日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

クールジャパンも良いけれど・・・

2013-04-14 19:39:32 | 徒然
Yahooのトピックスを見て、驚いた。
この時期に、皇居のお堀を泳いで渡り、皇居に侵入し逮捕された外国人のニュースがあった。
このニュースの見出しだけ見た時には「今日の東京は、皇居のお堀で泳ぎたくなるほど、篤かったのか?」と思ったのだが、逮捕された時間を見ると朝7時過ぎ。
朝の7時と言えば、真夏の熱帯夜が続く季節ではない限り、泳ぎたいと言う気持ちには成らないだろう、と思ったのだ。

とすれば、何らかの目的があってお堀を泳いで渡ったのだろう?と、ニュースをチェックしていると「皇居に行きたかった」というのが、泳いで渡った理由らしいと言うことが判った。
ご存じの方の方が多いと思うのだが、皇居を始めとする宮内庁管轄の建物に入るには、事前予約が必要だ。
宮内庁HP皇居
最近では、インターネットでの受付ができるようになり、海外からもネットで申込をされる人が多いと言う。

おそらく、お堀を泳いで渡った外国人観光客は、この様な参観受付を知らなかったのだろう。
参観コースと言っても、皇居他宮内庁管轄の建物を総て見られるわけではない。
もしかしたら、参観コース以外の場所が見たかったのかも知れないのだが、それにしても皇居という場所についての予備知識というものが無かったように感じる。

随分前から、「クールジャパン」と銘打って日本の様々な文化を積極的に発信し、観光などに結び付けようと、国を挙げていろいろなことをしている。
そのこと自体全く問題無いと思う。
ただ、随分前に問題となった「築地」での外国人観光客の傍若無人さや京都・祇園での舞妓さんの追っかけなど、どうも日本の文化がキチンと伝わっていないのでは?と言う気もしている。
「築地での競り」も京都・祇園の舞妓さんも仕事であって、決してアミューズメント施設のアトラクションの一環ではない。

確かに「築地の競り」や京都・祇園の舞妓さんなどは、日本独特のモノで興味がそそられるのもわかる。
わかるのだが「職場や仕事である」ということを、積極的に情報発信をしなくては、「不思議の国のアトラクション」などと勘違いをされてしまうと思う。

「日本文化」と言ったとき、海外の人達が思い浮かべるイメージの幅は、私達日本人よりも遙かに広いのかも知れない。
一つのイメージに固定されない文化を持っている、と言うコトは日本にとってとても誇れるコトだとも思う。
だからこそ、その文化の幅広さをもっと丁寧に積極的に発信しなくては、今回のような勘違い観光客が益々増えてしまうのではないだろうか?