先月くらいから、ネットで話題になっていた一つに「うなぎパイ」があった。
突然「うなぎパイ」と言われても、ピンとこない方もいらっしゃると思う。
実は、5カ月ほど前からJR名古屋駅のお土産売り場から、「うなぎパイ」が姿を消していたのだ。
それが、ネット上で話題となっていた・・・という話なのだ。
多くの方が知っているように「うなぎパイ」は、浜松の製菓メーカーさんが作っている。
当然「浜松土産」となっているのだが、実は浜松駅よりも名古屋駅のほうが売り上げが大きかった。
大きかっただけではなく、JR名古屋駅で扱う「お土産品」としても、人気のある商品だった。
そのような「人気商品」だとわかっていても、なぜ「うなぎパイ」の販売を取りやめたのか?
それは「名古屋のお土産品を中心にするため」だった。
確かに、お盆休みで帰省するときJR名古屋駅のお土産売り場には「うなぎパイ」は、販売していなかった。
代わりに「名古屋土産」と銘打ったお菓子が、所狭しとおいてあった。
そして伊勢名物「赤福」も(そのため、浜松の「うなぎパイ」はダメなのに、伊勢の「赤福」がOKなのは、解せない、というSNSの書き込みもあったようだ)。
JR名古屋駅なのだから「名古屋土産」だけが、販売されるコトには問題はない。
人気がある・なしは別問題だが、「販売企画」という点で考えれば、むしろ優先されることかもしれない。
しかし「うなぎパイ」がJR名古屋駅のお土産売り場から消えたコトで、残念がる人が多くいたのだ。
それがSNSなどで話題となり、今日販売再開となった。
中日新聞:「うなぎパイ」販売再開 JR名古屋駅構内の売店
実はSNSで話題になった頃から、知人から以下のような指摘があった。
「「うなぎパイ」って、美味しいだけではなくお土産の鉄則である①軽い②数がある③日持ちがする、をクリアしたいるもん。JR名古屋駅を利用する人の中には、(「のぞみ」が停車しない)浜松に出張して、名古屋経由で帰る人は案外多いんじゃない?JR名古屋駅を利用する人すべてが、名古屋だけに関係している分けじゃないんだから、販売取りやめ自体おかしいよね!?」
という指摘だったのだ。
知人の言う通り、JR名古屋駅を利用する人すべてが、名古屋だけに滞在している分けではない。
そして「お土産の鉄則条件」というのは、実際自分がお土産を買うときの一つの基準となっていることも確かだ。
とすれば、JR東海の関連会社・東海キヨスクの「販売中止」の判断は、生活者の需要と大きくずれていた、ということになる。
記事には、「販売状況なども勘案して、中止を決めた」とあるが、知人が指摘したような「生活者の視点」が欠けていた、ということになる。
「販売状況」という数字に隠れた「モノ・コト」を見つける・・・このコトが、重要だという一例だと思う。