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「美魔女」は、もう古い?

2016-09-26 18:39:48 | トレンド
どのくらい前からだろう?「美魔女」という言葉を、頻繁に聞くようになった。
実年齢よりも、若く見える40代、50代のキレイな女性を指す言葉だ。
実際、自分の母親世代の40代、50代の頃と比べ、今の40代、50代は随分と若々しく見える。
ファッションにしても、メイクにしても「おばさん」という言葉が、似つかわしくない女性のほうが多い。
女性向けファッション誌や週刊誌などを見ても「いつまでも若々しい」という言葉が、キーワードとなった特集が組まれることも多々ある。

「でも、それってどこか変じゃない?」という、気がするコトも多い。
確かにファッションやメイクで「若々しく見えても、その中身はどうなの?」という、疑問なのだ。
そんな疑問を持つのは、私だけではなかったようだ。
毎日新聞に「アンチエイジング」大嫌い!という、特集が組まれている。
毎日新聞:「アンチエイジング」大嫌い! 小泉今日子さんらの発言に共感の輪

年齢を重ねてくると、「体力の衰え」だったり「代謝の悪さ」を実感するコトが多くなる。
それだけではなく、以前に比べ「柔軟な思考」ができなくなってきたのか?とか、「既存の観念にとらわれている」のでは?など、発想や思考などの柔軟性の衰え(というべきか?)を感じるときがある。
私にとって、この「発想や思考の柔軟性の衰え」のほうが、外見的衰えよりも怖いと感じている。

というのも、今の美容器具や美容家電、もちろんスキンケアなどの進歩はすさまじく、外見的「美魔女」ということだけなら、ある程度カバーする方法があるからだ。
むしろ今年起きた「美魔女」と呼ばれる女性の詐欺事件などを考えると、「外見的美魔女」というのは、すでに時代遅れになっているのでは?と、感じるのだ。

毎日新聞の記事が指摘するように、世間では「容姿の衰え」を「劣化」と呼んだり、女性の「賞味期限」を云々する。
ではその「劣化」や「賞味期限」ということを言っている人たちは、自分たちに「劣化」や「賞味期限」が無い、と思っているのだろうか?
なんとなくだが、いずれ訪れる自分の「劣化」や「賞味期限(切れ)」に、漫然と不安に思っているのではないだろうか?
現実には、「超高齢者社会」に突入し始めているにも関わらず、日本の社会文化の中には「若さ=美徳」のようなところがある。
「超高齢者社会」になりつつあるからこそ、逆に「若さ」が求められるのかもしれない。

残念ながら外見的「劣化」や「(若さの)賞味期限」というモノは、いずれ訪れる。
それが「生きている」ということだからだ。
ただ、「生きている」中で、「劣化」や「(若さの)賞味期限」が無いモノがある。
それは、上述した「思考や発想の柔軟性、好奇心」などだ。
とすれば、これから先の「美魔女」の基準は、「外見的美魔女」ではなく「生き方としての柔軟的思考」へと変わっていって欲しいと願っている。