日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

国の行政の足並みは揃っている?-東日本大震災復興計画-

2013-04-15 11:44:11 | アラカルト
今朝、FMを聞いていたら今までとは違う視点の、東日本大震災の復興計画の話をしていた。
環境省の「三陸復興国立公園の創設を核としたグリーン復興 東日本大震災への対応についてだった。

2年前大きな被害が出た三陸は、自然豊かな地域でもあった。
小学校の社会でも習った「リアス式海岸」の美しい海岸線や周辺の島々、迫りくる山々など海と山の距離がとても近い。
周囲には里山もあり、自然に寄り添う様に人の暮らしがある・・・そんな地域だ。
その美しい自然や人が丁寧に手を入れてきた里山を含め、国立公園にして復興政策にしよう、と言うのがこの「三陸復興国立公園・グリーン復興」というコトらしい。

おそらくこの様な動きがあると言うコトを、被災地以外の人がどれだけ知っているのだろう?
自民党政権になってから「復興計画=コンクリート製の巨大な防波堤計画」などの報道が目立ち、美しい自然を活かした復興計画や防災計画というものが、語られていない様に思う。
旧態依然とした、自然に抗うような発想の防災計画や復興計画、と言う印象を持っている人は多いのではないだろうか?
なにより被災された方々が、そのような防災計画や復興計画を望んでいるのだろうか?
毎日新聞特集ワイド:東日本大震災 巨大防潮堤、被災地に続々計画 本音は「反対」だが…復興が「人質」に 口閉ざす住民(掲載2013年2月6日 東京夕刊)

復興と防災は確かに急がねばならないコトだが、もっと丁寧な論議があっても良いのでは?
「復興」という言葉を人質に、多くの住民の意志を聞かないと言う復興計画は、何処かおかしな計画だという気がするのだ。
とすれば、環境省のような「グリーン復興計画」という発想があっても良いと思う。
ご存じの通り東北は、農業だけでは無く漁業も盛んで地域経済の中心だった。
この「グリーン復興計画」の中に、自然と共存するような防災計画を組み込むコトで、生態系にも配慮できる。
「生態系に配慮する」と言うコトは、地域経済の中心だった漁業の復興にも大きく関わる、と言うコトだ。

それにしても、自民党=現政権が計画している復興計画と、環境省が始めようとしている「グリーン復興・三陸復興国立公園」とでは、国の政策として随分違うような気がする。
「省益」と言うコトでは無いと思うのだが、各省庁の枠を超えた復興計画というものを考えて欲しいし、被災地以外の人達が考える復興プランなども積極的に集め、専門家とともに「自然と防災、復興」を考え、計画して欲しいと思うのだった。