日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

どっちが本当?~新聞ななめ読み~

2012-10-24 15:24:39 | アラカルト
Facebookの7~9月の決算について、新聞各社が報じている。
内容は、47億円の赤字。
収益の柱である広告収入や登録会員数などは、順調に伸びている。
今や日本でも、Facebook登録をしない企業は無いと思うし、実際Facebookを使っての広報活動も最近は目立つ様になってきた。
ひとつの、広告宣伝ツールとして認知され始めている、と言っても過言では無いだろう。
しかし、そのサービスを提供しているフェイスブックが赤字決算であった、と言うコトには変わりない。

株式上場前には、期待感も高く上場日にはどれほどなのか?と、世界的に注目を浴びた。
上場した日はともかく、その後株価はパッとしない。
投資家の中には「こんなはずじゃ無かった!」と、恨み節が聞こえると言う話も聞く。
本当かどうかは判らないが、上場以来赤字続きとなれば投資家の皆さんも考えるトコロがあるだろう。
赤字が続き企業に、何時までも投資をしている程優しい投資家は、余りいないはずだ。

ところで、気になったのはこの「赤字の原因」だ。
讀賣新聞はフェイスブック、47億円赤字・・・開発費膨らむとなっている。
一方、産経新聞では株式関連の報酬の費用計上で赤字と報じている。
その中間(?)が、朝日新聞で「株式上場にからむ一時的な費用や研究開発費がかさんだと言う内容になっている。

フェイスブックの7~9月期決算について、共通している内容は「日本円にして屋宇47億円の赤字を計上した」と言う点。
読者の多くは、その要因が知りたいのでは?
特に投資家にとって、赤字という事実も重要だと思うが、その要因のほうがもっと大事な情報だと思う。
と言うのも、研究開発による赤字であれば将来的な展望として、より魅力的なサービスを提供するコトが可能であり、そのことによって、フェイスブックの主な収益源である広告収入も増える可能性がある。
事実、収益の柱である広告収入は伸びているのだ。

一方、株式上場関連の報酬費用の計上となると、いつまでその影響が続くのか?と言う点が気になるのではないだろうか?
株式上場から半年以上が過ぎ、何時までも「上場関連の報酬費用の計上による赤字」が続くとは思わないが、チョッと長引いているような気がしないでも無い。

今回は、フェイスブックの7~9月期の決算についての記事の違いだったが、この様に複数の新聞を読むと「アレ???」と思うコトも多い。
ひとつの記事に対して、様々な意見が出るのはある意味当然だと無いコトだと思っている。
なぜなら、「考え」は人それぞれで、過去の経験などからも影響を受けやすいからだ。
でも、今回の様に「本当の理由」となると、記者の考えでは無く、ありのままの事実を伝えるコトが重要なのでは?
その部分が、どの新聞を読んでもよく分からない。
その「わからない」点が報道にとって、とても重要だと思う。