるB級グルメの頂上決戦である「B-1グランプリ」では、その大会誘致にも熱が入る程の人気イベントとなっているからだ。

その先駆け的な存在が、おそらく「宇都宮餃子」だったような気がしている。
その後「浜松餃子」が登場したりして、最近では我が家の近所のスーパーでも「宇都宮餃子VS浜松餃子」というイベント(要は、餃子の即売会)が時折行われている。

そんな餃子なのだが、どうやら各家庭にも「ご自慢の餃子」があるようなのだ。
それが上述した「餃子を食べ歩く」という話で盛り上がったとき、会の参加者から「我が家の餃子は絶品!食べに来て」という方の声がきっかけとなり、「イヤイヤ、我が家のほうが美味しいと思うよ!妻が作ったアンを夫の私が包むそのあうんの呼吸の様なモノが作る餃子の方が絶対美味しい」と名乗りを上げる方がいたり、「我が家は材料にこだわって作っているから、我が家のほうが美味しいはず!」と、反論(?)される方も登場した。
そんな光景を見ながら「手前味噌」という言葉を、思い出したのだった。

ご存じの通り「手前味噌」というのは、一種の「自画自賛」をするコトだ。
そして元々の意味は、各家庭で作る「味噌」を自慢するコト。
今は自宅で味噌を作ると言う家庭は減ってきてきていると思うのだが、その「味噌自慢」がそれぞれの地域の味噌の味となっているトコロがある。
名古屋でいうなら、岡崎の八丁味噌だろう。
京都なら西京味噌、地方に行けば麦味噌や米味噌などが有り、それぞれの地方の郷土料理の基のひとつとなっている。

さすがに「餃子」はそこまでのコトは無いとは思うのだが、地域独自の野菜を使い「現代の郷土の味」となっているのでは?と言う気がしたのだった。
それは何も「餃子」に限ったコトでは無く、B級グルメなどで登場回数の多い「焼きそば」なども当てはまると思う。

地域が活性化する為に、いろいろなアイディアが求められているが「手前○○」という発想で、郷土自慢をもっと積極的に発信してみてはどうだろう?
案外見落としがちな、地域の文化資産を発見するコトができるかも知れない。