日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

「Spotify」は、どんな変化を与えるのか?

2016-09-29 20:17:59 | ビジネス

今日、スウェーデンの「Spotify」のサービスが、日本で始まった。
「世界最強の音楽サービス」を提供していることが、強みの定額音楽配信サービスだ。
アクティブユーザーも1億人を超えている、と言われている。

これまでも「音楽配信サービス」は、あった。
Amazonなどは、その筆頭だろう。
では、AmazonになくてSpotifyにあるサービスとは、何だろう?
Spotifyの特徴は、ダウンロードのサービスではなくストリーミングのサービスである、と言われている。
その時の気分に合わせて、音楽を選曲しスマホで聞くことができるように、提供楽曲そのものも4000万曲以上ある、という。

ここ数年音楽市場では、CDの売り上げそのものが低迷してきている。
某アイドルグループのような「握手券」などの「オマケ」というか、CD本体よりも魅力的な特典が付かないと、CDそのものは売れにくくなってきている。
その代わりに増えてきているのが、上述したストリーミングだ。
音楽サイトからのダウンロードそのものも、以前ほどの勢いは無くなってきている、と言われ始めている。

そうなると、ストリーミングに適したツールは「スマホ」ということになる。
ストリーミングが音楽を聴く一般的なスタイルになれば、当然スマホの機能も変わる可能性はある。
「スマホ」の買い替え需要としてこれから先重要になっていくのは、もしかしたら「音質」になるかもしれない。
新機種が出たばかりのiPhoneだが、次の機種では「ハイレゾ」対応を検討しているかもしれない(あくまでも、想像の範囲だが)。

Spotifyの強みの一つが、「おすすめプレーリスト」の自動作成だと言われている。
確かに便利なサービスだと思うのだが、Amazonで検索をしたために見当違いな「あなたにおすすめリスト」が表示されるように、見当違いな「おすすめプレーリスト」の可能性もあるのでは?
それだけではなく「CD1枚分を通して聴く」ということが無くなり、音楽そのものが一時の楽しみになってしまうのでは?という、懸念もしている。
「歌は世につれ、世は歌につれ」という言葉があるが、世代を超えたヒット曲がますます生まれにくくなり、音楽の個人化が進むのかもしれない。

「Spotify」のサービス開始で、既に起きている「ダウンロード」から「ストリーミング」という、音楽の聴き方に拍車をかけるコトだけは、間違いなさそうだ。