日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

景気が良いのはパチンコ業界(だけ)?

2012-10-20 20:42:23 | アラカルト
昨年の「地デジ化」に伴い、我が家からは「テレビ」が無くなった。
正しくは、地デジが受信できない壊れたテレビが残った、と言う状況にある。
元々壊れかけたテレビで、「地デジ化」以前からテレビが見られない状況にあり、「地デジ化」されてもさほど、困った!と言う状況では無かった。
強いて上げると、「テレビCM」が見られなくなった、と言うのが困ったな~、と思うくらいだ。

逆にテレビが見られなくなって、清々したと言うコトもある。
それは、夕方以降の時間で流れるパチンコのローカルCM。
実家に帰省した折りに見る、山陰ローカルのパチンコ店のCMは毒々しい映像ではあっても、静止画像。
音声もうるさいとは思うが、時間も短く何より頻度が余り多くない。
「多くない」と言っても、名古屋に比べると、と言う条件付だが。

ご存じの方も多いと思うのだが、パチンコは名古屋が発祥の地とされている。
そのためだろうか?本当に名古屋のパチンコ店やパチンコの機械のテレビCMは本当に多い。
多いだけでは無く、ミュージカル仕立てのCMなどもあり、時間も手間ももちろんお金も十分かけたテレビCMが、流れていた。
とは言うものの、基本はパチンコ店や機械名の連呼。
実にコレがうるさいのだ。
だから、テレビが見られない=パチンコのCMを見なくてよい、と言う気持ちの良さがあった。

ところが最近、Yahooのポータルサイトの広告表示に、そのパチンコの機械のCMが表示されるようになった。
それも1日の内、相当回数見るコトになってしまった。
現在、テレビCMそのものは、やや頭打ちという状態になっていると思う。
と言うのも、テレビ番組を視聴する人が減ってきているコトや、「地デジ化」以降テレビそのものを持たない人も増えているからだ。
以前から、テレビCMの最後に「続きはWEBで」というコメントを流し、YahooなどのポータルサイトのテレビCMからYahooなどのポータルサイトに誘導させる、と言う内容だった。
ところが昨今の景気の悪さ(?)からだろうか、コレまでその様なCMをポータルサイトで流していた企業が減ってきている様に感じている。その「埋め合わせ」とばかりに、最近はパチンコ機械メーカーのCMが俄然多くなってきたようなのだ。
それも、名古屋ローカルで流れているような、毒々しく派手な印象のCMだ。

この様な、テレビCM以外で流れるCMを見ていると、業績の良い業界とそうでは無い業界がハッキリしてくるように思う。
パチンコ業界の他に目に付くのがソーシャルゲームと呼ばれる、ネットゲームを提供している企業だろう。
とは言うモノの、ネットゲームは元々インターネットが使える環境がユーザーの条件なので、以前から相当量のCMを見ていたように感じる。
それに対して、パチンコ関係のCMは、この夏ぐらいから急激に増え始めた様に感じるのだ。

そう考えると、今の日本で元気があるのは「遊興関係」ということだろうか?
本来であれば、脇役であるはずの「遊興関係」が元気なのも、考えモノと言う気がする。